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アルフォンスは魔導士ではなく、猫である  作者: 猫のアミーゴ


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第12話 猫トイレを作ろう

今日こそ、魔石を買ってこよう。

作成こそできなかったけど、昨夜どうやって実装するかオレはずっと考えていた。

洗浄ってイメージがダメだったのだろう。

不純物の取り出しの観点から作ればいいかなと、ああ、現物があれば、すぐに着手するのにと悶々と夜を過ごしたのだ。

まあ、することなくなったから眠ったけど。



オレが出かけるのを察したツバキが、カバンの中に潜り込んでいった。

《ニャーも行く!》

遅く帰りすぎて、心配かけたからな。

ツバキが入ったカバンを肩掛けにして、オレは魔法管理局の売店に向かう。

あー、エッカート女史からいわれた、魔法の説明文の訂正手続きの確認もしておこう。

ついでだし、先に窓口に向かう。

また、窓口にはダーヴィットがいた。

さすがに落ち込んでいるかな。

「お、アル! また何かやらかしたのか?」

思ったより元気そう……?

「ちげーよ。オレの登録している魔法の説明文の訂正手続きしたいんだが」

「売れないから必死だな」

ダーヴィットは、棚から書類を取り出してオレの前に置く。

「変更する魔法の登録番号を記載して、変更箇所を記載してもってきてくれ」

「登録番号……?」

「魔法登録時に書類を渡しただろう。それに載ってるから」

……うん、記憶にない。

「もらったっけ?」

「お前、どうせ無くしただろう。そういう人多いし、写しを出してやる。何の魔法だ?」

全部修正したほうがいいんだろうけど、全部お願いしますって、エッカート女史に頼むのも悪いしな。

「風が出る魔法と畑耕す魔法のふたつを」

「ちょっと、待ってろよ」

ダーヴィットは、奥の部屋に入っていき、10分ほど出てこなかった。

手持無沙汰のオレは、ツバキの肉球をふにふにして過ごした。

《アル、眠れないからやめてほしい》

「これ、写しと訂正用の書類2部な」

ツバキに嫌がられる前に、ダーヴィットは戻ってきた。

「ありがとう。じゃあ記載したら持ってくるな」

「おう、あ……近々合コン設定するから!! 今度は学校の教師だって」

一応、女史からは聞いているけど、確認しとくか。

「お前、彼女がいるのに合コンいくのか?」

「ああ、フラれた!! 俺は次の愛に生きるから!」

ダーヴィットの表情に暗いところはない。切り替え早いな。まあ、いいことだ。

オレは、さっさと売店に向かった。



売店には、今日はエッカート女史はいなかった。

オレは、目当ての魔石を多めに買ってさっさと店を出た。

後は、砂の材料を探したい。

不純物の取り出しとするならば、砂は同一素材で統一されているほうが望ましい。

庭の土じゃだめだ。砂ってどこで売っているのだろうか?



オレは、郊外にある植木屋さんに向かうことにした。

道中で自警団の顔のこわい人と出会った。手に、植木鉢を抱えてる。

植木屋さんから来たのかな。道を聞いてみるか。

「すみません。」

「あれ、あなたは以前、空き巣の情報提供にきた変…方ですね」

いま、変人と言いかけたよね?

「いえ、その植木鉢買った植木屋さんの場所を教えてほしいのですが」

「あー、これ買ったわけじゃないんですよ。すぐ近くに届けるので、その後、植木屋さんに案内しますよ」

あの時は、冷たい扱いされたけどいい人だな。

自警団員さんの名前は、ヘルマンさんというらしい。

雑談しながら、ヘルマンさんについていくと、植木鉢がたくさん置かれている家についた。

マリアの家もこんな感じだったな。

「グレテさん、また植木鉢置かれてたので持ってきましたよー」

ヘルマンさんは空いた所に植木鉢を置いた。

グレテ……どこかで聞いたような気がする。まあ、よくある名前だし。

「まあ、ありがとうございます。」

「まったく、いたずら者が多いですから」

ヘルマンさん曰く、この辺りの子供の間で、近所の庭先から持ち出したものを自警団詰所の前に置いていくという困った遊びがはやっているそうだ。

「今月に入って、グレテさんの所は3回目ですね」

「あら、2回じゃなかったかしら?」

「ああ、お留守だったときがありましたから。この青年を案内しなければならないので、また」

オレも、ペコリと頭を下げて、ヘルマンさんについていく。



植木屋さんには、オレの望む砂はなかった。

「うちは植物が売り物だからね。近くに砕石所があるから、砂が欲しいならそこにいってみたらどうだい?」

植木屋さんに教えてもらった砕石所に向かった。



砕石所には、いろんな種類の石があった。もちろん、それを砕いた砂も。

「どれにするんだい? 砕けすぎた細かい砂なら、ただでいいけど、新たに石から砕くなら有料だ」

オレは、かぎしっぽの記憶に頼ることにした。この砂がよさそうかな。

ツバキのも聞いてみるか。

《ツバキ、トイレ、砂、好み、どれ》

ツバキは、カバンから出て、砂を前脚で掻いて回る。

《これ、いい感じ》

ツバキをカバンに戻すと、職人さんと交渉した。

貴重な石じゃなかったため、割と安価で済んだ。持ち帰るつもりだったが、袋が持ち上がらない。

開発に必要な少量だけを持ち帰ることにして、あとは配送をお願いした。

石代より、配送料が高かった。



いっぱい歩いたから足がパンパンだ。

疲れ果てたオレは、開発作業は明日にすることにして、眠った。

気が付けば、朝だった。ツバキは、オレの足の間で眠っていた。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


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