↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルフォンスは魔導士ではなく、猫である  作者: 猫のアミーゴ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/61

第10話 猫ベッドとシュシュ

コン、コン、コン

「坊ちゃん、起きていらっしゃいますか?」

返事も待たずに、実家から派遣されているメイドのハンナがドアを開けた。

あれ、今日はハンナが来る日じゃなかったような……?

「アル兄、お邪魔しまーす」

ハンナの後ろから、マリアも顔を出す。

「坊ちゃん、マリアが植木鉢の片付け押し付けたらしく、申し訳ありません。謝りなさい!マリア!!」

マリアが、舌を出しながら、

「アル兄、ごめんねぇ」

軽いな、おい。



「お詫びにツバキちゃんの猫ベッドとおやつを持ってきました。」

オレに、ではないよなー。まあ、ツバキが喜ぶならいいか。

ツバキの寝床は、連れてきたときのカゴのままだ。

ハンナは、一回り大きなカゴにふかふかなクッションが詰められたものを持ってきた。

「どこに置きましょうかね、前のカゴと入れ替えましょうか」

前のカゴをマリアが片づけようとした。

ばさり。

中から汚れたタオルとかぎしっぽの首輪が、床に落ちた。

「あれ、これツバキちゃんの首輪?」

「あー、それは捨てないでくれ。ツバキの大事なものだから。」

「そうなんだ。これ近くの雑貨屋さんの生地だね。この柄買おうと思ってたら売り切れてたのよねー」

確かにピンク色で可愛らしい感じだな。

《ふっかふか~。アル!ここニャーの寝床?》

《ツバキ、寝る、場所》

ツバキはいそいそと新しいベッドに潜り込んでいった。

オレはマリアから、首輪を受け取るとツバキのベッドにそれを入れてやった。



マリア手製のツバキのおやつは、ツバキの食いつきがいまいちだった。

《匂いもちょっと薄いし、ぼそぼそしてる。よく混ざってないのかなぁ。焦げてるところある》

ツバキの舌が肥えてきたんじゃないかなと思った。



ハンナとマリアが帰った後、オレは魔法の構築を行うことにした。

そう、猫のトイレを自動で綺麗にする魔法が欲しいのだ。

今もツバキが使用した後、庭を往復して砂ごと入れ替えていて結構面倒だ。

これをどうにかしたい。

ただオレにインストールすると、オレがいないときは使えないから魔道具にすべきだよなぁ。

うん、材料が足りない。

フォルダも在庫切らしているし、買い物にいくことにした。

ツバキは、新しいベッドで過ごすそうで、お留守番だ。

オレは、魔法管理局の隣の売店に向かった。



売店で人工魔石を物色していると、エッカート女史とばったり出会った。

「ジルバーシュタイン様、先日はありがとうございました。」

「ああ、レモンは元気にしていますか?」

魔法管理局の敷地内だから、出会っても不思議はない。

「ええ、首輪が外れた時のかすり傷だけで、特に大きなケガはなかったですわ。でも、もうドアには近づかないようになりましたね。」

レモンは怖い思いしたんだろうな。

「とにかく無事でよかったです」

さて、魔石のサイズはどれぐらいがいいか……。

「あのー、お礼に今度お食事でも、おごらせていただけないでしょうか?」

あれ、お礼は合コンじゃなかったっけ?

「いや、ダーヴィットに……」

「彼とは、別れましたから!!」

ありゃ、ダーヴィット残念。今夜のごはんはおいしくなりそうだ。

「うちの猫に嫌われる人とは付き合えないですわ」

「そうですか」

アンバーに毛嫌いされてたもんなぁ。お、ちょうどよさそうなサイズだな。この魔石。

こっちは高いな。うーん。

「じゃ、オレはこれ買ってくるので、アンバーとレモンによろしく言っといてください」

いい感じの魔石を見つけて、オレはいそいそと会計に向かった。



魔石は買ったけど、魔道具にするには木箱も必要だ。

今の木箱は、ツバキにはちょっと小さいんだよな。

マリアのとこに、植木鉢の片付けの時に余っている木箱見つけたから、ちょうどいいのないか物色してくるか。

オレは、マリアの家に向かった。



「マリア、余ってる木箱もらっていいか? ツバキのトイレに使いたいんだが」

「ああ、物置にもまだいくつかあるから、そっちも見ていく?」

「助かる。いいサイズがあればいいんだけど」

失敗したときのことも考えて、余分に欲しいかな。

うーん、この箱は大きすぎるかな。でも、魔石入れる部分を入れたら。

あ、砂除けのスペースも欲しいかも。

オレは3箱ほど見繕った。帰る前にマリアに声をかけていくことにする。

「マリア、この3つ貰っていっていいか?」

「うん、大丈夫だよ。あ、そうだ。この前のツバキちゃんの首輪なんだけど」

マリアのマシンガントークが始まった。やばいツバキいない。

「あの生地と同じものをね。ロミーさんが買ったんだって、それでシュシュ作って、娘さんの学友たちにプレゼントしたらしいんだけど」

マリアは止まらない。

「そのシュシュがひったくられたらしいのよ。」

金目のものじゃなくて、シュシュを? 頭につけていたのをひったくったのだろうか?

「そうそう、手首に巻いてたのを、ぐいって、いきなり引っ張られてね」

シュシュって手首に巻くものなのか?

「しかも、複数人がやられたって。女子学生狙った変質者かしら!」

それから、しばらくマリアのマシンガンは止まらなかった。



フォルダを買いそびれたのに、気づいたのは帰ってからだった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


楽しんでいただけましたでしょうか?


面白かった、続きが気になると思っていただけましたら、ぜひ☆やブックマークで応援していただけると嬉しいです!


感想などもいただけると、とても励みになります。


これからもよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。