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第3話 お庭のひだまりと、羽の生えた綿飴たち

【第3話・いつも応援ありがとうございます!】

昨夜の更新では、たくさんのアクセスと温かい応援をいただき、本当に励みになっています!


今回の第3話では、お屋敷ののどかな裏庭で、おこげに続く【新しい超絶可愛いもふもふの赤ちゃんたち】が登場します。


ラインハルト様の過保護っぷりもさらにスケールアップしていきますので、今夜もまったり癒やされていってください!

「――きゅふぅ」


 お昼過ぎ。ラインハルト様のお屋敷の裏に広がる、青々とした見渡す限りの芝生庭園。


 そのひだまりの中に置かれた白いガーデンチェアに腰掛け、私はおこげを膝の上に乗せてまったりと過ごしていた。おこげはすっかりブラッシングが気に入ったらしく、お腹を上にして「ぷるぷる」と幸せそうに短い尻尾を揺らしている。


 公爵家にいた頃は、冷たい地下室で朝から晩まで古い帳簿の整理や雑用を押し付けられていた。こんな風に、太陽の光を浴びてただのんびりとする時間が、私にも訪れるなんて夢みたいだ。


「……あれ?」

 ふと、生垣の向こう側の茂みが、ガサガサと小さく揺れた。

 おこげがピクッと耳のない頭を動かし、「きゅ、きゅふっ!」と短く警戒の声を上げる。


 そこから、ぽて、ぽて、と頼りない足取りで姿を現したのは、信じられないほど愛くるしい生き物たちだった。

 大きさは、私の両手にすっぽり収まるくらい。


 一見すると耳の長いウサギのようだけれど、その背中には、まるで天使のようなちいさな一対の「白い羽」が生えている。


それが一度に、三匹も、お互いにお尻をくっつけ合うようにして転がり出てきたのだ。


「うそ……『フェザーウサギ』の赤ちゃん……?」

 祖父の古い本で読んだことがある。その美しい羽を狙った乱獲により、今では国の特別保護区にしかいないはずの、極めて希少な幻の古代魔獣だ。


『……おねえちゃん、だあれ?』


『いい匂いがするの。あったかいの』


『まぜて、まぜてー!』


 私の固有能力【万獣共鳴】が、三匹のちいさな子ウサギたちの無邪気な声を、脳内にダイレクトに伝えてくる。


 子ウサギたちは、私の膝の上にいるおこげを見るや否や、短い羽をパタパタと必死に羽ばたかせながら、私の足元へと猛ダッシュしてきた。


そして、私の靴やスカートの裾に、まるでもちもちの団子のように一斉に「ぽふっ!」と体当たりして甘え始めたのだ。


「ふふ、くすぐったいよ。みんな、お腹が空いてるの?」

 私がしゃがみ込み、手のひらを差し出すと、三匹のフェザーウサギたちは競い合うようにして私の指に小さな頭を何度も擦り付けてきた。


 おこげも負けじと、私のポケットから這い出てきて、子ウサギたちの輪の中に混ざっていく。真っ白な毛玉と、羽の生えた綿飴たちが、私の周りで「もふもふの渋滞」を引き起こしていた。


「おや。これほど警戒心の強いフェザーウサギの野生種が、ここまで一瞬で懐くとはね。やはり君は、本物の奇跡の聖女だ」


 背後から、低く、優しい声が響いた。

 振り返ると、お仕事の合間を縫って様子を見に来てくれたラインハルト様が、信じられないものを見たかのように、美しく切れ上がった目を丸くして立っていた。


「ラインハルト様! あの、この子たちが急に茂みから出てきて……」


「大丈夫、怯えなくていい。この辺境領の大自然は彼らの故郷だからね。

だが、赤ん坊の魔獣が自ら人間に近づき、これほど無防備に腹を見せるなど、この私でも見たことがない」


 ラインハルト様は私の前にしゃがみ込むと、フェザーウサギの一匹をそっと指先で撫でようとした。けれど、子ウサギは「ぷいっ」と顔を背け、

私の手のひらの影へと隠れてしまう。


「はは、やはり君以外には興味がないらしい。……素晴らしいな。

前の国は、君という『世界の宝』を手放したことを、死ぬほど後悔することになるだろう」


 ラインハルト様は、子ウサギたちを優しく包み込んでいる私の両手を、彼自身の大きな手でそっと包み込んだ。


「エルマ。この子たちはまだ幼い。君さえよければ、お屋敷の私の私有エリアを全面的に改築して、この子たちが二十四時間いつでも安全に遊べる

『もふもふ専用の保育園』を作ろうと思うんだが、どうかな?」



「ええっ!? お部屋を改築、ですか!?」


「ああ。もちろん、君の部屋のすぐ隣だ。君がいつでももふもふ達に癒やされるようにね。予算ならいくらでもある。八百億とはいかないが、彼らのためならいくらでも投資しよう」


 ラインハルト様は、いたずらっぽく微笑みながら、私の髪を優しく撫でた。その瞳の奥にある、底なしの過保護さと優しさに、私の胸はまたしてもぽかぽかと熱くなっていく。


 元の国が、エルマという本物の「聖女の愛護」を失ったことで、国内の聖獣たちが一斉に暴走を始め、大パニックに陥っていることなんて、この陽だまりの温かさの中では、本当にどうでもいいお話だった。

第3話をご覧いただき、本当にありがとうございました!


背中に小さな羽が生えたフェザーウサギの赤ちゃんたち、想像するだけで画面がもふもふで爆発しそうですね……!


エルマちゃんのためにすぐにお部屋の改築を計画しちゃうラインハルト様、過保護すぎて最高です。


次回第4話、「さっそく完成した超豪華なもふもふ保育園。


そこでエルマちゃんが特製の『甘いミルククッキー』を焼いてみんなにハグハグ食べさせてあげていたら、ラインハルト様が『私にもあーんしてくれないか?』と甘えてきて――!?」という、糖度限界突破の飯テロ&溺愛回が始まります!


「フェザーウサギのパタパタ羽が可愛すぎる!」


「ラインハルト様、行動力ありすぎてスパダリすぎる」


「毎日21時におこげ達に会うのが完全に日課になった」と思ってくださった方は、ぜひページ下部の【ブックマーク(フォロー)】や【評価(☆☆☆☆☆)】をポチッと押して、応援していただけると凄まじい励みになります!


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