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(完結)深園のアビス〜あなたの永遠が欲しい〜(過激表現削除版)  作者: こてつ


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3/3

最終話






その日を境に俺は千歳…いや、アビスによって軟禁生活に身を置くことになってしまった



ただし…


「私は食事は取らなくてもいい。シオン。あなたはとりなさい。お爺さんが痩せ細るのは好みじゃないの」


「あの…俺を元の姿に戻す気は」

「ないわ。帰す気も」


俺は何故かお爺さんの姿のまま、ここに居なければいけないらしい


本当は帰りたいしもちろん若返りたい


でも帰り方も分からなければ何よりも…



「アビス。君は何者なの?」

「何者?……私は、私よ」



ぷいと口を尖らせてそっぽを向くアビスが



「……可愛いな」

「何か言った?」


「何でもない」



どうしても可愛い



だけど…





「いや!毎度毎度!頼むから1人で入らせてくれよ!」

「嫌よ!私の楽しみ奪わないで!」


なんでこんな騒ぎになっているかというと



「風呂くらい1人で入れるって」

「だめよ。私はあなたに触れていたいの。ねぇシオン」


そう言って丁寧に泡だてて俺の全身を洗う



「ん、やめて。またどうせっ」

「フフッ。可愛い」


そう言って満足して浴室から消えていくアビスは


「1人でしたら。私気がつくわよ。命が欲しかったら。やめることね」


優しくにこやかに最低な事を言い残していった




「……はぁ。どうしろっていうんだよ」



そう。こうやってアビスは毎日、毎日俺をギリギリまで昂らせて、そして放置する



ちなみに一瞬魔が刺していたら2時間もものすごく恐ろしいめにあったから絶対にやらないと心から誓いを立てた



こんな思いはもう嫌だ



目の前には怖いけど、どうしても可愛い女がいて



ギリギリまで攻められる




外側はお爺さんの見た目でも俺はれっきとした23歳、欲は旺盛なんだ








そんな日々を……1ヶ月?



あれ?1年?




もう現世とかあの世とか分からないくらいにここで生活してしまっている俺にチャンスが訪れた





「うぅぅ。ひっく。」

「アビス。何杯飲んだの」



机には日本酒みたいな匂いのする酒ビンが五本ほど転がっていた



「なんか貢ぎ物ながれつい、ひっく。から」


ここには時折、湖に遊びにくる人間の忘れ物が届く


それをどう受け取っているかは怖くて聞けないけど、どうやら花見みたいな事をしていた人間の忘れ物だった様だ



「シオン〜。だっこぉ。ねるぅ」

「ったく。俺爺さんなんだけど」


若かった前ほど筋力がないから筋トレは日々しているけれどやはりあの時ほど付きが悪い



「うわっ!軽っ!どういう事?」


「なにぃ?シオン、私人間じゃないのぉ。こんな事朝飯……まえぇ」


どうやらアビスは体重すら自由自在らしい




そんな子猫くらいの重さのアビスを持ち上げて寝室へ行き、ベッドに寝かしつけると


「シオンもぉ。ねよ。ちゅうしよ。ちょっとだけね」

「最後までしてくれよ。そこは」


そんな言葉も虚しく酒臭いけど


やっぱり可愛いアビス




こんなに負け続けるなんて

なんて屈辱




「フフフ。いーよ?襲う?」


「は?………え?い、いいの?」


思わず確認をとってしまうくらいには高揚感でいっぱいになる



え?出来るの?


俺、アビスとまた?まじで?






「フフフ。じゃあ私のこと満足させられたらね」

「もちろんだよ!!よしっ」



そう言ってゆっくりと


でも確実に、自分優位に持っていくことに成功した


形勢が完全に逆転したことにバクバクと欲望という心臓が鳴る音が聞こえる




それからというもの



庭先


廊下


風呂


寝室では毎日




毎日



それはもう今までのタガが外れた。って言葉が似合うくらいに


でも不思議なんだよね



今まで我慢してた時は人間の世界にいた時より何でか身体は軽いしなんならめちゃくちゃ元気


アビスは可愛いし綺麗だし



相性も最高だし




あれ?



俺、帰らない方が幸せ?






ていうか






帰るって







なんだっけ?






end?















深園のアビス視点






我はアビス




深園の住人




人間かって?



それとも異形?





そんなもの、とうに忘れたわ





気まぐれに深園から飛び出して、人間を見て回るのも一興



ただな。我に話しかけてくる者どもは皆




「ぴちぴちしおって」

「え?なに?」



よく分からぬ若造



深園までの道に捨てておこう






そんな退屈な我の前に現れた1人の人間



あれは!!爺さんと言う類ではないか?




違っていた



でも………




シオンの魂は綺麗で



あとついでに欲も良きこと




我はあれが欲しい



でも



我の好みは……




そうして爺さんの姿形に変えて囲い込む




最初は我に恐怖し、心が離れている



だめだ。我は



アレガホシイ




そうして、溜めて。溜めて




そろそろと言う時に



最後の仕上げを………





庭先での出来事



「ごめん。やりすぎた」

ぺしゃんこになる我を抱き上げて慌てて風呂場に直行するシオンを見上げながら、我はニヤつくのを我慢していた



シオンは気が付かぬ



我を求めれば求めるほど





お前はもう人間から離れていると






エイエンヲソノテノナカニ




シンエンノアビス



アナタトイツマデモ




深園のアビス-完-

ありがとうございました!

こてつのお送りする初ホラー?はいかがでしたでしょうか?

これからもよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
こういう本人たちだけが幸せな話 私は好きです 楽しく読ませて頂きました
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