サインの欄
自転車通学許可のステッカーは、約束通り金曜日に配られた。中央にシリアルナンバーが入った小さな緑色の四角形で、岡部先生はそれを、とても大切なものを配るかのように、あるいはとても価値のないものを配るかのように、一人ずつ渡していった。俺にはどちらか判断がつかなかった。
俺は出発する前に、ヘッドライトの下にぴったりと合うように、慎重にそれを自転車に貼った。三日間歩いたことで、朝の風が顔に当たる感覚をすっかり忘れていたことに気づいた。三十五分ではなく、二十分。俺はその差が気に入った。
駐輪場で、俺の自転車は三列目に停まっていた。隣には、はるかに新しく、はるかにピカピカの自転車があった。俺は車輪に鍵をかけ、ステッカーが傾いていないことを確認した。誰も見ていなかった。それは良かった。
教室で、岡部先生は新たな紙の束を持ってきた。彼は同じ動作でそれらを配り、紙は前の席の手を経由して俺の机に届いた。今度は美月はあまり長く振り返ることなくそれを差し出し、俺も顔を上げずに「ありがとう」と言っただけだった。それはもはやパターンであり、俺はそのパターンに異論はなかった。
上部には太字でこう印刷されていた:部活動入部届。
「この学校では、全生徒が一つの部活を選ぶことが義務付けられています」と岡部先生は言った。「特別な理由がある者は除く。入部しない者は理由を書き、保護者のサインをもらうこと。提出期限は月曜日。部活動の見学は今日の午後から可能です。」
俺は上から下まで用紙を読んだ。
希望する部活動名:___________
部活動に参加しない場合、理由を記入:___________
保護者のサイン:___________
俺は理由の欄にこう書いた:家での用事。 それは事実であり、質問を招かない程度に中立だった。
三つ目の欄は空白のままにした。それは家でやるべき部分だった。
「ハル!」
昼休み。俺が卵焼きと少しのふりかけご飯の弁当を開けていると、その声は机の上に二つの影を伴ってやってきた。
あかりはいつものように腰に手を当てて立ち、ポニーテールは月曜日と同じくらいピンと立っていた。その隣には、きちんとしたショートヘアに眼鏡をかけた少女が立っていた。その目は、友人の話すスピードにすでに降参している人のそれだった。
「セナだよ」とあかりが言った。「セナ、これがハル。ハル、これがセナ。二人とも正式に知り合ったね。」
「はじめまして」とセナは、返事を待たずに言った。「日向が言わないだろうから一回だけ説明しておくわ。彼女は今日の午後、私に三つの部活を見学するよう約束させたの。そして、私が了承していない追加条件として、あなたも来てほしいんですって。」
「行かない」と俺は言った。
「即答!」とあかりが叫んだ。「ハル、見るだけ! 入らなくていいの! 料理部と、演劇部と、写真部があって、どれも一年生に優しいんだって!」
「俺は『家での用事』って書いた。」
「もう書いたの?」あかりは俺が止める間もなく机から用紙を奪い取り、読み、そして眉をひそめた。「『家での用事』。それは理由じゃないよ。ただの言い訳。」
「事実だ。」
「ハルには家でやる事なんて何もないじゃん!」
「ある。」
「何?」
「皿洗い。」
セナは、笑いをこらえたのか咳をしたのか分からない小さな音を立てた。あかりは少し口を開けて俺を見つめ、それから討論に負けたがまだ認めたくない人の仕草で用紙を俺の机に戻した。
「ブレザーのボタン、まだずれてるぞ」と俺は言った。
「これがスタイルなの!」
「スタイルじゃない。」
彼女はうつむいて自分のブレザーを確認し、月曜日からずれていたボタンを急いで直した。顔が少し赤くなった。セナは明らかに何かを楽しみながら顔をそらした。
「佐々木くんが行きたくないなら、それが彼の選択よ」と、俺の前から柔らかい声がした。
美月が半身を振り返っていた。本はまだ膝の上で開いたまま、笑顔はいつもと同じくらい穏やかだった。
「深町さん!」あかりはすぐに彼女の方を向いた。「どの部活に入るの?」
「文芸部を考えています。」
「わあ、ぴったりじゃん!」
「ありがとう。でもまだ確定じゃないの。」美月は俺の机の用紙を一瞬だけちらりと見た。一秒にも満たない。「私もまだ何も書いていませんから。」
彼女はそれ以上何も言わなかった。だが、昨日階段で感じたように、彼女が何かを待っているような気がした。俺は何も与えず、弁当に戻った。
「日向」とセナがあかりのブレザーの袖を引っ張った。「休み時間はあと十五分しかないし、あなたまだご飯食べてないでしょ。」
「分かってる、分かってる! ハル、このことについてはまた後で話そうね!」
「必要ない。」
「必要あるって意味だよ!」
二人は去った。俺は心地よい静寂の中で卵焼きを平らげた。
俺は自転車で帰宅した。昨日よりずっと速い。コンビニの角を曲がり、短いコンクリート橋を渡り、太陽が完全に沈む前に家に着いた。
家はいつものように空だった。俺は米を研いで炊き、残り野菜でスープを作った。母の皿を蓋をしてテーブルに置き、その横に用紙をペンと一緒に置いた。サインの欄を上にして。
母は十一時二十分過ぎに帰ってきた。鍵がゆっくり回る音、床を引きずるスリッパの音、そして台所で明かりをつける前に行う、あの長いため息で分かった。
俺は部屋の電気を消して横になっていた。眠らず、動かず。
皿の蓋が外される音がした。スプーンの音。そして少し長い静寂。それから紙がずらされる音と、ペンのキャップを外すカチッという音。
俺は出ていかなかった。母も俺を呼ばなかった。それは俺たちが口に出したことのない暗黙の了解だった。俺が出ていかなければ、母は何も説明しなくていい。母が呼ばなければ、俺は何も聞かなくていい。
俺は目を閉じた。
土曜日の朝、太陽の光が台所のカーテンから斜めに差し込んでいた。母はまだ眠っていて、寝室のドアは固く閉ざされていた。
用紙はまだテーブルの上にあり、二つ折りにされ、その上に右に傾いた手書きの小さなメモが添えられていた:
サインしておいたわ。月曜日のお弁当の卵、買っておいたから冷蔵庫にあるわよ。
俺は用紙を開いた。
三つ目の欄には、母のサインが黒いインクで、力強く迷いなく書かれていた。それが最初に目に入ったものだった。次に目に入ったのは、そのサインの下に書かれた小さな文字の列だった。同じインクだが、もっとためらいがちな筆跡で、長く考えた末に書かれたような:
いつか部活に入りたくなったら、用紙は書き直せるから。
俺はその文を二度読んだ。
母はなぜ俺が「家での用事」と書いたのか聞かなかった。理由の欄について一切コメントしなかった。ただ、書かれるべきではない場所に、小さな一文を書き添えただけだった。
俺は用紙を手に台所に立ち、自分の計画にはない、名前のない何かを感じた。
それから俺は紙をきれいに真ん中で折りたたみ、ノートの、計画のページの、三つ目の項目と四つ目の項目の間に挟んだ。特別な理由はない。ただ、そこにスペースがあったからだ。
俺は考えを変えるつもりはない。
俺はノートを閉じ、朝食を作るためにコンロに火をつけた。
土曜日は掃除の日だ。
朝食後、俺は洗濯をして、家の裏の小さなベランダに一枚ずつ干した。洗濯バサミはいつも等間隔に並べる。母の仕事着は別に洗った。一つは油の匂いがし、もう一つはコンビニの床の匂いがしたからだ。俺はそれらを隣り合わせに干し、朝日の中でそれらはほとんど同じに見えた。
それから掃き掃除をし、台所の床を拭き、玄関の靴箱を整理した。母の靴は一番端の列に並んでいた。かかとはすり減って片側に傾いていた。俺は濡れ布巾で表面を拭き、新聞紙を詰めて早く乾くようにし、俺の靴と並べ直した。それ以上は考えなかった。
昼前、俺は駅近くの大きなスーパーに自転車で行った。土曜日は絶好の日だ。野菜は朝から値引きされ、卵の棚もまだ空になっていない。必要な分だけ、多すぎず少なすぎず取った。
出口近くの交差点で、一人のおばあさんが、あの細い腕には明らかに重すぎる二つの買い物袋を持って立ち尽くしていた。彼女は、家に着くまでに何回休まなければならないかを計算しているような顔で、横断歩道の信号を見つめていた。
俺は別に立ち止まるつもりはなかった。だが、俺の帰り道は彼女が見つめる道と同じ方向で、俺の自転車には空のカゴがあった。
「カゴに入れましょうか?」と俺は言った。「同じ方向なので。」
おばあさんは顔を上げ、俺をじっと見て、それから頷いた。
俺は三百メートルの間、彼女の横でゆっくりと自転車を押して歩いた。二つの袋はカゴの中にあった。彼女はほとんど絶え間なく話していた。別の街の大学に通う孫のこと、年を重ねてきた膝のこと、昔はもっと短かったこの道のこと。俺は適切な場所で「ふーん」と「そうですか」と答えた。木の柵の小さな家の前で、彼女はポケットから何かを取り出し、俺の手に押し込んだ。
大きなイチゴが一粒。赤くて、艶やかだった。
「ありがとうね、坊や。いい子だねえ。」
「ただ同じ方向だっただけです」と俺は言った。
「はいはい」と彼女は、そんな言い訳は何度も聞いて、一つも信じていないというように笑いながら言った。
俺は帰り道、自転車の上でそのイチゴを食べた。甘くて少し酸っぱくて、なぜだかその日が少しだけ軽く感じられた理由は説明できなかった。
家に着くと母は起きていた。髪はまだ下ろしたままで、俺が子供の頃から知っているゆったりしたTシャツを着て、台所のテーブルでお茶を飲んでいた。目の前の皿の卵焼きは半分残っていた。
「お昼ね」と母が言った。
「お昼。」
俺は買い物袋をテーブルに置き、野菜を一つずつ冷蔵庫にしまい始めた。母は黙って俺を見ていた。それから視線は玄関の靴箱に移り、そこでしばらく止まった。
「お母さんの靴、綺麗になってたわ」と彼女は言った。
「ふーん。」
「ありがとう。」
「たまたま靴箱を掃除してただけだ。」
「そう」と母は言った。その微笑みは小さく、さっきのおばあさんの微笑みによく似ていた。「たまたまね。」
俺は冷蔵庫の棚に卵を並べるふりをした。
母はいつものように四時に仕事に出かけた。土曜の午後のシフトだ。俺はドアまで見送り、彼女が出た後に鍵をかけた。夜は一人で食事をし、数学のノートを読み返し、いつもより早く寝た。
茶色のノートは勉強机の上に置かれていた。閉じられ、中には折りたたまれた用紙が挟まっていた。
その土曜日は何の出来事もなく過ぎ去り、初めて俺は何も書かなかった。
記録する必要のあることは、何もなかった。




