4話 逃げはじめ
ミッケ「ジョンせんせ~い!」
ジョン「こんにちは!叶さん!」
ミッケ「こんにちは!見てください!アリスちゃんシールゲットしちゃいました~♡」
ジョン「アリスちゃんシール?」
ミッケ「知らないんですか~?競技勇者シール!ずっと流行ってんるんですよ~!あ!もう15分前です!早くアリーナ入りましょ~!」
———
【楽曲 スノーラプソディー】
<アリーナ内>
オーケストラが奏でる楽曲。
視界はダイヤモンドダストとオーロラの幻想的な光景。
魔法の砂が光を反射している。
極寒の美しさが白銀星砂と最新魔法技術のサンド・アート・シミュレーションにより勇者の空間が再現されている。
ミッケ「うわぁ〜!やっぱ水晶板で見るのと全く違う〜!キラキラ〜♫」
ミッケは勇者の空間で舞っている子達を見つめる。
ミッケ「あの子達、私よりずっと小さい子なのにすっごく上手い…」
ジョン「あの子達は6歳以下の初心者コースの、まだ始めたばかり、今日初めての子もいるんだよ。あの中から将来のトップオブトップ、本当の勇者になれるかもしれない者が選ばれるんだ」
ミッケ「みんなもうスタートしてるんですね…私はやっとスタートラインに…」
雛山 永美「おい、鈴木!見ろ!うちのオーケストラ練習してるぞ!やはりうちのオーケストラは音色がちがうな!な!鈴木!」
三白眼の落ち着いた表情の青年、鈴木 太次郎は淡々と言葉を発した。
鈴木「はい。雛山さん。お静かに」
雛山「あ!生クリームたっぷりラブリーココアだ!飲みたい!鈴木!飲みたい!」
鈴木「はい。雛山さん。生クリームたっぷりラブリーココア買いに行きましょう。飲んだ分、練習頑張りましょう。もう11歳なのでより頑張りましょう」
雛山「あたいはもう11歳の大人や!言われなくても頑張っとる!それにひきかえ鈴木!まだ20代だと言うのに…」
佐藤デビッド「やあやあ!雛山さん!鈴木くぅ〜ん!」
雛山と鈴木は姿勢を正し敬礼。
鈴木「お疲れ様です。佐藤ヘッドコーチ」
雛山「お疲れ様です♪佐藤ヘッドコーチ♪」
佐藤デビッド「これどうぞ♪お土産の南の甘美飴ちゃん♡」
デビッドは二人に飴を渡す。
佐藤デビッド「…おやっ?…雛山さん…背伸びた?」
デビッドは笑顔で屈み雛山と同じ目線の高さで
佐藤デビッド「んんー!成長期ー!そっかー!目に見えるぐらい背伸びちゃったかー!そっかー!じゃあ、もっと頑張らないとねー!それはそうと今日も雛山さんのその元気いっぱいのお顔ビュティホー!流石、雛山家のご令嬢!我が、雛山HSCのサラブレッドさん♡」
デビッドは立ち上がり鈴木に笑顔向け
佐藤デビッド「鈴木くぅん…分かってると思うけど…ネッ♪…君のコーチングいつも期待してるけど、更に期待してるよ♡ワタクシが育て上げた名コーチ鈴木君、我がクラブは君の肩にかかっている」
デビッドはウィンクし鈴木の肩に手を置く。
鈴木は目線は真っ直ぐ。
鈴木「ハッ!ありがとうございます!精進致します!」
佐藤デビッド「雛山さ〜ん!お父様によろしく言っといてくださいね〜♪」
鈴木と雛山は敬礼してデビッドを見送る。
雛山「はあぁ〜♡かっこえぇ〜♡鈴木、やっぱ佐藤ヘッドコーチかっこええな〜♡あたいの事、めっさ期待してん、ビュティホーサラブレッドだって~♡ちゃんと聞いたか?鈴木?スズキィ〜ッ!」
鈴木「……」
雛山と鈴木を背にし去っていくデビッドの口元は口角が上がっていた。
その手にはペンダント。強く握りしめ─
———
続く
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