3話 遅すぎるということはない。
ミッケは溢れる涙を流し震える声で
ミッケ「お母さん…やっぱり私、今すぐやりたい!
お姉ちゃんの事があって…、ずっとずっと我慢していたけど…、明日がこないかもしれない!
またあの怖い夢見た…。
やりたいことできずに終わるの怖いよ!そんなのいやだ!
だから今、この瞬間を大事にしたい!
空っぽの透明人間のまま我慢して逃げて終わりたくない!
本当にやりたいことからだけは逃げたくないの!
自分の夢を諦めて終わることの方がどんなことより怖い!
もう透明人間として逃げ回るだけは嫌なの…!
私の世界をキラキラの色の世界にしたい!
そして、なによりもお母さんを世界で一番キラキラ笑顔にしたい!」
ミッケの母「ミッケ…。お姉ちゃんの事見てきたでしょ…。それに、そんなに…」
ミッケ「競技勇者のリンクステージという空間、世界一の勇者でも最高のスキルを100%成功させるのは難しい空間だって分かってる…!」
ミッケの母「…」
ミッケ「世界中の勇者が、自分のスキルでも失敗してしまう、それでも難しいスキルを成功させ、戦場という過酷な空間ということを忘れるぐらい、自由に、魅力いっぱい舞える奇跡の人、それが真の勇者だってことも分かってる…!」
ジョン「…!」
ミッケ母「…なら…尚更…」
ミッケは母を真っ直ぐ見つめる。
ミッケ「もうそれからは逃げたくないの!」
ジョン「お母さん、その美しく光り輝く世界にたどり着くために、これからどんな事から逃げ、どんなことから逃げないか、すでにもう分かっているのだと思います。
努力だけではどうにもならない世界に飛び込もうと、夢見る小さな子たちだけが、次世代の勇者に、そして真の勇者に…この子にはその資質、才能、なによりも勇者の魂があります!」
ミッケの母「…」
ジョン「夢から逃げる自分から逃げる、という決意。これは叶さんが手にした、人生で初めての真の勇気、もうすでに勇者の魂という資格を宿しています。
今この瞬間を大事にしたい。という思いが、いかに希少で、どれほど尊いものかが叶さんは分かっている」
ジョンはミッケの目線に合わせ屈む。
ジョン「叶さん、君は夢を叶える者だね」
ジョン「おかあさん、叶さんはいままで、そしてこれからも数えきれない物を支払っていく覚悟があります。
競技勇者がどれほど過酷で、どれほど成功率が低いのかをすでに理解しています。
これは生半可な気持ちではありません。
きっと食い入るように勇者について色々なものを見て吸収してきたのだと…自分の全ての時間をすでに支払っている…重要な執念が、叶さんは、すでにもう勇者の才があり、すでに精神的には勇者としてのスタートを切っていたんですよ!
叶さんは、今、この瞬間、人生をかけて勇者の世界に飛び込むことを全身全霊込め決意したようにしか見えません!
そんな子どこ探してもいませんよ!
叶えさんにとっての、勇者への挑戦は、単なる良くある夢なんかではなく、自分が自分として生きるため、そして、お母さんをはじめ、みんなを笑顔にする本物の夢なんです!」
ミッケは止まらない涙を流しながらジョンと母を見る。
ミッケ母「…ミッケ…」
ミッケ「…お母さん…」
ジョン「過酷な道であることは間違いない。傷つくことも、挫折することもあるかもしれない。それでも、彼女がやりたい、と叫ぶ理由を、僕は信じたいんです!
叶さんのここまでの言葉…生半可な気持ちでは絶対に出ません!相当な時間を勇者の研究にかけ、すでに前払いしています!叶さんの才能と覚悟は本物です!僕が責任を持ち叶さんのコーチになります!」
………
……
…
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国土級巨石落としの魔王再来か?!
そんな一報が水晶板から聞こえてきた。
捜査機関の見守り隊内部からのリークとされているその事件はセンセーショナルな一報で幕を開けた。
見守り隊 捜査一課長の桜田は淡々としかし力強く発言した。
桜田「諸君。すでに知っての通り、外部に出てはいけない情報が出てしまっている。これらの情報は我が隊しか持っていない情報。即ち裏切り者がいるという事だ」
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続く
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