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第71話 食堂
ルーヴァの初めての授業が終わると、レイは食堂へ向かった。
学舎の奥にある食堂は、三十人ほどが一度に座れる細長い石造りの部屋だ。漆喰の剥がれた壁に沿って背の高い窓が並び、差し込む昼の光が、使い込まれた長机と木のベンチを白く照らしている。天井を支える太い梁も、机の表面も、長い年月を経て黒ずんでいた。
正面の大きな石造りのアーチをくぐった先は、調理場になっている。薪の燃えるかまどには大鍋が掛けられ、白い湯気が絶えず立ちのぼっていた。壁際の棚には保存用の壺や籠が隙間なく並び、その上には玉葱や香草、燻製肉が吊るされている。
学舎には、食べ物を冷やしておける設備がない。そのため、生徒たちは昼になるとここへ集まり、その日に作られた料理を食べることになっていた。
漂ってくるのは、根菜を煮込んだ素朴な香りと、薪の煙、それから焼いた黒パンの香ばしい匂い。
その匂いを嗅いだ途端、授業のあいだ忘れていた空腹が、急に戻ってきた。
(お腹がすいた)
調理場で木の盆を受け取り、空いている席を探す。
奥の長机に、見覚えのある背中があった。
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