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紫雷の魔法使い  作者: 黒猫
ヴェイル領 第二部
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第54話 ニ日目の朝

朝食の場で。


「学舎は、どうでした?」

ミアが、身を乗り出すようにして尋ねてきた。


「お友達とは、一緒のクラスでした?」

目を輝かせながら、矢継ぎ早に質問攻めにしてくる。


「ミア、レイが困ってるよ」

エリオが、笑いながら言った。


「えー、でも、気になりませんか?」


レイは、とりあえず一つ一つ答えることにした。


「友達とは、別のクラスだったんだ」


「まあ。全員と同じクラスになるのは、難しいですよね」

ミアがしょうがないと言うように小さく首を横に振る


「いや、僕だけ二組」


「え?」

「え?」

「え?」

三人の声が、重なった。


「レイお兄様、一人……」

ミアが、心配そうに呟く。


「でも、友達は、多分できた気がする」


「誰ですか!?」


「サクって言うんだ。親が建築関係の仕事をしてるみたい」


「ああ、あそこの子供も、今年から学舎に通うと言っていたな」

ガルドが、思い出したように頷いた。


「よかったな」

エリオも、笑って言う。


「レイお兄様、さすがです」


「うん!」


「ところで新しい教師は、来たか?」

ガルドが尋ねた。


「いえ、新しい教師の紹介はありませんでしたが、担任の先生はマーク校長になりました」


「ほう」

「毒キノコは好きかって、言ってました」

「そ、そうか。……さすがマーク校長だな」

ガルドは、椅子に座りなおしながら答えた。


「はい!」

その後も、たわいのない話が続いた。


(……あ、廃坑に行くことも伝えないと)

レイは、思い出したように口を開いた。


「今日は天気も良いので、廃坑に行ってきます」


「気をつけてな。無理するなよ」

ガルドは、それだけ言った。


(あれ?)

誰も、廃坑に行かない方がいい、とは言わなかった。


ここまで読んで頂きありがとうございました!

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