第14話 王都から
一週間後、王都から二人の客人が訪れた。
朝霧の残る門前に立っていたのは、
王都から派遣された中級魔法士。三十前後の男性と女性。
明るい栗色の短髪と薄茶色の瞳を持つ。顔立ちは整っているが派手ではなく、人当たりのよい穏やかな印象がある。
濃紺の魔法士外套をまとい、襟や袖口には紋章入りの青い刺繍が縫ってある。手には細い銀の杖を持ち、杖先には淡い青の魔石が収められている。衣装は清潔で上質だが、豪華ではない。王都の魔術機関や学院で学んだ知識人らしい雰囲気を放っている。
もう1人は灰青色の短髪を持つ女性剣士である。
髪は肩に届かないほどの短いボブで、雨に濡れた鋼のような色をしている。暗い場所では灰色に近く、光を受けると淡く青みが差す。前髪は片側に流れ、戦闘中に視界を邪魔しないよう自然に整えられている。
瞳は青灰で顔立ちは整っており、凛とした印象が強い。
装備は、黒に近い革鎧と、鋼色の胸当て。胸元の装甲は女性の体に合わせて作られている。
腰には複数のベルトが巻かれ、片側には紋章入りの青い布が垂れている。手袋や鎧には細かな傷があり、ただの剣士ではないことがわかる。
腰には細身の剣。大剣ではなく、速さと正確さを重視する剣士に合う武器である。
「ここがヴェイル領か。思ったより静かだな」
ザックは屋敷を見上げ、少しだけ眉を寄せた。
◽️
レイは父と兄と一緒に2人を屋敷に迎え入れた。
(すごい王都の魔術士って感じがする)
「王都から指南役としてきましたザックです」
栗色の髪の男性がまずは口を開いた。
続いて、灰青色の髪の毛の女性が答える。
「アイですよろしくお願いします」
2人とも熟練の魔導士にレイは見えた。
「レイ・ヴェイルです。よろしくお願いします」
その後、ザックとアイは父と兄と一緒に今後の予定を確認するため別室に移動して行った。
レイも一緒に行こうと思ったが、兄に
「明日から訓練が始まるから今日は休んでおけ」
と言われてしまい、1人自室に戻ってきた。
(明日からの訓練頑張るぞ)
そう思いながら、古剣に紫雷を通す。
(いつに間にか雷を通すのが日課になってきたな)
まだ完全に雷をコントロールして刃全体に雷を流す事は出来ていなかった。気を抜くとすぐに霧散してしまう。
(まだまだ上手く通せないな)
影の言葉を思い出しながらレイは今日も雷を通す練習を行なっていた。
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