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多世界転生物語〜偽りの姫の居場所〜  作者: 星実月 希蝶
4章 シェフィ編 再会
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エピローグ 愛の兄妹の日記


【今日は、魔聖について学んだんだ。僕ら神聖は、魔聖について知ってる事意外と少ないから。僕なんて、魔聖はミドゥ以外とちゃんと話した事ないんだ。あっ、イシュはいっぱい話しているよ。エレの事とか、エレの事とか、エレの事。


 学んだだけじゃなくて、ミドゥ以外の魔聖と話す機会もあった。フォルと一緒にいたら、自然と生命の魔聖の弟が来たんだ。フォルの護衛なんだって。


「初めまして、きみがシェフィですか。俺はラジェットと申します」


 第一印象は、丁寧な人。言葉遣いじゃなくて、佇まいが、そう感じさせていたんだ。

 不思議な感じはしたかな。生命の星の子は、みんなどこか普通と違う雰囲気。

 あと、強そう。


 それにね、生命の星って緑系が多いはずなのに銀髪なんだ。これ……白銀か。黄金の瞳は変わんないよ。純度は、フォルより低そう。


 今日は外だったからなのかな。僕らというか、フォルの周りに蝶々が集まってきたんだ。頭の上に止まって、きれいな髪飾りをしているみたいだった。


 僕らが話をしていると、忍び寄る気配がひとつ。常人なら……ううん、それなりに鍛錬をしている人でも、気づく事が困難なくらい気配を消している。

 足音もない。


 近づいてくると


「キシャァーーーーーーー‼︎ 」


 蛇のように威嚇をしてきた。何をしたかったんだろう。すぐ逃げたんだ。エレ、ゼロが何をしたかったのかわかるかな? できれば教えて欲しい。


 ゼロの事は気になるけど、一旦置いておく。ラジェットと話をしていたら、生命の魔聖の兄の方がきた。ちょっと気難しいというか、話しにくそうな雰囲気。口を開けば


「なんだ、フォルを取られて嫉妬か? 」


 全然そうじゃないんだけどね。


「違うます。少し、姫の話をお聞きしていただけです。兄上は何でもかんでも、そうやって片付けないでいただきたい」


 愛の神聖にとって、嫉妬は天敵。らしいけど、よくわからない。なんでなんだろうね。


 僕は、色々とあったけど楽しめたかな。君は、どうしていたの? あっ、明日こそはちゃんと書いてよ? 始めると言ってから一度もちゃんと書いた事ないでしょ。


 ——


 わたしは、イシュと遊んでいた。ゼロは何考えてるのかわからない。イシュと遊びたいから、おやすみ。


 ——


 イシュと遊びたいのかぁ。じゃあ仕方がないね。僕は今日はね、休暇だった。ミドゥが一緒に遊びに行こうと誘ってきたんだ。だから、何か企んでいそうだからやだって返しておいた。

 フォルも一緒って言われたから、行ったけど。


 でもさ、ミドゥもひどいんだよ。僕にだけ行き先教えてくれなかったんだから。


 どこに遊びに行ったかって? 生命の星。あの大都会に行ってきたんだ。すごい栄えていたよ。それと大変だった。みんな逸れて。

 僕とミドゥは、生命の星に慣れていない。フォルは、大都会にはあまり行かないんだって。きらいじゃないらしいけど、フィルがすぐにいなくなるかららしい。


 ミドゥがフォルと一緒にいる可能性。なんでだろうね。考えられなかったんだ。あるはずなのに。ミドゥなら、とことこいろんな場所行きそうで。


 無機質な建物。高くて、上を見ると首を痛めそう。だから、平地にいるって信じようとしていたんだ。


 商業施設の入った高い高い建造物。興味があって、入りたいと思ったけど、ここは我慢しておく。先に二人を探さないとだから。エレなら、入っていたのかな。それで余計に迷子に……なんて、流石にないか。


 何かあっても、自分達はどうにかできる。その慢心があるからなのかな。ほんとに勝手な行動ばかりする。僕も含めて。遠くでも話せるとか、居場所がわかるとかあればいいのに。今日ほどそれを思った日はないんじゃないかな。


 ミドゥが行きそうな場所。わかんないから、もう自分が行きたい場所を行こう。そう思うまでの時間、案外短かった。まぁ、そのうち見つかるでしょ。そんな気楽な考えで、ずっと気になっていた商業施設に入る。あのね、あのね、エレってあまり外出れないから知らないよね。すごいんだよ。何がすごいのかって? すごいんだよ。


 もうね、別の場所にいる。知らない場所にいるみたいだった。高級なものを中心に売っていたんだ。それはいいとして、知らない場所なんだ。ほんと、すごいよ。エレともいつか行きたい。僕がなんでも好きなもの奢ってあげるから。一緒に行こうよ。ね? いいよね? ね? ね?

 そんなにいい場所なら、写真くらいは残しておけって思った? でも、実際に行かないとわからないから。僕もわからなかったから。

 だから、絶対一緒に行こうね。強制的に連れてくから。


「……どこ歩けば迷子になるの? 」


 ミドゥから声をかけてきた。商業施設見て回ってたら。でもさ、それこっちの台詞だから。どこ歩いていれば、気づけばいなくなっているの?


 そう言い返そうかと本気で考えたよ。でも、ここは人が多いから。あんまり騒ぎを起こしたくない。ただでさえ神聖と魔聖は目立つからね。余計に目立てば、フォルにも迷惑かけちゃう。

 ……というか、フォルいないんだよ。って、気づくまでに一分かかった。


 ミドゥもフォルがどこにいるのかって知らなかったんだ。二人で探し行くにしても、またいつ逸れるかわかったもんじゃない。だから、手を繋いだ。ミドゥは、いやそうだったけど。


「……」


 フォルはね、割とすぐに見つけられた。なんでって? 人だかりができてた。その中心にフォルがいたんだ。ほとんど人のいる場所行かないから知らなかったらしい。神聖と魔聖がどれほど人に求められる存在か。


 助けを求めているようだったから、助けてあげたよ。それで、僕らは変装のための服を買ったんだ。エレにも今度見せてあげるね。フォルの服。かわいらしさの中に秘めたかっこよさ。もうね、ほんとにエレ気にいるって思ったよ。


 ミドゥ? きっとエレならミドゥはどうなんだって言うんだろうね。ミドゥはね、なぜか僕とお揃いにしてきた。色違いで。なんでそんな事する必要があるんだろうね。普通に怪しまれそうなんだけど。神魔聖は仲がいいって有名だから。結果的に、誰にも気づかれなかったからいいけどさ。


 エレも、人の多い場所に行く時は変装をお勧めするよ。特に自分の出身星では。他の星以上に顔が知れ渡っているから。僕らの場合は愛の星だね。


 そんな感じで、忙しない一日だったよ。でも、悪くはなかったかな。また誘われる事があるとすれば、断る理由はないかも。エレが一緒なら尚更。その時は、イシュも一緒がいいかな。

 イシュは何が気にいるんだろうね。エレは知っているのかな。


 あっ、エレ、明日こそは、明日こそはちゃんと書いてよ。明日は何もないって知っているから。忙しくなんてないでしょ。


 ——


 読んだ。神聖も魔聖も迷子になるから、見ておかないと。フォルの変装のために買ったお洋服気になる。見せて欲しいけど、なぜか断られる。フォルって言えばね、シェフィはフォルの事どれだけ知ってる? エレよりも知ってる? あのね、エレはこの前知ったの。フォルはね、エレかわいいって言ってる時に頭撫でるの。どんな意味があるのかわかんないけど、頭なでなですき。

 それにね、フォルはエレにプレゼントをくれたの。昨日買ってきたんだって教えてくれた。フォルはね、エレの事がとってもだいすきみたい。何くれたのかは、エレとフォルの秘密なの。


 エレはね、今日はフォルらぶらぶでとってもすてきな一日だったよ。シェフィはどうだった? エレがらぶだからシェフィはミドゥとでもらぶしていたの? また明日お話聞かせてね。エレ、楽しみに待っているから。約束だよ。エレのらぶらぶなおにぃちゃん】

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