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ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


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8.金策を考える

「おー! 風が気持ちいいのじゃ! これくらいの速さが丁度いいのぅ!」


「えっ? もっと、速い方がいいですか?」


「だ、誰もそんなことは言っておらんじゃろう! お前の耳はなんでも都合よく聞こえる耳なのか!?」


 キャンピングカーで道を進む。その車内はとても賑やかな声がずっと響いていた。こんなに楽しい時間は、本当に久しぶりだ。


 前世では社畜で大変だったから、こんなにのんびり出来ることはなかった。今、まさに旅の醍醐味を味わっている感じだ。


「まぁ、それは置いておきましょう」


「じゃから! お前は、そう、都合よく!」


「お二人は車内の中に入らなくてもいいんですか? ここにいると、車の振動で疲れませんか?」


 そう、このキャンピングカーはかなりの高機能。外の部分と内の部分で全然様子が違うのだ。


 外の部分というのは、運転席のある空間。この空間にいると、車に乗っているように振動が伝わってくる。


 だけど、内の部分。後部座席の後ろの車体の空間に入れば、振動とは無縁な空間が広がっている。まさに、異空間に相応しい状況になるのだ。


 ティナが運転しながらキャンピングカーを進ませて、私たちは車体の異空間に入れば、くつろぎながら移動出来る環境が整っている。


 だけど、私たちはあえて外側にいた。


「まだ、会って間もないから、こうしていれば会話をして相手のことを知れるでしょう? 少しでも早く仲良くなりたくてね」


「確かに、そうじゃな。まだ、お互いのことは詳しくは知らん。仲良くか……良い響きじゃ」


「……仲良くしたいって思ってくれて嬉しいです。私も、皆のことを知りたいから、もっとお喋りしたいです」


 どうやら、二人も仲良くなりたいと思ってくれているようだ。少し照れ臭い空気が流れているが、悪くはない。


「色々と知りたいよね。好きな物とか――」


「好きな物は決まっておる! メルの料理じゃ!」


「私も大好きです!」


「わらわの方が、もっと好きじゃぞ!」


「いいえ! 私の方がもっと好きです!」


 すると、二人がどっちが好きか言い争いになってしまう。わ、私の作る料理が好きだって言われて……嬉しいな。


「ともかく! メルの料理を食べるためには、金が必要じゃ! 次の町で砂糖を売って、金を儲けるのじゃ!」


「うーん。砂糖は売ると騒動になるから、最後の手段にしておきたいな」


「なぬっ!? じゃあ、金が手にはいらんではないか! ど、どうするんだ!? ネットショッピングとやらが使えなくなるぞ!?」


「穏便にお金を稼ぐ方法はないでしょうかね」


 ネットショッピングで買った商品を売るのは、町を離れる時ぐらいにすれば、注目される前に逃げれる。だけど、その間の金策は何があるかな?


「一番良いのは、冒険者ギルドで冒険者稼業をすることかな? 魔物を倒したり、依頼をこなしたり……」


「それだったら、わらわが役に立つぞ! これでも、レベル101あるからな! めちゃくちゃ強いぞ!」


「サリサがいるなら、安全ですね。この中で一番強いですし、頼りになります」


「ふふん。そうじゃろう、そうじゃろう! もっと、わらわを褒めたたえよ!」


 確かに、サリサがいれば戦闘で困ることはなさそう。きっと、強い魔物が現れても簡単に倒してしまいそうだ。


「じゃあ、わらわが冒険者稼業をして稼ぐっていうことでいいんじゃな?」


「でも、それだとサリサにばかり働かせている気がして、ちょっと心が痛い……」


「頼りにはしてますが、私たちが何もしないのは話が違うと思います」


「そうなのか? メルは料理をして、ティナは運転してくれるじゃないか。しっかりと二人とも働いているぞ? わらわだけ、何もしとらんだろ?」


 不思議そうに首を傾げるサリサ。役割分担が出来て良い感じだけど、サリサ一人にだけお金を稼いでもらうのはちょっと違うと思う。


「ねぇ、ティナ。私たちもサリサと一緒に冒険者稼業をしない?」


「私も思っていました。大して技術のない私たちに出来るのは、冒険者稼業でお金を稼ぐことだと思います」


「だったら、決まり。三人で協力して、お金を稼ごう」


「お前たち……そんなにわらわのことを思ってくれるのか」


 私たちの決意を前に、サリサは目を潤ませた。


「以前の場所では、わらわのことを思ってくれる奴らはいなかった。だから、こんなにもわらわのことを思ってくれる二人がいて……嬉しいのじゃ」


「ふふっ、当たり前ですよ。だって、仲間じゃないですか」


「そうそう。私たちは仲間だよ」


「仲間……これが仲間というものか。とても良いものじゃ!」


 三人で笑い合うと、心が温かくなる。そう、私たちはもう仲間なのだ。だから、仲間を思って協力するのは当たり前。


 また一つ、三人の心が近づいたようで嬉しくなった。


「じゃあ、次の町では冒険者ギルドに行こう」


「はい。一緒に頑張りましょうね」


「三人で協力すれば、怖いものなしじゃな!」


 私たちの期待を乗せて、キャンピングカーはさらに道を進んでいく。

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