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ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


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7.スローライフ冒険旅をしよう

 キャンピングカーが止まり、私たちはシートベルトを外して外に出た。


「うぅ……頭が揺れる」


「ティナの運転は荒すぎじゃ! 生きた心地がしなかったぞ!」


 外の新鮮な空気を吸って、なんとか気持ちを落ち着かせる。私たちがグロッキーになっているというのに、ティナはというと――。


「はぁ……楽しかったです。回転するところとか、ギリギリを避けるところとか……。もう一度、しませんか!?」


「えぇっ!? む、ムリムリ!」


「ティナだけでやっとれ!」


 めちゃくちゃワクワクした顔でこっちを見てきたけれど、それには賛同出来ない! 私たちは激しく首を横に振った。


「そ、それは置いといて。これからどうする?」


「どうするとは、なんじゃ?」


「王都には居られなくなったっていうことだよ。私の能力が狙われているのが分かったからね」


「大丈夫じゃ! わらわが守ってやるぞ!」


「そ、それだと落ち着きませんよー!」


 まさか、砂糖でこんなに大騒ぎになるとは思わなかった。もう少し、慎重に動くべきだったかもしれない。どうやら、初動を間違えてしまったようだ。


「王都に居られなくなったとしたら、別の町に移動するしかありませんね」


「そうじゃな! そこで、砂糖を売れ!」


「そ、それだったら、また同じことになるよ!」


「大丈夫じゃ! わらわが守ってやるぞ!」


「わ、私も! 同じことがしたいです!」


 ふ、二人ともー! サリサは騒動にして暴れたいだけだし、ティナは荒い運転をしたいだけだよー!


「もっと、安全を考えない?」


「安全よりも刺激が欲しいのぅ。楽しいことをしたい!」


「私は運転がしたいです。一日中、ずっと……」


「う、うーん……」


 ここは私が考えないとダメだ。サリサの希望は置いておいて、ティナの希望は叶えられるかな。移動をし続ければいいだけだし、どこへでもいけそうな気がする。


 ……ずっと移動をする? 町から町へ移動をして、国を跨いで、大陸から飛び出す。そんなことが、可能なんじゃない?


 私の能力は知られると目立ちすぎるから、一つの町に留まると必然的に注目を集めることになる。私だけじゃない、ティナとサリサの能力もだ。だから、一つの所に留まるのは権力者の目に止まって危険だ。


 だけど、移動をし続ければ、そんな危険はないんじゃないかな? その町で少し稼いで、知られるようになったら次に移動をする。そうしたら、危険が迫ってくることはない。


 それに、異世界を旅できる。それを考えると自然とワクワクする。どんな町があって、どんな人がいて、どんなことが待ち受けているのか。それを考えるだけで、楽しい気持ちになる。


 うん、これはいい。


「ねぇ、二人とも。これから、キャンピングカーで旅をしない?」


「旅じゃと?」


「旅をすれば、町から町へキャンピングカーで移動をするよ。そしたら、運転だって出来る」


「それ、いいですね!」


「色んな町にいって、楽しむことだって出来る」


「ほほう。じゃとすると、色んな騒動も舞い込んでくるかもな」


「気が向くままに旅をするのも楽しいんじゃないかって思うんだけど、どうかな?」


 そう話すと、二人は明るい表情になった。


「いいと思います! 運転も出来ますし、色んな楽しみ方がありそうです」


「わらわも賛成じゃ! 色んな所にいくと、楽しいことが増えそうじゃからな!」


「じゃあ、今後の私たちは町から町へ移動するスローライフ旅を決行します!」


 今後の私たちの目的が決まった。町から町へ移動をして生活する、スローライフ旅だ。


 ◇


「じゃあ、出発しますよ!」


「安全運転だからね!」


「いきなり、キャンピングカーを回転させるんじゃないぞ!」


 ティナが嬉しそうにキャンピングカーを起動させると、ゆっくりと進んでいった。後部座席に座っていた私たちは、その様子にとりあえずホッとした。


「とりあえず、この道を真っすぐ進みますね。そうすると、次の町に到着しますから」


 それが、次の町に行く一番の近道だろう。その時、運転席の前にモニターがあるのを見つけた。


「そのモニターって起動できる?」


「えーっと……このボタンですかね? えい」


 ティナがボタンを押すと、モニターがパッとつく。すると、そこに表示されたのは地図らしきものだった。


「もしかして、カーナビ?」


「なんですか、それ?」


「車の周辺の地図が表示されるんだよ。どこを走っているのか分かったり、行く場所を指定してそこまでの案内をしてくれるんだよ」


「へぇ、とても便利なものなんですね!」


 この機能は便利だ。行きたい場所に迷いなくいける。それは、標識のない世界を旅するのに打ってつけの機能だ。


 ティナは一度キャンピングカーを止めると、モニターを操作する。


「なるほど、こうやって操作するんですね。えーっと、この道を進むと……あっ! ちゃんと、町があるみたいです!」


「良かった、じゃあ大丈夫そうだね。その町で地図でも買って、行く場所を決めていこう」


「それがいいですね。沢山の町を巡っていきましょうね」


「楽しいこともいっぱいだと嬉しいのぅ!」


「サリサの楽しいは騒動じゃない?」


「そ、そうでもないぞ!」


「ふふっ。じゃあ、出発しますね」


 行く場所も分かったし、今度こそ出発だ。この先、楽しいことが待っていればいいな。そんな期待を乗せて、キャンピングカーは進んでいった。

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