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ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


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5/12

5.初めての夜

 ステータス画面を見てみたら、新しいスキルが生まれていた。儀式で貰えるスキルは一つのはず。それが、今になって二つ目が貰えたなんて、どういうこと?


「どうして、メルには二つ目のスキルが生まれたんでしょう」


「転生者の料理技術か……。この転生者っていうのが気にならないか?」


「……あっ。もしかして、私が前世の記憶を思い出したことがきっかけでスキルが新しく生まれたのかも」


 あり得る話だ。きっと、このスキルには力があって、それが作った料理に影響を及ぼす。


 居候していた家で作っていた料理には何も力がなかった。でも、前世の記憶が蘇ったことがきっかけになり、スキルが生まれ、今作った料理に影響が出たと考えるのが自然だ。


「じゃあ、このスキルはメルが前世を思い出したから生まれてきたってことなんですね。そんな事ってあるんですね……」


「うむ、不思議じゃ! メルの作る料理は力の付くものなのじゃな! もしかしたら、戦って経験値を貯めなくても強くなれるんじゃないか?」


「うーん、そうだったら凄いね。食べるだけで強くなれるなんて、規格外だよ」


「わらわは楽できて嬉しいのじゃ! 本当に魔王になる修行は辛くて辛くて……。そんな辛いことをせずとも、強くなれる手段があるのはとても良いことじゃ!」


「私も強くなれますか?」


「沢山食べると、強くなれると思うぞ!」


 いやいや、決めつけは早いよ。……でも、私の作った料理には強くなれる可能性が含まれている。


 小さな少女だけのグループ。何かがあると困るから、力は持っていた方がいい。だったら、料理をたくさん作って、たくさん食べて、強くなれた方がいい。


 一人じゃ無理だけど、ティナとサリサがいるんならなんとかなりそう!


 ◇


「ふー! お風呂も気持ちよかったのじゃ! 体を洗った後のソープの匂い、堪らなく良い匂いじゃ!」


「メルが出してくれたこのパジャマ、とってもいいですね」


「気に入ってくれて良かったよ」


 食事を終えた私たちは、食器を片付け、お風呂に入った。お風呂はとても気持ちよくて、体の汚れがすっかり取れてしまった。


 そうして、私たちは寝室がある二階に上がる。そこには、広々としたベッドがあり、みんなでダイブした。


「わぁ、凄くフカフカで気持ちいいです! お屋敷のベッドよりも良い物ですよ、これ!」


「うむ、最高級のベッドなのじゃ! これじゃと、一晩寝るだけで疲れがなくなってしまうぞ!」


「分かる! 早く寝たいなー……。でも、寝るのは勿体ないなー」


「ふふっ、どっちですか」


 みんなでゴロゴロしながらベッドを堪能する。すると――。


「あっ、なんか面白い機能があるみたいです」


「へぇ、どんな機能?」


「待っててください。……こう、かな」


 ティナが寝転がりながら天井を見上げる。すると、天井がゆっくりを開かれていく。そして、開かれた先に現れたのは――満天の星空だった。


「どうやら、キャンピングカーの外が見れる窓みたいです」


「わー! 凄いね! とっても綺麗!」


「フカフカのベッドで寝ころびながら、星空を見上げるとは……。なんとも贅沢な仕様じゃのう!」


 みんなで歓声を上げて、星空を眺める。捨てられてどうしようかと思ったけれど、まさか捨てられる前よりも良い環境になるなんて思ってもみなかった。


 三人で星空を眺めていると、サリサが起き上がってこちらを見た。


「うむ、わらわはここが気に入ったのじゃ! メルの料理は美味いし凄いし、ティナのキャンピングカーは便利だし! 今まで厳しくしてきた奴らもいないし、天国じゃ! ずっと、ここにいるぞ!」


 物凄く力を入れて宣言してきた。すると、ティナも体を起き上がらせた。


「……私も家に帰らないでここにいたいです。家は息が詰まって、苦しくて、辛いところでした。ですが、ここは違います。素の私でいられるし、頼りになるみんながいてくれます。ここにみんなでいたいです」


 その言葉の裏にはティナの思いが詰まっているように見えた。ティナなら家に帰ることも出来るのに、ここにいたいと言ってくれた。それだけ、この場所が素敵な場所なんだと思う。


 そんな二人の思いにつられて、私も体を起き上がらせた。


「私もこの場所がいい。奴隷のように働かされていた日々に逆戻りなんて、ごめんだね。ここでみんなと協力しながら暮らしていたい」


 もう、自分を縛るものはない。だったら、自由に暮らしていきたい。色んな事を経験して、遊んで、楽しく暮らしたい。


「ふふっ。昼間にも同じことを言いませんでした?」


「あれは、ちゃんとしたイメージが沸かなかったから実感がなかったのじゃ。じゃが、こうして体験をして、気持ちが固まったのじゃ!」


「分かる。私も同じ。ちゃんと、ここでの暮らしのイメージが出来て、楽しく暮らしていけるって感じた」


「そういうことですか……。私も同じ気持ちです」


 そう言って、三人で笑い合った。それだけで、気持ちが一つになったようで、強い安心感を覚える。


「とにかく! これからよろしくね!」


「うむ! よろしく頼むのじゃ!」


「よろしくお願いします」


 確認するように言葉を重ねると、それだけで心が温かくなる。明日になるのがとても楽しみだ。

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