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ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


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49.次の目的地は?

「いらっしゃい。何か欲しい物があるのかい?」


 本屋に入ると、店主がにこやかに話しかけてきた。


「地図ってありますか?」


「あー、あるよ。あそこの棚に丸まっているのが地図だよ。どんな、地図が欲しいんだい?」


「この大陸の全部が分かる地図なんてありますか?」


「流石にこの大陸全部を移した地図はないなぁ。あるのは、この国の地図と、北西と南西にある国の地図だね」


「じゃあ、その地図を下さい」


「はいよ」


 私たちはこの国の西側にいる。なので、このまま西の方に向かうことを決めた。


 店主が棚に近づいて、地図を見繕うと、二つの地図を手渡してきた。


「北西はメルバリック聖教国。南西はヨーロギラン王国だよ」


「その国の事情を知るためにはどうすればいいですか?」


「だったら、冒険者に聞くのがいいだろう。彼らの中にはあちこちを渡り歩く冒険者がいる。他国の情報を知っているはずだよ」


 やっぱり、冒険者に聞くのがいいのか。だったら、冒険者に話を聞かせてもらおう。


 私は地図の精算を済ませると、サリサとティナを連れて冒険者ギルドへと向かった。


 ◇


「……そうか、お前たちはここを離れるのか」


 いつも気にかけてくれる冒険者たちに事情を説明すると、しんみりと言った様子だった。


「俺たちが力になれればいいんだけど、周りがそうはいかないよな……」


「もう、色々と噂が広がっていたから、ちょっと心配していたんだよな」


「やっぱり、色々と噂は流れてたんだね」


「まぁな。まだ、流れ始めただけだけど、大きくなりそうな気配はある」


 その話を聞いて、決断して良かったと思った。これ以上、噂が大きくなってみんなに迷惑をかけてしまうことになる。


「ちなみに、どんな噂があるんじゃ?」


「急に子供たちが強くなったっていう噂だな。中級冒険者ばりに活躍しているっていう噂が流れている」


「子供にそんな力が持っていると、子供だからと利用しようとする輩が出てくる可能性がある」


「もしくは、権力で囲ってしまうっていう手段を使ってくることもな」


「……そうなんですか」


 その話を聞いて、思った通りだった。子供だからと下に見て、利用してくる人が出てくる。また、権力で逆らえないように縛り付ける人だって出てくるんだ。


 自分たちの身を守るためにも、そういう人たちとは距離を取らなければならない。


「それに、特殊個体を倒せる子供がいるっていう部分でも注目を集めているな」


「強いから手出しをしてこないと思っていたら痛い目に合うぜ。何か、策を講じて手籠めにしてくる可能性がある」


「やっぱり、保護者がいないからそこを突かれるよな……」


 子供だけだから、守ってくれる人がいないと知られてしまう。そうすると、その隙をついてくる人が絶対に現れる。


「どんな奴が現れても、わらわが倒すのじゃ!」


「いやいや、倒して終わりになればいいんだが、それでは終わらんよ。それを罪にして、捕まえてくるっていう手段もある」


「位のある人を攻撃すれば罪になり、指名手配もされるかもしれないぞ」


「ぐぬぬっ……人間とはやりづらいのう……」


 サリサが入ればいざという時に頼りになるけれど、そうした権力を使ってくる人は要注意だ。指名手配をされたら、楽しい旅が出来なくなってしまう。


「まぁ、そういうことで、お前たちが旅に出るのは寂しいが、それがいいと思う。それで、どこに行こうとしているんだ?」


「このまま西に行こうと思うんだけど……」


「西っていうと、メルバリック聖教国とヨーロギラン王国か」


「うん、どっちがいいかなって迷っているの。もし、良かったら情報を教えて」


 そういうと、冒険者たちは顔を見合わせて頷いた。


「だったら。メルバリック聖教国は止めておいた方がいい。あそこは魔族に厳しい国だ」


「サリサは角が生えているから魔族なんだろう? 良い魔族がいるのも分かるが、魔王が出てくる種族でもあるから、警戒している人はいる」


「サリサは良い子だけど、魔族ってだけで差別する奴はいる。それがメルバリック聖教国だ。だから、行くならヨーロギラン王国だ」


 なるほど、メルバリック聖教国は魔族を差別する国なのか。サリサの事を思えば、行かない方がいい。


「じゃあ、ヨーロギラン王国に行くよ。そこってどんな国なの?」


「中規模の国だな。それで、メルバリック聖教国とは友好国」


「海に面していて、細々と貿易をして成り立っている国だな。だから、あの国には海の向こうの貿易品なんかがたくさん入ってきて楽しいぞ」


「大きな山脈があったり、大きな川が流れていたり。大自然にも恵まれている」


「人とかはどんな感じ?」


「貿易しているだけあって、他から来た人たちには寛容だと思うぞ。だから、冒険者も行きやすくて、栄えているらしい」


 なるほど、悪い国ではなさそうだ。大自然に海、そして貿易。楽しそうな事がいっぱいありそうだ。


「うん、思ったよりも楽しめそうな国だね。二人とも、次はヨーロギラン王国でいい?」


「新しい国、ドキドキします。行きましょう」


「美味しいものがあるといいな! わらわの行くのじゃ!」


 二人の了解の得た。ということは、次に行くのは南西にあるヨーロギラン王国に決定!

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