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ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


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31.畑の復興

 村から離れたところまで移動をすると、立ち止まった。


「じゃあ、商品を買うね」


 そう言って、ネットショッピングの画面を開く。畑用の石灰を検索すると、出てきた。


「えーっと、十キロ2480円か。十万円分買っておこう」


「そ、そんなに大丈夫か? お金は足りるか?」


「大丈夫。前の町でのニギルベアーの討伐金と砂糖を売ったお金があるからね」


「それなら大丈夫ですね。いきなり、大金を使うのでビックリしました」


 まぁ、畑にばらまくにはたくさんの量が必要だからね。どうしても、量が多くなってしまう。


 画面を操作し、購入のボタンを押す。すると、目の前に袋に入った石灰が四十袋ほど積まれた。


「じゃあ、これをわらわのアイテムボックスにしまえばいいんじゃな」


 サリサは石灰の前に立つと、アイテムボックスを発動させて、石灰を異空間にしまった。


「これで用事がすんじゃだろう。早速、村に戻るか?」


「ううん、一日待とうと思う。こんなに早く帰ったら、色々怪しまれるしね」


「そうですねぇ。普通ならこんなにすぐに帰ってこれませんし」


「それと、見つからない夜の内に畑の所に石灰を置いておこう。色々とバレると面倒だから、少しでも力を隠しておきたい」


「分かったのじゃ! それで行こう!」


 まぁ、これでも早く買って、重い物を持ち運んだっていうだけで、奇異には見られるんだけどね。そこは、サリサの力を見せてつけて納得させよう。


「じゃあ、一泊この辺で泊まって、夜に畑に忍び込んで石灰を置く。そして、朝になったらその場所に戻るってことで」


「分かりました」


「それでいくかのう」


 流れが決まった私たちはキャンピングカーを出して、夜になるのを待った。


 ◇


 次の日の朝、バレないように早めに石灰が置いてあった場所に戻る。しばらくすると、畑に村人がやってきた。


「おや、昨日の子供たちじゃないか。どうしたんだい?」


「約束の物を持ってきたから、ここで待っていたの」


「そ、それは本当かい!? ちょっと待ってくれ、今、みんなを呼んでくる!」


 私の話を聞いた村人は大慌てで村へと戻っていった。しばらくすると、村人は村長や村の人たちを呼んで戻ってきた。


「おぉ、お前さんたち……凄い早く戻ってきたのう」


「ウチにはサリサがいるからね。凄く、力持ちだし、足も速いんだよ」


「どれ、見せてやるかの」


 サリサが石灰の前に立つと、全ての石灰を持ち上げて見せた。


「「「おーーっ!?」」」


 今度はそれを持って、凄い速さで走って見せた。


「わ、分かった! お前さんたちが凄いのは分かった!」


 その様子を見て、村長が慌てたように収めた。


「理解してくれて嬉しいよ。それで、この袋に入っている物を畑にまいて混ぜると、状態が元に戻るよ」


「そうじゃったのか。よし、皆の集。全員で土に混ぜるのじゃ」


 村長の声に村人が呼応して、動き始めた。一人が石灰の袋を持ち、もう一人が農具を持って土に混ぜ込んでいく。手分けをして作業をすると、畑一面に石灰を混ぜ終えた。


「これで、生きている作物は復活して、新しい作物も育つと思うよ。試しに、種を植えてみたら? きっと、芽が出るよ」


「そうじゃのう。疑うようで悪いのじゃが、そうさせてもらおう」


 私の進言を飲み、村人は少しの種を植えた。その様子を見て、私は一度畑の土に鑑定を施した。すると、土地はやや酸性という結果が出た。


 これなら、問題なく作物が育つはずだ。だけど、この目で見るまで不安だ。


「そうだ。ちゃんと作物が復活して、芽が出るまで、ここにいようか? もし、何かあったらすぐに対処出来るように」


「そんなことが可能なのか? それだったら、ぜひここに留まって欲しい。畑が使えなくなると本当に困るのじゃ」


「分かった。しばらく、村に滞在させてもらうね」


「じゃったら、わしの家に泊まるのがいいじゃろう」


「それじゃあ、しばらくお世話になるね」


 こうして、私たちは村にしばらく滞在して、畑の様子を見ることになった。


 ◇


 その日の夜。与えられた部屋のベッドに寝転がった。


「ふふっ。いつもと違う場所で寝るのはドキドキしますね」


「そうじゃな。でも、ベッドは向こうの方がいいぞ」


「キャンピングカーに備え付けられた備品は一級品ばかりだったからねぇ。こっちのベッドじゃ物足りないかも」


 キャンピングカーのベッドはそれはとても気持ちいものだ。毎日安眠出来るし、体の疲れも取れているし、言うことなしだ。


 すると、サリサが体を起こした。


「それにしても、村に滞在するって……メルは面倒見がいいのう。わらわだったら、すぐに退散しておるぞ」


「そ、そう? なんか、それで終わりにしたくなかったというか……」


「メルの優しさを見て、なんか心が温かくなりました。こんな状況なのに、他の人の事を気にする余裕があるんですね」


 二人の思わぬ言葉にビックリした。これってもしかして、褒められているってこと?


「なんか、わらわがメルに着いてきた理由が分かってきたみたいじゃ。そういうメルじゃったからこそ、着いて行こうって思ったんじゃな」


「メルの心の優しさをどこかで感じ取っていたんでしょうね。だから、私も自然に着いてきたんだと思います」


「な、なんか照れる……」


 二人が笑顔でそんなことを言ってくるから、恥ずかしくなってくる。体を縮めるけれど、尻尾は嬉しそうに振っているし、耳はピコピコ動いてしまう。


「可愛いやつよのー! こんなに尻尾を振っているぞ!」


「耳も、可愛い。触っちゃいますね」


「尻尾はもふもふじゃのう!」


「うぅ……恥ずかしい……」


 心は大人のつもりだから、自分の感情を知られるのが恥ずかしい。そんな風に縮こまっていると耳も尻尾も触られて、くすぐったい。


 だけど、私のことを理解してくれているようで、やっぱり嬉しい。すると、やっぱり耳と尻尾が反応する。


 これは、いつになったら終わるのー!?

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