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関東の縄文  作者: 熊さん
第一章:ケヤキの民
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関東の横断

関東の横断



北川辺の大巫女の館を出たよしおは、西に向かう事にした。


一晩泊めてもらい、朝出てきて日が昇ると共に歩き始めた。


よしお達は、日の動きに敏感であったが、西にまっすぐ歩けない。

湿地帯が続くのだ。

乾いた部分を見つけながら、ひたすら歩く。

まるで迷路のようだ。


途中で湧き水が出ていて、笹を使ってカップにして飲んだ。

さらに鹿革の水筒に水を足して、確保した。


やがて、湿地帯の迷路が終わり、微高地として島のような場所にたどり着く。


枯れ木を集め焚き火を作り、日が沈んだので1泊することにした。


翌朝、出発した。


すぐ湿地帯になったが、やがて、微高地が続き、草が生え茂みになった。


この草むらなら小動物がいるかもしれない。

荷物を置いて、風の流れを見て、獲物を待った。


草むらから、水を飲みに来たキツネが来た。


シュッ


弓で仕留めた。


早めに取れたが微高地が続いたので、キツネの足を持って、そのまま進んだ。


日が傾いたので、焚き火を作り、平らな石を見つけ、キツネをさばき、石の上で焼いて、塩をかけた。


昨日は食べれなかったので、腹が減っていた。


ジューという煙と良い香りが立ち上り、肉を食べた。


キツネの肉は余ったので塩を塗って袋に入れて、二日目を過ごした。


翌日、太陽が出ると日が昇る方向に歩き出した。


途中、湿地帯もあったが、順調に進んだ。


風に潮の香りが漂い始めた。


よしおにも土浦が近いと分かった。

最後の焚き火を作り、袋の肉を出して、食べた。


三日目をここで過ごすことにした。


焚き火を作り直し、火を絶やさないようにして、朝まで待った。


関東を横断できた。


朝もやが出ていた。


真っ直ぐに潮の香りに向かって歩くと、小屋が見えてきて、その先に水辺が広がっていた。


北川辺とは違う、土浦の潮の香りに気持ちが高ぶった。


人の気配がわさわさと広がり、干してあった網を掴み、丸木船に向かう人たちが見えた。


小屋の後ろを歩き続けると、陸地にも小屋があり、人の動きが騒がしく動き始めていた。


人の動きが、水辺に向かっていた。

朝は漁の時間なのだろう。

よしおは小屋の間を進みながら広場を探していた。


子どもたちが広場に向かって走り出していた。

老人が何人か並んで、草を編むような事をしながら、子どもたちを遊ばせていた。


手伝う子どもがいて、楽しそうだ。


よしおが奥にある大きな小屋を目指して歩くと、小屋の前で漁師がお辞儀をして、巫女が彼らの前で焚き火の前で祈り、パッと手を前に出すと、火が青く光り煙になった。


土浦の巫女は、距離が近いと思った。


よしおは、巫女の祈りが終わるのを待った。


潮風は気持ち良い感じがした。


空は青く澄んでいた。


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