↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
関東の縄文  作者: 熊さん
第4章:王権の核
PR
42/49

北川辺へ

北川辺へ



三浦半島まで一気に来たが夕方になったので、舟が城ヶ島辺りで停泊した。


ひと晩経って夜明けと共に舟が出て、東京湾に入った。


舟はゆっくり進むが霧が出ていた。

朝もやを進むと舟が左に曲がり始めた。

三殿台に向かったのだ。

舟の上にいた巫女の卵の《サラ》は、胸がドキドキしていた。


新たな土地の新たな景色にワクワクが止まらない。

朝もやの中でニョロニョロした河口が見えた。

あの先が関東だ。

するとスーッとモヤの上の方が晴れてきた。

真っ平らの平野が現れた。

《サラ》には言葉が出なかった。


舟は三殿台に入る。

一瞬、の出来事だった。


《サラ》は、興奮していた。


ハシゴが降ろされ、降りる。


三殿台の巫女の屋敷に入った。


族長と巫女が《サラ》を迎えた。


「ようおいてくださった。」


族長が《サラ》を迎え巫女に紹介した。


「伊勢の巫女の卵です。巫女様、よろしくお願い致します。」


「私が、三殿台の巫女です。」


《サラ》がお辞儀をして、答えた。


「伊勢の大巫女様から言われ、来ました。サラと申します。よろしくお願い致します。」


巫女は、頷くだけで、族長が引き継いだ。


「サラ殿、しばらくはここにいて下さい。北川辺の大巫女様に先触れで申し込みます。」


サラは頷いた。


サラは先ほど見た関東の広さに心を落ち着かせるのに必死だった。


北川辺では、18頭の鹿狩りに沸きだっていた。

冬場の狩りには、時間をかけて次を狙う。

そんな場の合間の時だった。


丸木舟を使った三殿台からの使いが、陸に上がり、大巫女の屋敷に入って行った。


三殿台からの申し込みに大巫女は、伊勢の大巫女の願いを断る理由を探していた。


しかし、考えても答えは出ない。

三殿台の使いに巫女の卵を迎えることを約束した。


そして、サラが三殿から中型船で、北川辺の向かうことになった。


中型船の船は、船底は平らで、浅い川を余裕で前に進むことができた。


《河口の周りは、湿地帯が続くのね。》


船の真中辺りで座って、まりを食い入るように見ていた。


潮風が変わった。

鳥が海鳥でひなく、高く鷹のような鳥が飛んでいる。


ピー、ヒョロヒョロ


小高い丘が見えてくる。

奥には森のような木が茂って場所があった。

揺れはほとんどなく、スーッと進む。


平地に水田も見える。

稲は刈られていた。


丘の上に小屋が並び、また水田が見える。


舟が左へゆっくりと回ると、遠くに山のような上が白くなってるのが、横に連なり、平原が広がるように見えた。


また水田が出てきて、丘のヘコみに舟が止まった。

舟を動かしていた者たちが川に入り、舟を川辺に押しやった。


「サラ様、着きました。」


サラは立ち上がり、舟から降りた。


三殿台の使いが、サラを誘導する。


風が吹いて、サラの髪が乱れる。


ピー、ヒョロ、ヒョロ


鷹が空高くを飛んで彼女の周りを旋回した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。