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関東の縄文  作者: 熊さん
第三章:関東の連帯
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千葉に向かう

千葉に向かう



千葉には大変な災害をもたらした台風だったが、権現堂で、水鳥の収穫の知らせを聞いた北川辺の大巫女は、それを見上げていた。


利根川の流れは、静かだったが、見たことない鳥が飛んでいた。

翼を大きく広げた白い鳥だった。


《これは海鳥じゃないか、、、》


大巫女は、空を見上げながら、考えた。


利根川の先には、海が広がる。

その先に、海の巫女がいることに、すぐ気がついた。


空の雲は深く高い、しかも動いていた。


嵐が来てるかもしれない。


しかし、気持ちは、荒ぶらない。

こっちは大丈夫だな。


大巫女がそう結論づけると、ケヤキの民のリーダーが、入ってきた。


「大巫女、水鳥を15羽捕まえました。皆、喜んでいます。今回も成功しました。」


大巫女は、リーダーの喜ぶ顔を見て、愛想を振りまいたが、険しい顔になった。


リーダーが気がつく。


「大巫女、何かありましたか?」


大巫女がこの子は感が良いなと感じて、決心した。


「リーダー、ご苦労さま。お主の計画はことごとく上手くいってるのぉ。ありがとう。じゃが、空が曇ってるのはわかるが?これは、海の巫女からの知らせかもしれない。」


リーダーは、大巫女の声を慎重に考えた。


かも知れない。大巫女の言葉が半端に聞こえた。


「どういうことなんでしょうか?」


「すまぬ。我の思い過ごしかもしれない。だが、海の巫女の所へ行ってくれないか?」


リーダーは大巫女のこのような感に敏感だった。

大巫女が千葉に行けと言う。

それだけで良かった。


「はい」


リーダーは、ケヤキの巫女のところに戻り、大巫女が告げたことを伝え、丸木舟で川を下った。


下ると早い、河口に近づいて来ると、海のような広さが、恐ろしく感じる。

さらに波が出てくると、上下に丸木舟が揺れる。


両岸が見えなくなり、舟を左に曲げる、陸を目指して前進する。


左左と考えて、陸地を目指す。


浜辺に乗り上げた。


ホッとして、舟を陸地に上げる。

力一杯、押して、何とか陸地に上げて、縄を舟にくくりつけて、近くにある木に巻きつけた。


リーダーはホッとした。


海に出て、陸地に上がって周りを見ると、かなり荒れた感じがした。


リーダーは


《こりゃ、大きな嵐が来たな》


単純に思った。


リーダーは海岸線を歩く。


嵐の跡が、次々に見えてくる。


水田が見えて、水かさが高くなっていて、穂が下を向いている。


風が強かった事が明白だった。


早足になった。


まばら水田あとが、次々に見えてきて、穂が垂れ下がってる。


焦る気持ちで、千葉に向かった。


波がザザーンと打ち寄せてくる。

焦りだけがリーダーの気持ちを暗くしていた。


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