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関東の縄文  作者: 熊さん
第三章:関東の連帯
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もうひとつの夏

もうひとつの夏



水鳥の狩りが行われたその日、千葉では、海の巫女が朝から動揺していた。


胸騒ぎから起き出した海の巫女は、舟の移動や確保を命じた。


巫女は、湿気が高く、重苦しい感じで、海を見つめた。


千葉では何年も嵐が来た時の動きが決まっていた。


丸木舟は持てるものは海から引き上げ、手の届かない舟には石を載せて沈める。


中型の船は人を集めて10人以上で丘まで引き揚げた。


人を集め浜辺に向かい、舟を引き揚げるのに時間がかかる。


海鳥は鳴かずに山へ逃げ込んでいた。


雨が強くなってきて、風が吹いてくる。


海は大荒れの状態になってきた。


大型の舟は、葦原に乗り上げ、大きな木の陰になるように舟を避難させる。


皆必死で動いていた。


雨の粒が激しくなる。


小屋の中にいる者は、柱に手をかけ、必死に時を過ぎるのを待つしか無かった。


風が強くなってきた。


丸木舟は、ほとんど片付いていた。


嵐になってきている。


風が強く吹き荒れる。

雨は横殴りで大粒の雨が叩きつける。


広がりつつあった水田は手つかずだ。


海の波が大きく寄せてくる。


雨の音と波の音がわからなくなるぐらいの勢いで叩きつける。


水田に海の水がかぶさる。


海の巫女は焚き火の前で祈っていた。


しかし、海の巫女の小屋は簡易の高床式になっていたが、風や海の波がぶつかり、潰れていた。


巫女は岸の上の小屋に避難した。


今で言う台風が千葉に乗り上げた様であった。


海の巫女は、避難した小屋の中で、後は待つしか無かった。


嵐は急激に収まってくる。


雨が小粒になり、風が収まってくる。


海の巫女は一息ついた。


巫女は侍女に告げた。


まず、舟の具合を見てきてと告げた。


巫女は今回の嵐の凄さを実感していた。

まずは舟の存在が気になっていた。

舟は、陸に上げたもの、沈めたものの確認とすぐに返ってきたのが、中型船が2台破壊されていた。

波が強かったんだと思う。


大型船は、何とか無事に済んだ。


夕方になった。

完全に嵐は去った。


暗くなってきたので、避難してた小屋で、寝てしまった。


翌朝、日の出る前に目が覚めたが、様子がまだ分からない。


次々に丸木舟の状況がわかってきて、舟の状況は何とかなったみたいだった。


中型船の大破の状況や大型船の状況も見えてきた。


舟に関してはこれまでの嵐の対応に対して、何とか出来たことに安堵した。


しかし、荒海の海水がかなり水田に振り注いだようだ。

これまでの経験でこれはまずいと思った。


こんな嵐はたまに来るけど、不安が残った。


このままじゃいけない。

祈りだけではなんともならない。


海の巫女は北川辺の大巫女の事を思い出した。


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