集団戦の準備
集団戦の準備
ケヤキの民のリーダーは、頭の中で考えた、北川辺から網の準備、権現堂の竹弓の威力。
では、我らは何をすれば良いのか。
地面に利根川の流れを書きながら、シカの群れ、最初の1頭では、ばらばらになってしまう、せめて、最初に3頭は当ててもらう為にはどうすればよいか。
倒れたら、網の待ち伏せ、網も何種類か必要だな。
4日後か、北川辺に行って網のことを話しておこう。
我らは準備をしっかりやる。
それしかないと思った。
翌日、丸木舟を使って北川辺に着いた。
リーダーは昨日の男の中心人物を探した。
ようやく見つけて、
「すみません、明後日の狩りの件で網を見せてくれませんか?」
男は、狩りの話し興味を持っていたので、積極的に説明してくれた。
ここには大きな網がひとつあり、後はシカが1頭収まるものしか無かった。
「シカの群れは十数頭いるので、こちらで、竹弓の人達を誘導し、最初に撃ってもらい、その後に網掛けになります」
男は、理解が早かった。
よし分かった、大きな網は4人がかり、後は個人で網を投げることになった。
そして足を縛る縄も用意してもらうことになった。
場所のイメージとケヤキの民がついて場所を指定したいと伝えた。
次に、権現堂に向かった。
丸木舟を大きな蛇行する部分まで進めて、舟を固定し権現堂に向かう。
田園が広がる低地を抜けて微高地が見えた。
小屋が立ち並ぶ先に広場があり、巫女の小屋があった。
広場で、剣を使う巫女がいた。
翌日にリーダーが来たことに驚いてる巫女は、何事かと質問した。
「巫女様、申し訳ないです。北川辺との協力でシカ刈りの準備のために来ました。お忙しいでしょうか。」
巫女は、大丈夫と請い、弓使いを呼んでくれた。
リーダーは皆に伝えることになった。
「利根川の先に草原があり、我らの狩猟場です。数人で1頭狩るのがやっとで、1回狩ると逃げてしまいます。
そこで、皆で合わせて狩れば、一度で数等取れると思っています。」
そこで、地面に線を書き、利根川の流れを示し、草むらがある場所、反対側からケヤキの民が追って川のここらへんに追い込み、北川辺の網のみんなは此方に隠れてもらう。
図での説明をして、竹弓の距離感を相談した。
冬の風は川下に吹くことを伝え、隠れる場所の安全性を伝えた。
そして、リーダーは彼らの射程の距離感の長さよりも短いかも知れないが、確実な部分を選択した。
権現堂の巫女や弓使いは、理解してくれた。
リーダーも説明することで、ケヤキの民が何をすべきか、大枠は理解できた。
自分達は、狩るためのシカの動きの制御を考え、動くことだ。
ケヤキの集落に戻り男部屋で皆と話し合った。
リーダーはシカの群を追い込む役目にすることとした。
竹弓は、権現堂の巫女や弓使いにタイミングを任せることにした。
網は竹弓の次の動きだ。
話し合いは夜深くまで続いた。
月は高く、緩やかな風が吹いていた。




