↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
関東の縄文  作者: 熊さん
第一章:ケヤキの民
PR
10/49

水戸の巫女

水戸の巫女



静かな水辺を進む


シュ、シュ


舟を漕ぐ音が響く中、サダオが話す。


「よしお、夕方には水戸に着けると思う。」


「サダオさん、海巫女様には伝わっんだろうか?」


は、は、は、と笑うサダオ。


「海巫女様はいつもあんな風で、最後に目を見開いてただろう。あれがあれば間違いない。大丈夫だよ」


「うん、何だかよく分からんかった。だが凄く綺麗な方だった。」


は、は、は、とサダオがまた笑う。


「海巫女様は本当にきれいな方だと思う。惚れちゃ駄目だぞ」


「そんなこと、あるはずがない。」


「お前が来たことが知らせになってると思う。大丈夫だよ」


と話している内に、陸に着いた。


周りには、船もなかった。

よし、行くぞっとサダオが促し、陸を歩くことになった。


サダオはよく理解しているようで、スイスイと歩いていく、日はまだ高いが、よしお一人じゃ、こうは行かなかった。


よしおはついていくのに懸命に歩いた。


森が出てきて、徐々に坂を登ったり、降りたり、丘の上の方に向かってるようだ。


よしおだったら、海沿いを歩くしかないと思っていた。


森が深くなり、獣道のような道を進んでいると、パッと開けた所に出た。


森を切り開いた所に小屋が並んでいる。


長い竹を人間の身体を超えるような竹を大きく歪めて、磨いている。


竹弓はよしおは、触ったことがない。


もう一人、竹に弓を張る。


竹をギューンと曲げて糸を張っている。


向こうでは、石を加工して、矢を作っとるようだ。


森の中にこんな場所があるなんて、想像もしてなかった。


よしおは、驚き、ここでもまたキョロキョロしてしまった。


サダオは道具を扱ってる連中に挨拶しながら前に進む。

もう馴染みなんだろう。


何件かの小屋を過ぎると、今度は、また広場があり、広場の前で剣を振る女がいた。


ウン、ビュン、ビュン


刀の風を切る音が凄まじかった。


サダオが声をかけた。


「巫女様、サダオです。」


巫女と呼ばれる女がこちらを見た。


「なにようぞ、サダオ、副族長のお前がわざわざ来るのは珍しいのぉ」


「はい、北川辺の大巫女様の使いで、ケヤキの集落のよしおが来ましたので案内をしたきました。」


「ほほう、大巫女様の使い。」


巫女がよしおを見る。鋭い目が痛いぐらいだ。

しばらく見て、笑顔になり、


「良かった。そろそろ酒の相手が欲しかったのじゃ、部屋に入って飲もう」


巫女は剣を従者に渡し、振り返り小屋に入って行った。


小屋の中は、同じように広い。

やはり真ん中に火があった。


石が削られ、レンガのように四角く組まれていて、四角い炉のようになっていた。


巫女はさっさと座ると、サダオとよしおを促し、侍女に申し付け、サケが運ばれてきた。


大きめの器に、たっぷりとどぶろくのような白い酒がたっぷりついであった。


さぁ飲め、大巫女の使い方と丁寧なのか適当なのか、大巫女のネットワークはしっかりと繋がっているようであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。