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とこしえの2人  作者: 雪月影
第三章:ひとりぼっちが愛をしる

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第六十三夜:私も、2人に会えなかったら寂しくなると思う

私的にシンシアとリオはもちろん好きなんですけど、クロエとレイアが明るくて好きです。



とこしえの2人 63話



 三色団子を食べ終わり、4人は再び出店を見て回る。



 「たくさんお店があって、食べきれないよー!」



 クロエは立ち並ぶ店を前に、悔しそうにそう言う。



 「全部食べるつもりなの?」



 普段は見ない食材などがあるためか、クロエは興味津々な様子で全て気になるのだろう。



 「うん!もしかしたら大好物と出会えるかもしれないもん!」



 全部食べてみたい!というクロエの手を引っ張り、少しずつ店を見ていく4人。



 クロエは店を通り過ぎるたびに、あー!未来の大好物が!と少し残念そうにしていてシンシアはくすりと笑い声を漏らす。



 「もう、全部は食べきれないでしょう?」



 「そうだけど全部気になるもん!」



 「ふふっ、確かに気になるよね」



 ふらふらと歩きながら、あれも美味しそうこれも美味しそうと4人は店を通り過ぎる。



 「そういえば、ココ。わたしたち少しの間旅をすることになったの」



 みんなで談笑している時、ふと言っていなかったことを思い出して伝えてみる。



 旅は転移魔法を使わずに行くから、きっと少しの間2人とは会えなくなるだろう。



 自分たちが少しの間会えなくても、2人のことを忘れてしまうわけではないと伝えたくて2人にそう切り出した。



 「旅?!シンディ、旅に出るの?」



 クロエだけでなくレイアも、ぱちりと目を見開いて驚いていた。



 「ええ、ここからフォルトゥナ王国までね」



 「うん。シアの転移魔法習得と、ちょっとした用事でね。でも、そんなにずっと旅に行くわけじゃないよ。長くて3ヶ月くらいかな」



 リオが詳しい説明をしてくれた。



 どれくらいの期間かよく考えていなかったが、長くて3ヶ月でチェーロに帰ってこれるようだ。



 「えー!そうなんだ!シンディ、転移魔法使えるの?!すごーい!」



 「まあ!シンディちゃんってば可愛いだけじゃなくて魔法もすごいのね!レイアお姉さん感心!」



 クロエとレイアは旅云々より、シンシアの魔法のことの方が気になるようで、キラキラとした瞳でこちらを見てきた。



 「ふふっ、シアは筋が良いからね。きっとすぐに転移魔法を意のままにできるよ。そうしたら、君たち2人にも会いに来やすくなるしね」



 何故か褒められた本人のシンシアより、リオの方が嬉しそうにしていて、にこにこと微笑んで2人に話していた。



 転移魔法って、並の魔法使いなら都市間くらいしか移動できないと言っていたけれど、もしかして転移魔法もそこそこ凄い魔法だったりするのかしら。



 シンシアは魔法について知らないし、考えたこともなかったから、転移魔法の立ち位置についてあまりよく分かっていないが、この3人の口振からして使える人は限られている魔法なのだと思う。



 「そっかぁ、楽しみ!じゃあ、シンディとは少しの間会えなくなっちゃうんだね」



 シンシアが転移魔法をきちんと習得できたら、クロエとレイアに会いに来やすくなると言う話を聞いたクロエは嬉しそうに微笑んでいたが、その後すぐにしょんぼりとした表情になってしまった。



 「そうね……少し寂しいわね。せっかく仲良くなれたんだもの、たくさん会いたいわ」



 しょんぼりとして肩を落とすクロエの頭をそっと撫でるレイアも、頬に手を当てて眉を下げていた。



 「ココ、レイア……」



 こう言う時、なんで声をかけるべきだろうか。



 2人が自分のことを思ってしょんぼりとしてくれていて、嬉しくもあるけれど、胸が痛む。



 2人が辛そうにしているから。



 「会えないのはほんの少しだけれど、確かにその気持ちはわかるよ。ふふっ、やっぱり2人はシアのことを大切に思ってくれてるんだね。嬉しいよ」



 「私も、2人に会えなかったら寂しくなると思うわ。帰ってきたら、また一緒にこうして街を歩いたりしましょう。あ、旅のお話もするわ」



 リオの会えないのは少しの期間だけだと言う言葉を聞いて、戻ってきた時の事を話すことにした。



 「もー、シンディってばココのことだーいすきなんだからぁ!!!やったー!ココ楽しみ!」



 シンシアが素直に寂しいと言う言葉を口にしたからか、クロエはニヤニヤと微笑んで身体をクネクネとして恥ずかしがる演技をして茶化してくる。



 しょんぼりとした気持ちは収まったのか、にこにこと微笑んでくれた。



 「ふふっ、それは楽しみね!わたしたち、待ってるわね」



 帰ってきたらたくさん会おうと言ってくれたシンシアに、クロエとレイアは2人とも嬉しそうにしてくれた。



 「あ!シンディ、リオ!ココ、フォルトゥナ王国のお菓子食べてみたーい!」



 ぴこん!っと何かを思いついた様子のクロエが、2人の元にたたっと駆け寄ってそうせがんだ。



 なるほど、異国のお菓子。



 確かに、クロエが気になりそうなことだ。



 「ふふっ、お土産買ってくるわね」



 いかにもクロエらしいお願いに、シンシアは小さく笑みをこぼした。



 クロエは見ていて気持ちがいいくらいにはっきり言葉をくれる。



 フォルトゥナ王国にはどんなお菓子があるのかしら。



 クロエが好きそうなのはあるだろうか。



 そんな風に考えてリオを見やると、リオもまたくすくすと笑っていた。




最後まで読んでくれてありがとうございます。

誤字脱字、表現のミスがあったらそっと教えてもらえると嬉しいです。

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