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とこしえの2人  作者: 雪月影
第二章:ひとりぼっちが一歩踏み出すまで

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第四十一夜:幸せにするよ

勘違いが加速している!!!



リオの体温は温かくて、春の気配のように触れたところから熱が伝わってくる。



 涙を手で拭うシンシアをすっぽりと抱きしめて、慰めるように背中をポンポンと叩くリオ。



 「わぁ、まーま!すごーい、王子様だ!まーま、まーま!シンディの王子様、きれー!シンディと王子様、並ぶと絵本みたい!」



 ぱちぱちと感激の拍手をしながら、シンディとリオの様子を見守っていたクロエは、いつもより声を抑えて横にいたレイアに話す。



 「ええ、ココちゃん!まーま感激!2人が仲直りできて!それにとっっても綺麗ね、うんうん!やっぱりいいわぁ」



 レイアも2人の様子に舞い上がり、クロエと同じように小さく拍手をして、2人で縮こまり感動で打ち震えていた。



 「まーま、やっぱり王子様だよね?!シンディ、王子様じゃないって言ってたけどぜーったい!王子様だと思う!」



 クロエはすぐ隣のレイアに身を寄せ、手を口元に添え内緒話をするように小さな声で耳打ちする。



 「まーまもそう思うわ。ココちゃん、まーま、恋の波動を感じちゃったの!きっと、2人は無自覚なのよ!まだ気づいてないだけ、きゃー!」



 クロエの考えに激しく頷き同調するレイアは、小声ではしゃぎ出した。



 「じゃあ、王子様の片思いってこと?!きゃー!ココ、気になるー!」



 顔の横で手を握り込み、ふるふると振ったクロエは、レイアの妄想に舞い上がっている。



 2人が何やらひそひそとはしゃいでいることに気づいたシンシアは、リオの腕から離れて2人に近づいて行く。



 「2人とも、何をはしゃいでいるの。多分だけれど、2人の考えていることは外れていると思うわ」



 クロエがリオを王子様だと思い込んでいる様子を見ていたシンシアは、「王子様だ!」と話し込んでいるのだと辺りをつけ、否定した。



 「あ、何でもないよ!ココ、何も話してない!」



 「うんうん、ココちゃんは何も。うふふっ!この話は私とココちゃんのヒミツ!」



 ぶんぶんと腕と首を振り、必死に弁明するクロエと、余裕綽々と口元に人差し指を近づけ微笑むレイア。



 何か話していたのが丸わかりな反応だ。



 まぁ、この2人のことだから悪いことではないだろうけれど。



 「そうだ、2人に紹介するわね。私の友人のリオよ。……リオ、クロエとレイアよ。2人は親子で、私の友人なの。さっきは私の相談にのってくれたの」



 シンシアは、それぞれに手を伸ばしお互いを紹介する。



 クロエとレイアは、先ほどお友達だと言ってくれたから、友人として紹介することにした。



 「リオ!ココの名前はクロエだよ!ココって呼んで!まーまがいつもそう呼んでくれるの!よろしく!!!」



 クロエはハキハキと良く通る声で、手を振りながら明るく自己紹介をした。



 「リオちゃん、よろしくね。わたしはココちゃんのまーまで、シンディちゃんのお友達のレイアよ」



 レイアは手を頬に当て、にこにこと微笑みながら自己紹介を。



 「シアの相談に乗ってくれてありがとう。わたしはリオだよ、よろしくね。ふふふっ、ココとレイアって呼ばせてもらうよ」



 いつものように美しい笑みを浮かべたリオが、2人に手を振る。



 「ねえねえ!リオ、シンディのこと好き?」



 自己紹介が終わったと思ったら、瞳を輝かせたクロエが待ちきれないというように真っ先に話題を切り出した。



 「ふふふっ、もちろん。シアのことを大切に思っているよ」



 リオは恥じらう様子もなく、さっぱりとした笑みで返した。



 「そっかぁ、頑張ってね!リオ、ココ応援してる!何でも相談乗るよ!!!!!シンディのこと幸せにしてね!泣かせちゃだめだからね!!!」



 ぐっと拳を握り、一生懸命に応援の言葉を送るクロエにシンシアは困惑してしまう。



 こんなに力一杯応援してもらうようなことなんてあっただろうか。



 どこか大袈裟な気がする。



 「私たち、シンディちゃんとリオちゃんのこと応援してるわ!!!何でも手伝うわよ、任せて!」



 クロエだけでなくレイアも拳を握り、2人にエールを送り始めた。



 「応援してくれるの?嬉しいな、ありがとう。もちろん!シアのことは頑張って幸せにするよ」



 一瞬だけきょとんと首を傾げたリオは、そのあとすぐに破顔して、なぜか2人の会話に合わせて返事をした。



 何を頑張るの?



 どこか噛み合ってない気がするシンシアと、満足そうに微笑む3人がいた。



 



最後まで読んでくれてありがとうございます。

誤字脱字、表現のミスがあったらそっと教えてくれると嬉しいです。

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