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とこしえの2人  作者: 雪月影
第二章:ひとりぼっちが一歩踏み出すまで

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第二十二夜:キラキラとした宝石のような輝き

自分の知らないことを書くのは難しいですねー。

シンシアとリオがお出かけに行きます。距離が近いです。



 「そういえばシア、今日の昼食はまだ取ってないだろう?」



 「ええ、ちょうどお散歩が終わったところだったの。」



 「ふふっ、じゃあ今日も一緒に食べられるね。」



 「……そうね、ふふっ。今日は何を食べるのかしら。」



 2人は顔を見合わせて、にこにこと柔らかく微笑んだ。



 「屋敷の外で食べてみないかい?」



 「……屋敷の外?」



 シンシアは少しだけ身を乗り出して、瞳をキラキラ輝かせ、期待に満ちた瞳でリオを見つめる。



 「うん。君、外に出た事は無いだろう?シアと一緒に街で色々見たり、食事をしてみたいと思って。」



 屋敷の外にある森は、時々お散歩をする事がある。


 

 森に住む動物たちの様子を見に行ったり、池のほとりで一息ついたりしている。



 けれど、屋敷を囲む森の外……街にはまだ行った事がない。



 街……!本でしか様子を知る事が出来なかったから、ずっと気になっていたの。



 石で出来た道や、教会、お店の看板、色々なものがあると載っていた。



 いつも、本で出てくるたびに見たことの無い建物や人々の話し声を想像していた。



 どんな景色なのかしら



 本当に美しい絵のガラスなんて存在するのかしら



 どんな香りがするのかしら



 ずっと、そんなふうに考えていた。



 やっと、自分の目で見る事ができるのね。



 鏡を見なくても分かるわ。きっと今の私、にこにこしてる。



 「外、行ってみたい……!……ずっと気になっていたの。……うれしい。」



 「……シア、かわいい。ふふっ、楽しみだね。」



 彼女はいつもみたいに、楽しそうに笑って優しく頭を撫でてくる。



 「行こう、シア。私の腕に掴まって、離れないでね。」



 そう言いながら彼女は、肩と肩が触れるほど近くにやって来る。



 そして、私の右手をとり指と指を絡めて手を繋いだ。



 いつもよりも彼女との距離が近くて、身体の右半分に彼女の体温を感じる。



 一気に彼女の、瑞々しくて爽やかな香りが漂ってきて、彼女の存在を意識してしまう。



 「……シア?どうかしたのかい?」



 ……そうだったわ、捕まらないと。



 「……これで合ってるかしら。」



 右手は彼女と繋がれていて掴まる事が出来ないから、左手で彼女の腕をきゅっと掴む。



 なんだか気恥ずかしくて、彼女の顔を見る事が出来ない。



 「ふふっ、うん。大丈夫だよ。……じゃあ、行くよ。」



 彼女がそう言った途端、目の前にあったチェリーブロッサムの庭が見えなくなった。



 ぱち、と瞬きした瞬間、目の前には眩しいくらいの太陽の光と、それに照らされる大きな噴水が広がっていた。



 「……!ついた、の?」


 

 いつもの屋敷を囲む森と違って、空は透き通った青い色をしていて、差し込む日差しは目を細めたくなるほど眩しく感じる。



 目の前の噴水から飛び出ている水に、光が反射してとてもキラキラして宝石のような輝きを放っている。



 それに、あちらこちらから沢山の音が聞こえる。



 噴水の向こうには、均等に石が敷き詰められた道と、石で作られた暖かい色の建物がズラリと並んでいる。



 「着いたよ、ふふっ。」



 「……わぁ……!……建物がこんなに沢山あるのね。すごい……。」



 初めて見る景色に、言葉が出ない。



 いままで屋敷にある沢山の本を読んできたのに、いざ自分の目で見てみると、想像を超える景色に言い表せない気持ちになる。



 先ほどまでいた森の静かな香りとは変わって、嗅ぎ慣れない香りがしている。



 本で読んだ景色って、こんなにも賑やかなものだったのね。



 彼女にぴたりとくっつき、深く手を繋いだまま、シンシアは目をぱっちりと見開いて、初めてみる光景に圧倒されている。



 「あははっ、本当にかわいい。シア、すごく目をキラキラさせててかわいい。ふふっ」



 そんなシンシアの様子に、リオはその姿を目に焼き付けるように、熱のこもった瞳でシンシアを見つめていた。



 



最後まで読んでくれてありがとうございます。

誤字や脱字、表現の間違いがありましたら、そっと教えてもらえると嬉しいです。

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