第六話 僕は、幸せを噛み締められていた。
人は、どうやって定義されるだろうか。
それは、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。
人が人である限り…⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎できない。
【189年10月10日】
名もない子は、5歳となる。
教皇と、名もない子だけが食事をしていた。教皇は、一切食事に手をつけず、名もない子が食べ終わるのを待つ。とてもとても広い食卓は、100人以上も余裕で座れるほどの広さのテーブルが何個もあった。たが、二人しかいない。
名もない子は、フォークを肉に突き刺して肉汁が溢れる。濃いソースが肉汁と混ざり合いキラキラとした絶品えと変わった。
一口…一口と礼儀よく食べて、ブロッコリーとトウモロコシを嫌な顔せずに食べる。口の中に残る肉の味が野菜嫌いな子供の好き嫌いを一刀両断していた。
そして、次にポタージュは、良い感じに冷めていて、濃い味が残っていた口を、まろやかな味で洗い流す。パンをポタージュで一緒に食べながら新しい味を求めてガツガツと他の物も食べていた。高揚感が湧いて出てくるディナーコースは、最愛の相手に食べさせたい。そんな思いを感じさせる食事だった。
「主よ…。そなたの望みはなんですか?全て叶えてあげましょう。」
名もない子の手が止まり、教皇の顔を見つめた。
「本当?無理そうなのでも叶えてくれるの?」
「はい…私が必ず叶えてあげます。同時に主様が叶えて欲しいお願いも知っています。」
「規律…?。」
「正解ですとも。クリスとナーシャのお付き合いを認めてあげます。私は、主様の笑顔が第一優先ですので。」
「おじちゃんいいの?!…僕嬉しいよ。」
「主様が言われなくても、まだまだプレゼントは、ありますよ?。」
「クリスを育神官にしたり、友達になれる人を紹介したり。」
名もない子は、教皇を抱きしめた。
「ありがとう。おじちゃん。」
それが最高の誕生日プレゼントだったみたいだ。だけど、名もない子には、一番欲しいプレゼントがあった。まだ忘れられない人。1番恋しい人…ジャン=マルク。
「もう一つプレゼントいい?」
「なんでも言ってください。」
「マルクおじさんは、いつ帰ってくる?。」
「………………予定ができれば、会わしてあげましょう。」
「必ず…。」
教皇は、その質問が来ると分かってはいたが、曖昧に答えた。それから教皇は、大きな声をあげて、皆んな出てこいと言い出した。扉から次々と人が出てくる。
そこには、手を繋いで来たクリスとナーシャ。聖騎士達と、数百名の神社達。それから、名もない子と同い年の子供が数人来た。全員来た様に見えるが、食卓に10分の1ほど埋まる人数だった。
「あっ!クリスとナーシャ!」
クリスとナーシャは、名もない子の隣に座った。
「私達お付き合いすることになりました。」
「教皇様っ!ありがとうございますっ!。」
教皇は、当然の事をしたまでだとニッコリ微笑んでいた。実は、固い人ではないようだ。
「それから、この子達ですが、主様の新しい友達です。私の授業にも参加して、主さまと共に歩む大事な友人になる人達ですよ。」
「ほらほら、皆んな自己紹介して?練習どうりに。」
4人の子供達は、落ち着かなく、緊張していた。誰も声をださない。沈黙が少し続いたが、一人の子供が声を出した。
「わ、わ、わわっ…。私の名前は、ホルムですっ。」
「あ、ずるい!。僕の名前は、ザジ」
「俺の、俺の名前はっスカランです!」
「う、うちは…リーンと言います…。」
「皆んなよろしく!。僕は、皆んなの主。主って呼んでね!。」
「分かりました主っ。」
「主様ー。」
「主様と言いますね。」
「ぬ、主…。」
この日は、名もない子にとって、どれもこれもが1番のプレゼントだった。四人の子供達と名もない子は、聖騎士の保護範囲の元で遊びに行き、クリスとナーシャは、贅沢な料理を美味しく食べていた。
【190年4月9日】
名もない子と、四人の子供達は、クリスとナーシャによる授業を聞いていた。クリスは、育神官のはずだが、生徒側のように机に座っていた。彼は、人に教える能力はない。知識的にも専門的にも、何もない。今回の授業は、悪魔について。
「―そして、エルセリオン共和国は、悪魔によって滅ぼされました。ですが、ここでは終わりません。悪魔を倒す為に大きく動き出した人がいたんです。その人は――で、大地を奪還したのです。」
「先生!悪魔は、まだまだ居るけど奪還できてるの?」
「いい質問ですねスカラン。悪魔が無限に湧く限り、完全には、奪還できてないですが、彼のおかげで人を強くしたのです。その結果、悪魔に抵抗できる者が誕生し、天と地の差の力が生まれたのです。悪魔に対抗できる物も無限に湧く限り、悪魔の侵攻は進みません。なので、取り返した大地は、奪還はできているのです。」
皆んなが、はえ〜と理解した。だが、クリスは真剣に聞いていなかったのか、ナーシャの顔を眺めていた。
「クリス?クリスさん〜?…はぁ。」
「育神官になったのに、なんですかそれ…あとでお仕置きですね。」
子供達は、痴話喧嘩を見てニコニコと笑っていた。
「あら、もう時間ですね。次の悪魔の授業は来週にやります。次は自由時間ですので遊んでください。それでは失礼します。ほら行くよクリス。」
「うわぁぁぁー!。」
クリスは、ナーシャに無理やり引っ張られてた。強引に連れてかれていた…。これはもう、子供達の笑い話になるね。
「主様〜、なにする?」
「うんうん。昨日は鬼ごっこして、ずっとホルムが捕まらなかったよね。あれは手加減とかしようよ…。」
「いいも〜ん。足が遅い人が悪いだから。」
「僕、良いこと思いついた。皆んなでティーパーティーするのはどう?」
「え、いいじゃんそれ!ザジもそう思う!」
「リーンも思うでしょ!」
「昨日、先生達とやってたやつだよね?…。それならやりたい…楽しかった。」
「主様は天才!私も主様に追いつけるように頑張らないと!。」
「俺もそれがいい。」
「って事で皆んな賛成だね。まだ何も用意できてないからワキムにお願いしに行こうか。」
名もない子と四人の子供は、調理室に向かう。
「ねぇねぇワキム〜。ティーパーティしたいから手伝って。お願〜い。」
「いいですけど…。ダイニングでやられるのですか?」
「昨日みたいに、庭でやりたいの。あそこのお花畑は、居心地良くて。皆んなもそうでしょ?」
「うんうん。」
「…もう晩御飯を作る時間なのですが、急いで手伝いますね。」
ワキムは、急足で倉庫に向かい、机と椅子とパラソルを用意して、紅茶を作り、サンドイッチとお菓子を作った。
「ふぅ…我ながら良く早くできたな。主様と子供達ー!できたぞー!」
声を聞いて花畑がある庭に行った。
「わー!前より豪華じゃない?そうでしょ主?」
「こんなにも、お菓子作ってくれたんだ。」
「皆んなの大好物入ってるよ?!このサンドイッチ。」
「昨日は…こんな傘無かったのに…。」
「ワキムには、感謝だね。もう調理室に戻ったけど…。晩御飯の時になったらお礼しよ!皆んなで。」
「うん!分かった!」
皆んなで、仲良くティーパーティー。火傷されないために、ぬるく作られた紅茶は、甘かった。一人一人に特別に作られた大好物詰め込みのサンドイッチ達。サクッと美味しいジャム塗りクッキーに。雰囲気も堪能してしながら、おままごとをしていた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!。
少しでも面白い!続きが読みたい!と思っていただけたら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです!皆様からの応援が、執筆の大きな励みになります。
これからも【名もない赤子】をよろしくお願いいたします!。




