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嫌うという存在①


 『愛される嫌われもの』という言葉は、実は奇妙な言葉ですが、私は、『愛』という言葉ほど、様々な形がある言葉は無いように思えてしまいます。


 たとえ、憎んでいても、愛には成り得て、たとえ、哀しい状態であっても、愛には成り得て……


 ……何故そうなるのか、と言ったら、


 ……私は思います。何かに強い感情を持つという状態は、その言葉に表裏一体の強い感情も同時に抱えることだと


 愛も嫌いも、好きも怖いも苦しいもつらいも哀しいも、他様々な強い感情は、その弱さや強さ(思いの強弱に比例するだけで)他は、全部、表裏一体の強い感情を鏡合わせに引き連れてそれを感じ取る対象にぶつかってくるのでしょう。


 ……だから、相性がよいのです。


 私は思います。……嫌われものという言葉と愛という言葉は相性がよい。……だから、自然とひっつくのでしょう。


 似たようなものは、数多くあるように思います。……たとえば、そうですね、憎しみとじっとりした目線……とか、あくまでも私が感じるニュアンスの話ですが……手のひらと口、とか。


 何故相性がよいと思うのかと言ったら、きっと私の記憶がその感情と結びつくからでしょう。

 だから、相性がよいと思う言葉の組み合わせは、……人の記憶の数だけ、パターンがあるのです。


 感情は、記憶、そして映像、言葉、です。それは、人の数程あるのですが、目の前のあなたと私が、感覚の共有をし、言葉を重ねようとする時、奇妙にもそのような感覚の擦り合わせを行い受け取ることがある。


 ……それが、共感した状態のような気がしています。


 感情というのは、記憶が重要な位置を占めていますが、大抵、記憶というのは、様々な感情の要素が重なり合ってミルフィーユのようになっています。……だからこそ、嬉しいという感覚は、嬉しいという感覚だけを引き連れているわけではないのです。それは、目の前のあなたは、感覚で知っている筈だわ。記憶は、そういうものだって

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