ep10 交体の儀~「切断」②ダルムの場合~
キリコ先生、ニッコリと満面の笑み、(ホントに切るのが好きらしい)
「わっかりましたぁ♡」、ホントにうれしそう(マ〇ド・ドクターめ!)
「では、麻酔注射、ポンタニールを 看護師A」
「はい、ただいま」、Aにより
俺の左手の小指に、注射が打たれる。
(近くで見ると、胸がでかい、本当にでかい、すごくでかい!もみてえ!)
(何考えてんだ、俺、こんなときに、自分で、すけべすぎて、いやんなる)
キリコ先生 「では、物足りないけど、(うるせぇ!)
小指を♪キューン、キューン、電動のこぎりで
キュ、キュ、キューンのキューン♬」(歌うなってば!楽しそうに!)
血が、あたり一面に、ピューと飛び散り、俺の小指が手から切り離され、
「ポーン」と飛んだ。
すかさず、看護師Aが手袋した、両手で受け止める。
(さすが、プロ、慣れてる。)
「ナイス キャッチ!」と、ヨコ・ヒロシ(うれしいんかい!)
ところが、全世界・全人類も、「ナイス キャッチ」の大合唱。
(いい加減にしろ、こちとら、指切られてんだぞ!こっちの身になれ)
しかし、さすが、切断専門医、全く痛くねぇ。
足の小指を、こたつの角で、打ったときの方が、ずっと、痛ぇ。
そして、切られた指はホルマリン?液につけられると
すぐに、KGが持って行った。
キリコ先生「♪あっ、シッケツ♪ホレ、シッケツ、ガーゼでしっかり♪、止血♪」
「♫それっ、コッテイ、♪コッテイ、♪弾性包帯で、圧迫固定♫」
(だから、歌うなってば!この、キ〇ガ〇医者!)
すぐ、切断したところを包帯でぐるぐる巻きにしてくれる。
俺は、血を久しぶりに見たので、だんだん気が遠くなっていった。
ボーっとした頭で、やっと目を開ける。
何か、誰かの、顔の輪郭が、ぼんやりと見える。
だんだんはっきり見えてくる。
すると、目の前にサシバ首相の、辛気臭い、オッサンの顔のドアップ!
(俺、きんもっ!オエッ、顔近づけんな!)
とうとう、俺の部屋まで、ヘリかなんかで来たらしい。
そして、首相が口を開いた。「酔酔さま、寄贈の儀」をお願いします。
「何だって?」俺は状況が呑み込めないで、聞き返した。
「これを、ナーン星人様に」と、金の箱を差し出す。
首相が箱を開けると、何と俺の小指(多分、はく製になっている)が
金のリボンを巻き付けられ、周りを宝石に飾られて
金の箱に鎮座している。
(みんな、自分の切られた指、見たことあるか?俺は、また、失神しかけた)
KGが叫ぶ。「きぞーうのぎー(寄贈の儀)」
ヨコ・ヒロシも叫ぶ「ギーフト」(アドリブきくな、こいつ)
世界中「ギーフト」、「ギーフト」、「ギーフト」の大合唱。
俺、気を取り直して、(もう切っちまったもん、渡すだけだ)
金の箱を受け取ると、マンボウの胸ビレの方へ出す。
マンボウ、両ヒレで受け取る。
拍手、歓声、喝采、雨、あられ、すごい騒ぎ。
「ブラボー」「イェーイ」「ウーフー」「ギャー」「ワー」
続いて、KG叫ぶ。「へーんーれーいのぎー(返礼の儀)」
ヨコ・ヒロシ間髪入れず、「リターン」(ホントにアドリブ、すげぇ)
マンボウが、でっかい金の箱を、渡してきた、長さ約1m50cm。
俺、1人では、受け取れないので、ヨコ・ヒロシに目配せして、
両方から抱える形で受け取る。
KGが言う。「開けてください」
(俺、いやだよ、見なくたって中は分かるよ、
はく製になったマンボウの足だよ、気持ちわりぃよ!)
しかし、KGは、容赦ない。
「贈り物と一緒に、写真撮影してこの儀は終わるのです」
ヨコ・ヒロシも、少しも動じず、営業スマイルとともに、叫ぶ。
「オープン!」
全世界・全人類に、はく製になった、マンボウの足が公開された。
ご丁寧にも、真っ赤なハイヒールを、はく製になった足が履いている。
真っ白だ。
そこで、俺、箱に入ったマンボウの足、ヨコ・ヒロシ、
金の箱に入った、俺の小指を持った、マンボウ様の順に並び、
駆けつけた37社のカメラのフラッシュがたかれた。
全世界・全人類、狂乱の大騒ぎ。
♪まーだ、まーだあるらしいー♫




