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放送室のマイクに、君の声がまだ残っている。 ──消えた声が、放課後の空気をやわらかく震わせた。

最終エピソード掲載日:2025/11/03
消えた部長が残した最後の放送。
その最後のファイルには、まだ誰の声も入っていなかった。
――
文化祭まであと七日。
放送部の部長・高村湊が、突然学校から姿を消した。

放送室に残されていたのは、一つのフォルダ。
名前は、Final_Broadcast。

そこには、部員たち一人一人に宛てた、湊の声が入っていた。
けれど最後のファイルだけは、録音された日付が未来になっていた。

消えた声をたどるうちに、相沢遥たちは知っていく。
湊が何を隠していたのか。
何を言えなかったのか。
そして、最後の放送で本当に届けるべき声が、誰のものなのかを。

これは、消えた部長の声に、残された放送部員たちが返事をする物語。
――
登場人物
相沢遥:放送部副部長。読む声は綺麗だが、自分の言葉で話すのが苦手な二年生。
高村湊:突然姿を消した放送部部長。声だけで校舎の空気を変える少女。
中尾航:機材担当の二年生。口は悪いが、誰より放送室を大事にしている。
桃井千夏:原稿担当の一年生。自分の言葉に自信がないが、最後の放送の核を担う。
北見悠斗:編集担当の一年生。音に敏感で、湊の音声に隠された違和感を見つける。
三枝莉音:アナウンス担当の二年生。湊の声に憧れながら、自分の声を探している。
神谷律:元放送部員の三年生。湊の事情に少し気づきながら、止められなかった過去を抱える。
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