↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真贋戦隊コクインジャー ~一番になれなくていい。一点物になれ~  作者: 智珠
第三巻 写し

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
37/47

第034話 三代目の看板

> 【鑑定 第三十四号】

> 押印累計 ── 百五十五。

> 依頼者 ── 三ツ木提灯店。

> 物件 ── 提灯、七つ。

> 所見 ── 骨、四十六本。紙は和紙。

>     張りの継ぎ目 ── ありません。

>     糊の厚み ── 均一であります。

>     畳むことが出来ません。

> ……判定を、開始します。


 ── 柚木町の瓦は、三日後に葺き替えられた。


 三ツ木提灯店は商店街の水路側にある。間口が一間半で、奥が長い。奥に骨を組む台があって、そこに輪が積んである。輪は太さで分けてあって、細いものが上、太いものが下になる。積み上げた高さが人の腰ほどある。


 九月の終わりで、朝の水路に霧が残っていた。霧は日が高くなると引く。引くまでの間は竹がよく撓むと、三ツ木が言った。


 三ツ木タケシは三十八になる。三代目で、継いで三年目になった。


 骨を組んでいた。竹の輪を型に嵌めて、上から順に糸を渡していく。渡した糸を締めて、次の輪へ移る。締める強さが一定でないので、輪と輪の間隔が少しずつ違う。違うところに火が入ると、影の幅が変わる。


 組む音が細い。糸が竹を擦る音で、一回ごとに間が空く。間が空くのは、次の輪を選ぶ時に迷うからだった。


 燈は台の横に立って、それを見ていた。


「輪、何本ですか」

「四十六」

「多いですね」

「うちのはこの数だ。親父の代からそう」


 骨が組み上がると、紙を張る。糊を刷いて、上から和紙を伏せる。


 三ツ木の張りは、糊が均一でない。厚いところと薄いところがある。乾くと、そこだけ皺が寄った。


 火を入れると、皺のところが濃く見える。


「これ、直せるんですか」と燈が訊いた。

「直せる。糊を薄く伸ばせばいい」

「じゃあ」

「出来ないんだ、それが」


 三ツ木は刷毛を置いた。置いてから、手を洗った。


 二代目は三年前に倒れた。工芸祭の支度をしている最中で、糊の鍋を火に掛けたままだった。倒れて、半年で死んだ。


 三ツ木はそれまで、市外の会社に勤めていた。継ぐ話は出ていない。出ていないまま、葬式の翌月に店を開けた。開けたのは、鍵を持っていたのが自分だけだったからである。


「教わってないんですよ」

「習わなかったんですか」

「習う前に倒れたんです」


 三ツ木はそう言って、笑った。笑い方が、困った時の笑い方だった。


 燈は何か言おうとして、止めた。止めて、台の上の輪を一つ手に取った。竹は思ったより軽くて、指の腹で押すと簡単に撓んだ。


 店の奥に、二代目の張った提灯が七つある。


 売れ残りで、十年以上そこにある。埃が乗って、色が黄ばんでいた。


 糊が薄い。薄くて、均一になっている。乾いた皺が一つも無い。


 燈は一つ持ち上げて、灯りに透かした。骨が透けて見える。骨の影が四十六本、まっすぐ並んでいた。


「これ、上手いですね」

「親父のです」

「三ツ木さんのと、違いますね」

「違います」


 三ツ木は七つを見た。見て、それから自分の張ったものを見た。


「並べて売れないんですよ。並べると、うちのが売れない」


 平尾が来たのは昼前になる。看板の相談だという。


 店の看板は二代目が書いたものになる。「三ツ木提灯店」と六字ある。下の三字が擦れて、読みにくくなっていた。


「書き直してほしいんです」と三ツ木が言った。

「親父さんの字でですか」

「親父の字で」


 平尾は看板を見上げた。首を後ろへ倒して、擦れた三字のところで目を止めた。暫く見上げて、それから言った。


「写せます」

「じゃあ」

「でも、写したものは俺の字になります」


 三ツ木は黙った。黙ったまま、刷毛の柄を握り直した。握った指に糊が付いていて、乾きかけて白くなっている。


 平尾は続けなかった。続けずに、脚立を担ぎ直した。


「決まったら呼んでください」

「はい」

「急ぎませんから」


 平尾は帰った。脚立を担いだまま、水路の方へ曲がった。


 燈はその背中を見た。見て、何も言わなかった。


 佐久間が桶を提げて入ってきた。白い桶で、水が減っていない。


「余ったからな。置いてくぞ」

「六丁ですね」

「余ったんだ」


 台の下へ置かれた。竹の輪の隣になる。



 颯太が学校の帰りに寄った。手提げを土間へ置いて、両手を膝に付いた。


 寄って、店の奥の七つを見た。見て、しゃがんで、下から覗いた。覗いたまま、口の中で数を言っていた。


「よんじゅうろく」

「何がだ」と三ツ木が訊いた。

「ほね。よんじゅうろくぼん」

「そうだよ」

「ぜんぶよんじゅうろく」

「全部?」


 颯太は七つとも数えたらしい。数え終わるまでに、柱時計が二度鳴っている。数え終わってから言った。


「みっつめだけ、よんじゅうごほん」

「え?」

「みっつめ。いっぽんすくない」


 三ツ木は三つ目を持ち上げた。持ち上げて、下から覗いた。


 数えた。四十五本だった。


「知らなかった」

「かぞえたことない?」

「無い」

「かぞえたらいいのに」


 颯太はそれだけ言って、帰った。帰り際に今日の鎚の数を言った。三百十二だという。昨日より少ないと言って、少ない理由は言わずに出て行った。


 三ツ木はその提灯を台へ置いて、暫く見ていた。置いてから、三つ目の輪の並びを指で上から下へなぞった。なぞって、途中で止めて、また上から数え直した。


 三日後の朝に、七つが新しくなっていた。


 埃が無い。黄ばみも無い。紙が白くて、糊の厚みが均一になっている。触ると冷たい。


 朝の霧が残っているのに、紙が湿っていなかった。指で押した跡も残らない。


 三ツ木は一つ持ち上げて、灯りに透かした。骨が四十六本、まっすぐ並んでいる。


 七つとも四十六本だった。


 三ツ木はそれを長く見ていた。見てから、店の表へ七つとも並べた。


 その日のうちに、四つ売れた。買ったのは市外の客が三人と、商店街の宮下が一人になる。宮下は娘に持たせると言って、一番白いものを選んだ。


 三ツ木の張ったものは、一つも売れなかった。


 識が来た。丸い胴を土間の上で二寸だけ浮かせて、正面の板が明るくなっている。


> 鑑定を、開始します。

> 物件 ── 提灯、七つ。

> 骨、四十六本。紙は和紙。

> 張りの継ぎ目 ── ありません。糊の厚み ── 均一であります。

> 畳むことが出来ません。

> 判定 ── 贋。


「畳めないって、どういうことですか」と燈が訊いた。

> 提灯は、紙を継いで張ります。継ぎ目のところで折れます。


「継ぎ目が無いと」

> 折れる場所がございません。畳めません。


 三ツ木は一つ持って、押してみた。両手で挟んで、上下から力を入れた。二代目の張ったものなら、この持ち方で音を立てて縮む。竹の輪が順に重なって、掌の中で薄くなる。


 縮まない。指が沈む感じもしなかった。


 上から押しても、輪が寄らなかった。紙が張ったまま、形を保っている。三ツ木は持ち替えて、今度は横から押した。結果は同じだった。


「畳めないと、困るんですか」と蒼が訊いた。

「祭りのあとに畳んで仕舞う。畳めないと、置き場所が無い」

「じゃあ、困りますね」

「困る。でも」


 三ツ木はそこで切った。切って、七つを見た。


「でも、売れるんです」


 燈が前へ出た。


「戻しましょうか」

「戻さないでほしい」


 三ツ木はそう言った。早口ではない。考えてから言った言い方だった。


「三ツ木さん」

「親父のなんです、これは」

「違います」

「親父の張り方です。俺には出来ない張り方です」


 燈は返す言葉を探した。探して、一つも見つからない。


 巌が七つに触った。見る前に触った。触って、指で紙を押した。押してから、掌を紙へ当てたまま端まで滑らせた。


「ん」

「巌さん」

「継ぎ目が無い」

「識さんもそう言ってました」

「継ぎ目の無いもんは、直せん」


 三ツ木がそれを聞いた。聞いて、少し黙った。黙ってから、自分の張った提灯の継ぎ目を指でなぞった。そこは厚みが揃っていなくて、指に段が当たる。


 蒼が帳面を出して、七つの骨を数えていた。数えて、線を七本引いた。


「三秒くれ」

「もういいですよ」

「四十六が七つです。全部同じです」


 蒼はそこで顔を上げた。


「三つ目も四十六です」


 三ツ木が振り向いた。


「四十五だった」

「今は四十六です」


 三ツ木は三つ目を持ち上げた。持ち上げて、下から覗いた。


 数えた。四十六本あった。


 三ツ木はそれを台へ置いた。置いて、手を洗いに行った。


 洗って、戻ってきた。戻ってきて、何も言わなかった。


 紬が三ツ木の作務衣の袖を見た。糸が一本出ている。指で拾って、二度巻いて、引いて、切らなかった。


「切らないんですね」

「切ると、また出るので」

「そうですか」


 三ツ木はその袖を自分でも押さえた。押さえて、離した。



 夕方に、砂が鳴った。


 乾いた音である。水路の石垣で二度返って、それから消えた。


 道に灰白色が並んだ。数える前に二百を超える。店の表に一列で並んで、提灯には触れていない。


 燈が印籠を出した。


「押印!」


 五つの胸から朱が広がった。円、角、杼形、縦長方形、六角。五色が残る。艶は何処にも無い。


 背後に紙が広がって、五つの印が並んだ。右下だけが白い。


 表の七つのうち、一つが浮いた。浮いて、膨らんだ。


 提灯の形である。高さが四メートル近くあって、白い。骨の影が四十六本、まっすぐ並んでいる。


 火は入っていない。それでも白く見えた。


> 贋作体であります。原物、三ツ木提灯店の提灯、七つ。

> 張りの継ぎ目 ── ありません。

> 判定 ── 贋。


 燈が走った。走って、腹へ鎚を入れた。


 当たった。当たった場所が凹んで、すぐ戻った。


 紙が張っているので、押しても伸びない。伸びないので、こちらへ跳ね返ってくる。燈は柄を握り直して、二度目を打った。二度目も同じところで撥ねた。


 巌が大鋸を当てた。切らずに、継ぎ目を作ろうとした。刃を寝かせて、表面を舐めるように引く。


 歯が滑った。紙の上を滑って、掛からない。掛かる場所そのものが無かった。


「継ぎ目が入らん」

「さっきもそう言ってましたね」

「今度は入れられんという意味だ」


 紬が鞭を投げた。胴に巻いて、引いた。倒さない。引いて、縮ませようとした。


 縮まない。何度やっても、輪が一つも寄ってこない。


 上から押しても、横から引いても、形が変わらなかった。紬は手首を返して、巻く位置を変えた。それでも同じだった。


 蒼が輪を投げた。輪が紙に当たって、跳ね返った。


「畳めないものは、潰せません」と蒼が言った。

「じゃあどうするんだ」

「継ぎ目を作るしかないです」

「入らんと言ってる」


 三ツ木が店から出てきた。出てきて、道の真ん中まで来た。


「三ツ木さん、下がってください」

「これ、親父のじゃない」


 三ツ木はそう言った。


「さっき、親父のだって」

「親父はもっと下手でした」


 三ツ木は自分の手を見た。糊の乾いた手だった。


「三つ目、四十五本だったんです」

「はい」

「親父は数え間違えてた。四十六本のはずが、四十五本しか入ってなかった」

「それが」

「今、四十六本ある」


 三ツ木は前へ出た。


 出て、贋作体の胴の紙に手を掛けた。掛けて、引いた。


 破けた。乾いた音がした。


 破けた場所から、紙の端が出た。継ぎ目ではない。ただ破けただけの端になる。


「玲!」と燈が言った。

「見えてる」


 玲が入った。破けた端へ入って、そこで刃を振った。


「スカシバ」


 振った。跡が残った。破けた端から、胴を一周する線になった。


 線は消えない。光に透かすと切子の文様になる。細い菱が並んで、その中にまた菱がある。


 その線が、継ぎ目になった。


 贋作体が縮んだ。


 線のところで折れて、上から順に畳まれていく。畳まれる度に骨が寄って、輪と輪が重なる。


 輪が四十六まで重なって、そこで止まった。


 平たくなった。畳んだ提灯の形になる。


 崩れた。


 崩れた場所に、提灯が七つ残った。


 埃が乗っている。色が黄ばんでいる。糊が薄くて、均一になっていた。乾いた皺が一つも無い。


 三ツ木がそれを一つ持ち上げて、下から覗いた。


 数えた。三つ目は、四十五本だった。


 灰白色が動いた。最後の一体が膝を突いた時、道にいた全部が一斉に口を開いた。声だけが揃った。


「……ありがとうございました」


 消えた。石畳に足跡が一つも無い。



 三ツ木は七つを店の奥へ戻した。


 戻して、埃を払わなかった。払うと売り物に見えると言った。


「売らないんですか」

「売りません」

「なんでですか」

「畳めるので」


 燈はその答えの意味が分からなかった。分からないまま、訊き返さなかった。


 三ツ木は台の前へ座って、竹の輪を型へ嵌めた。


 上から順に糸を渡す。渡した糸を締めて、次の輪へ移る。締める強さは今日も揃わなかった。


 四十六本、渡した。渡し終わって、数えた。


 四十六本あった。数え違えていない。


「合ってます」

「合ってる」

「親父さんは間違えたんですよね」

「一回だけです。俺は知らずに三年やってた」


 三ツ木は糊を刷いた。刷いて、和紙を伏せた。


 乾くと、皺が寄る。今日も寄った。


 寄った場所を、三ツ木は指で押さえた。押さえても直らない。


「直らないですね」

「直りません」

「悔しくないですか」

「悔しいです」


 三ツ木は次の一枚を伏せた。伏せた紙の端が少しずれた。ずれた分を指で戻して、それ以上は直さなかった。


 蒼が土間の隅で、湯呑みの茶を見ていた。見ながら、低い声で歌った。


 もとの形を よく覚え


 一行だけである。歌い終わらずに、糊の刷毛の音でそれが消えた。


 誰も指摘しなかった。


 平尾が夕方に来た。看板の返事を聞きに来たのである。


「決まりましたか」

「決まりました」

「親父さんの字でいいですか」

「平尾さんの字で書いてください」


 平尾は少し黙った。黙ってから、脚立を下ろした。


「いいんですか」

「うちの看板です。今のうちの」

「分かりました」


 平尾は板を外して、持って帰った。


 燈はその背中を見た。


 見て、今度も何も言わなかった。



 夜になって、外が暗くなった。


 暗くなる前に音が来た。水路の水面が波打って、それから提灯店の軒が鳴った。


「── 量産」


 低い声である。昼の道には誰もいなかった。


 地面から何かが生える音がした。同じ間隔で、同じ数だけ、続けて鳴った。


> 銘量 ── 火村燈 六百九十五。陶山蒼 七百三十六。綾織紬 五百八十四。

> 楠木巌 八百。硝子井玲 六百七十八。

> 六つ、減っております。


「巌さん、八百ちょうどですね」と燈が言った。

「ん」

「区切りがいい」

「よかねぇよ」


> 連結を確認。


「火入れッ!」


 炉の底が鳴った。赤が上がって、継ぎ目を通って渡っていく。


> 真、通りました。


「組み継ぎ、合体!」


 継手が噛んだ。木を組む時と同じ音が、四十メートルの高さで鳴る。


 商店街の人が出てきて、上を見た。三ツ木も出てきて、店の前に立った。立って、上より先に軒の金具の方を見た。


 佐久間は桶を石畳へ置いてから見上げた。置いた桶の水が揺れた。


 塊が腕を振った。振った先が提灯店の軒を掠って、軒先の吊り金具が二つ落ちた。落ちて、石畳で跳ねた。


 金具に提灯は掛かっていない。夜は下ろしてある。


「刻印!」


 右の拳が前へ出た。左の掌が、その甲を上から押す。


「銘刻斬ッ!」


 声が五つ揃った。


 拳が塊の胴へ入った。入ったところで止まって、そこに朱が走る。線が字の形になっていって、銘が刻まれていた。


 崩れた。落ちた欠片が石畳に当たって、そこで紙の粉になった。


 粉が水路へ流れた。流れて、橋の下で一度渦になった。渦は暫く回って、それから解けた。解けたあとの水面に、白いものは残っていない。



 朝になった。


 三ツ木が軒の金具を付け直していた。付け直して、提灯を一つ掛けた。


 掛けたのは自分の張ったものである。皺が寄っている。


 火を入れた。皺のところが濃く見えた。


 燈は水路の向こうからそれを見た。見て、それから火村鍛冶へ歩いた。


 途中で平尾とすれ違った。平尾は板を担いでいる。三ツ木提灯店の看板になる。


 板に字が入っていた。まだ乾いていない。


 燈はその字を見た。


 平尾の字だった。撥ねの高さが揃っていて、横棒の間隔が同じになっている。


 二代目の字ではない。似てもいない。


 燈は何も言わなかった。


 火村鍛冶の土間で火を入れて、それから壁の帳面を外した。


 外して、開いて、そこへ一行書き足した。


 提灯七。三つ目、四十五。戻った。


 書いた字は下手だった。数の並びだけが読める。


 書いてから、また釘へ掛け直した。


> 【鑑定 第三十四号】

> 押印累計 ── 百五十五。

> 物件 ── 提灯、七つ。

> 追記 ── 本日、押印五。搭乗五、刻印一。銘量の減少を確認。

> 所見 ── 代替物(提灯、七つ)、消失。

>     骨 ── 七つとも四十六本でありました。

>     贋作体一体、消失。継ぎ目の付与による。

>     継ぎ目の起点 ── 依頼者の手による破損であります。

>     斬撃 ── 硝子井玲。跡が一周し、そこが折れ目となりました。

>     依頼者の申し立て ── 親父はもっと下手でした。

>     原物(提灯、七つ)── 返却済み。埃、あります。黄ばみ、あります。

>     骨 ── 三つ目、四十五本。他は四十六本。

>     当該一本の欠落 ── 二代目の数え違いによるものであります。

>     依頼者は当該欠落を、本日まで知りませんでした。

>     撤去の依頼 ── ありませんでした。

>     依頼者の申し立て(判定前)── 戻さないでほしい。

>     販売 ── 四点。返品 ── ありません。

>     看板の書き替え ── 依頼済み。字体 ── 記載された製作者本人のもの。

>     市の被害 ── 提灯店の軒、吊り金具二つ。

> 本件、真贋判定 ── 〈贋〉。

> ただし、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。