第024話 同じ日の新聞
> 【鑑定 第二十四号】
> 押印累計 ── 百十。
> 依頼者 ── 宮下印刷。
> 物件 ── 銘洲日日、三年分。
> 所見 ── 四頁。地方紙。部数千二百。
> 組み ── 揃っております。誤植 ── ありません。
> 市の被害に関する記載 ── ありません。
> 同一日付の別版 ── 二種、確認いたしました。
> ……判定を、開始します。
── 宮下は、朝刊を刷る前に、一面を一度だけ声に出して読む。
宮下印刷の奥である。棚に活字が並んでいて、宮下は箱の間を歩きながら拾っていた。拾って、左手の盆へ載せる。載せる音が一つずつ違う。
箱は上から順に、よく使う字が入っている。宮下が下の段まで屈むことは少ない。屈むのは人の名を組む時になる。
拾い終わると台へ運んで、組む。組んだ版を締めて、指の腹で高さを見る。高さが揃っていないと、刷った時にそこだけ濃くなる。
三十年、同じ台を使っている。台の縁が右の側だけ黒い。腕を置く場所が決まっているからになる。
声に出して読むのは、締めたあとになる。
「銘洲市 商店街の空き店舗 三年ぶりに問い合わせ」
読んで、それから機械を回した。
燈は入口の土間に立っていた。八月の終わりで、朝でも暑い。機械の熱が奥から出てきて、入口まで来ている。
インクの匂いがした。油の匂いに近い。鍛冶場の匂いとは違って、重い。
夏はインクが伸びる。伸びると濃く出る。宮下は八月だけ、練りを一度多くしてから回す。
「燈坊、そこ立ってると刷り上がりが当たるぞ」
燈は半歩横へ寄った。寄って、機械の腕が往復するのを見ていた。
行って、戻る。戻って、また行く。刷り上がった紙が、右の受けへ一枚ずつ落ちていく。
紬が受けの横で、紙の縁を揃えていた。揃えながら、低い声で歌った。
行って戻って また行き戻る
一行だけである。歌い終わらずに、機械の音でそれが消えた。
宮下印刷は銘洲日日を刷っている。四頁で、部数が千二百ある。宮下の父の代からで、三十年目になる。
千二百のうち、九百は商店街と町内で配る。残りは駅前の売店と、市役所の受付へ置く。返ってくる数は毎月ほとんど同じになる。
壁に切り抜きが貼ってある。三年前の記事で、写真が一枚入っている。商店街の看板が並んだ写真だった。
平尾が全部書き直した時の記事になる。
平尾が入ってきた。刷り上がりの折込を取りに来た。取る前に、壁の切り抜きを見た。
「よく書けてるな」
「あんたが書いたんだろ」と宮下が言った。
「そうだったかな」
「三年前だ」
燈はその写真を見た。看板の字が、今の平尾の字だった。
三年前の平尾の字ではない。撥ねの高さが揃っていて、横棒の間隔が同じになっている。
三年前の写真である。写真の中の字が、去年から後の字になっている。順が逆だった。
燈は何も言わなかった。
佐久間が桶を提げて入ってきた。白い桶で、水が減っていない。
「余ったからな。置いてくぞ」
「六丁ですね」
「余ったんだ」
台の隅に置かれた。活字の箱の隣になる。
*
宮下の娘が学校の帰りに寄った。帳面を持っていて、目に近付けて見る癖がある。
帳面の表紙が反っている。紙の端が擦れて丸くなっていて、丸い方だけ色が濃い。
「お父さん、これ」
「何だ」
「今日の新聞、うちにも来たけど、ちがう」
娘は鞄から一枚出した。折り目が付いている。
宮下は自分の刷り置きから同じ日付を抜いた。二枚を台に並べた。
日付が同じである。一面の見出しが違う。
娘の持ってきた方には、水路の橋の欄干が落ちたことが書いてあった。刷り置きの方には、橋の定期点検のことが書いてある。
「どっちが今日のだ」と宮下が言った。
「両方、今日です」と燈が言った。
「刷ったのは俺だ。一種類しか刷ってない」
宮下は刷り置きの束を全部台へ出した。三年分ある。順に繰った。
繰りながら、途中で手が止まる。止まって、また繰った。
市の被害の記事が一件も無い。
鳥居の貫が折れた日は「鳥居 改修工事」になっている。理髪店の鏡が落ちた日は「店舗設備の更新」になっている。瓦が割れた日は「屋根の定期点検」だった。
橋の欄干が落ちた日は「水路施設の定期点検」になっている。硝子戸が割れた日は「店舗改装」だった。三年分が全部、工事の記事になっている。
誤植も一つも無い。
「うちの組みは、癖があるんだ」と宮下が言った。「三十年直らない癖だ。『銘』の字の下が、いつも半分沈む」
宮下は三年分の一面を並べて、「銘」の字を順に見た。
全部揃っている。
「沈んでない」
「揃ってますね」
「揃うわけがない。俺が組んでるんだ」
宮下は指の腹をインクで汚したまま、硝子の戸を拭いた。拭いて、指の跡が付いて、また拭いた。
娘は帳面を目に近付けて、二枚の新聞を見比べている。見比べて、それから言った。
「こっちのが読みやすい」
宮下は返事をしなかった。しないで、機械の方を見た。
識が来た。丸い胴を土間の上で二寸だけ浮かせて、正面の板が明るくなっている。
> 鑑定を、開始します。
> 物件 ── 銘洲日日、三年分。
> 組み ── 揃っております。誤植 ── ありません。
> 市の被害に関する記載 ── ありません。
「無いのが正しいのか」と宮下が訊いた。
「当機の記録と、一致いたしません」
「あんたの記録って、何処にある」
> 当機の内部にございます。
「公にはなってないんだな」
> 公にはなっておりません。
宮下は椅子に座った。座って、両手を膝に置いた。
座ったまま、暫く動かなかった。膝の上の手がインクで黒い。拭かなかった。
蒼が縮刷版を見に行った。市立図書館である。戻ってきたのは昼過ぎだった。
「三秒くれ」
三秒より長く掛かった。掛かってから、蒼は帳面を開いた。
「縮刷版も同じです。三年分、全部差し替わってます」
「回覧の綴じは」と燈が訊いた。
「町内会の分も見ました。同じでした」
「同じ日付を三つ選んで、三箇所で照合しました」と蒼が言った。「三箇所とも、同じ文でした」
「写し間違いは」
「ありません。字の並びまで同じです」
蒼は帳面に線を三本引いて、その脇に日付を三つ書いた。書いてから、何も書かなかった。
束になっているものが、全部差し替わっている。
燈は火村鍛冶へ戻った。戻って、壁を見た。
壁に紙が三枚貼ってある。半紙が二枚と、新聞紙が一枚。新聞紙は釘四本で留めてあって、円い粘土の跡が付いている。
半紙は二枚とも燈の字で、読めない。新聞紙だけが読める。読めるのは、燈が書いたものではないからになる。
颯太が刻印を乾かした紙だった。
燈はその紙の日付を読んだ。読んで、記事を読んだ。
銘洲神社、鳥居の貫、折損。そう出ている。
燈は紙を剥がさなかった。剥がさずに、宮下印刷まで走った。
走って、綴じの同じ日付を出させた。
鳥居、改修工事。そう出ている。
二つを並べた。日付が同じで、記事が違う。
「これ、剥がしてないんです」と燈が言った。
「壁に貼ってあるだけか」
「釘で留めてます。束になってません」
宮下は二枚を交互に見た。見て、それから壁の切り抜きを見上げた。
三年前の記事である。平尾の写真が入っている。
宮下はそれについては何も言わなかった。
巌が入口の柱に手を当てた。当てて、上へ滑らせて、それから下ろした。
「ん」
「巌さん、何か」
「軒が下がってる。紙の重さだ」
巌は台の下から板を一枚出して、柱と梁の間へ入れた。入れて、二度叩いて、位置を直した。
板は宮下の店の余りである。巌は自分の材を使わなかった。使わない理由を言わない。
三年分の紙が、それだけの重さになっている。
*
夕方に、砂が鳴った。
乾いた音である。アーケードの下で二度返って、それから消えた。
道に灰白色が並んだ。数える前に百五十を超える。宮下印刷の硝子の前に一列で並んで、硝子には触れていない。
その先に男が立っていた。白い上っ張りで、腕に刷毛を差している。指先だけが黒い。
「良くなりましたでしょう」と男が言った。
燈は答えなかった。
「読みやすくなりましたでしょう。誤植がございません。組みも揃っております」
男は同じことをもう一度言った。言い方だけを変えていた。
「誤りが無いというのは、良いことであります。誤りがございませんので、読み違えも起きません」
上塗は自分の言葉を数えているように見えた。数えて、足りないと思ったらしい。もう一言足した。
「読めないものは、無いのと同じでございます」
「あんた、誰だ」と燈が言った。
「上塗と申します」
「何を塗った」
「上を塗りました。下は残っております。上を塗ると、下は見えなくなります。見えなくなりますが、無くなったわけではございません」
上塗は刷毛を抜いて、掌で毛先を撫でた。毛が乾いている。撫でても形が戻らなかった。
型取は道具を拭く。一本ずつ布で拭いて、同じ場所へ戻す。上塗の刷毛には、拭いた跡が無い。
「型取どのは、物を作られます。私は、その後を塗ります」
誰も返事をしなかった。
上塗はそれを待っていたらしい。待って、三秒待って、それから続けた。
「これで、良くなりましたでしょう」
燈が印籠を出した。
「押印!」
五つの胸から朱が広がった。円、角、杼形、縦長方形、六角。五色が残る。艶は何処にも無い。
背後に紙が広がって、五つの印が並んだ。右下だけが白い。
上塗が刷毛を振った。振った先の空中に、紙が一枚立った。
立って、膨らんだ。
新聞の形だった。四頁で、折り目が縦に入っている。高さが五メートル近くある。頁が風も無いのに繰れて、繰れる度に文字の並びが変わった。
> 贋作体であります。原物、銘洲日日、三年分。
> 市の被害に関する記載 ── ありません。
> 判定 ── 贋。
玲が横から入った。入って、切子の刃を振る。
振った跡が空中に残った。残った跡が、そのまま文字になった。
文字は一行になって、頁の上へ並んだ。
「斬った跡が、字になった」と玲が言った。
「読むな」と燈が言った。
紬が鞭を伸ばした。頁の端に巻いて、引いた。倒さない。引いて、玲を後ろへ下げただけになる。
紬は結び目を作らなかった。巻いて、引いて、それだけになる。
蒼が帳面から一枚破って、そこへ投げた。
投げた紙が頁に触れた。触れた瞬間に、書いてあった線三本と日付三つが消えた。消えて、別の文が出た。
当該日、異状なし。
「書き換えてる」と蒼が言った。
「書いた傍からか」
「書いてあるものを、です」
燈は鎚を握った。握って、頁の下へ走った。
走って、腹へ鎚を入れた。当たった場所で紙が鳴った。紙の音ではない。金気の音だった。
鎚の柄が熱い。夏の道で焼けた鉄の熱とは違う。紙の側から来ている熱だった。
打った跡が凹んで、凹んだ形が字になった。
火村燈。そう読めた。
字が並び直した。並び直して、別の名前になった。
燈は鎚を引いた。引いて、二歩下がった。下がったのは初めてになる。
「名前まで書き換えるのか」
「記載を、揃えております」と上塗が言った。「揃っておりますと、読みやすうございます」
巌が前へ出た。大鋸を横に構えて、折り目へ歯を入れた。切ってはいない。切らずに、継ぎ目を作った。
継ぎ目が入った。入った場所に、印刷された線が走って、継ぎ目が消えた。
「ん」
「巌さん、下がって!」
頁が繰れた。繰れた風で、巌の法被の背が捲れた。
燈は道の真ん中で足を止めた。
止めて、懐から帳面を出した。
黒い表紙の小さい帳面である。沼田の触った回数と、瓦の枚数と、割れた場所と日付が書いてある。第一頁から順に、燈の字で埋まっていた。
誰にも読めない。蒼が一度読もうとして、三行で止めた。識も読めない。燈だけが読める。
「燈」と蒼が言った。
「読ませます」
燈は帳面を投げた。
投げた帳面が頁に当たって、開いた。開いた頁が上を向いた。
贋作体が止まった。
止まって、頁を一枚繰った。繰って、また戻した。戻して、もう一度繰った。
> 判読 ── 不能。
識が読んだ。
読んで、それから同じ行をもう一度読んだ。
> 判読 ── 不能。
燈は動かなかった。
「二回言うな」
贋作体の頁が全部一斉に繰れた。繰れて、止まって、また繰れた。書き換える先が決まらない。決まらないので、そこから進まなかった。
頁の上に、燈の字がそのまま残っている。周りの字だけが何度も入れ替わった。
紙が波を打った。波が二度返って、それから頁の縁が裂けた。
「今だ」
燈が走った。走って、鎚を振り上げた。
振り上げてから、下ろす場所を変えた。腹ではなく、開いたままの頁の折り目である。
「ホムラヅチ!」
鎚が折り目に入った。入った場所で紙が裂けて、裂け目から白が出た。
字の無い白だった。
白が広がって、四頁ぶん全部を白くした。白くなって、そこで動かなくなった。
崩れた。
崩れた場所に、新聞が一部だけ残った。日付が今日で、一面が白い。
燈は帳面を拾った。拾って、開いた頁を見た。字は変わっていない。
開いた頁は、沼田の触った回数の頁だった。三回に一度、一鋏ごと、零。三つとも残っている。
灰白色が動いた。最後の一体が膝を突いた時、道にいた全部が一斉に口を開いた。声だけが揃った。
「……ありがとうございました」
消えた。石畳に足跡が一つも無い。
上塗は退がらなかった。刷毛を上っ張りへ差して、それから言った。
「まだ刷り上がっておりません」
言って、それで帰った。走らない。歩いて出ていく。
*
宮下は台の前に立っていた。三年分の綴じが出したままになっている。
「戻らんのか」
「戻りません」と識が言った。
「刷り直せば」
「刷り直したものは、新しい記載になります」
宮下は綴じを閉じた。閉じて、棚へ戻した。
戻してから、一番上の一冊だけ抜いて、台に置いた。
「これは置いとく」
「読みにくいですけど」と娘が言った。
「読みにくいのが、うちのだ」
宮下は指の腹で「銘」の字を撫でた。撫でて、それから硝子の戸を拭いた。指の跡が付いて、また拭いた。
燈は帳面を持ったまま、土間に立っている。
「宮下さん」
「何だ」
「三年前の切り抜き、あれ」
「平尾のか」
「はい」
宮下は壁を見上げた。見上げて、それから燈を見た。
「言うなよ」
「言いません」
宮下は椅子に座った。座って、両手を膝に置いた。
紬が娘の袖を見た。糸が一本出ている。指で拾って、二度巻いて、引いて、切らなかった。
「これ、切らないの」と娘が訊いた。
「切ると、また出るから」
「うん。知ってる」
娘は袖を自分で押さえた。押さえて、離した。
*
夜になって、外が暗くなった。
暗くなる前に音が来た。アーケードの屋根が鳴って、それから水路の水面が波打った。
「── 量産」
低い声である。昼の男とは違った。
地面から何かが生える音がした。同じ間隔で、同じ数だけ、続けて鳴った。
> 銘量 ── 火村燈 七百四十九。陶山蒼 七百九十。綾織紬 六百三十八。
> 楠木巌 八百五十四。硝子井玲 七百三十二。
> 六つ、減っております。
「毎日六つか」と宮下が訊いた。
「毎日です」と燈が言った。
> 連結を確認。
「火入れッ!」
炉の底が鳴った。赤が上がって、継ぎ目を通って渡っていく。
> 真、通りました。
「組み継ぎ、合体!」
継手が噛んだ。木を組む時と同じ音が、四十メートルの高さで鳴る。
空から紙が落ちてきた。
一枚ではない。何百枚も落ちて、アーケードの屋根に溜まって、そこから滑って道へ落ちた。
全部同じ紙面である。日付が今日で、一面が白い。
商店街の人が出てきて、上を見た。上を見て、それから足元の紙を見た。
佐久間が一枚拾って、裏返した。裏も白い。
佐久間はその紙を四つに折って、前掛けの隠しへ入れた。入れてから、また上を見た。
宮下は拾わなかった。拾わずに、店の前に立って上を見ていた。娘が横で、宮下の前掛けを掴んでいる。
塊が腕を振った。振った先が宮下印刷の看板を掠って、看板の右の端が落ちた。落ちて、紙の上に乗った。
「刻印!」
右の拳が前へ出た。左の掌が、その甲を上から押す。
「銘刻斬ッ!」
声が五つ揃った。
拳が塊の胴へ入った。入ったところで止まって、そこに朱が走る。線が字の形になっていって、銘が刻まれていた。
崩れた。落ちていた紙が全部一度に浮いて、それから水路へ流れた。
流れた紙が橋の下で溜まって、水を堰き止めた。堰き止めた場所で水が上がって、石畳を濡らした。
水が引くまで半日掛かった。引いた後、石畳の目に紙の繊維が残る。掃いても取れない。
*
朝になった。
宮下は活字を拾っていた。箱の間を歩いて、拾って、左手の盆へ載せる。載せる音が一つずつ違う。
組んで、締めて、指の腹で高さを見た。
声に出して読んだ。
「銘洲市 商店街 昨日の被害 印刷所の看板 一部」
読んで、それから機械を回した。
刷り上がった紙が右の受けへ落ちていく。一面の「銘」の字の下が、半分沈んでいた。
燈は火村鍛冶の壁の前にいた。
新聞紙が一枚、釘四本で留めてある。円い粘土の跡が付いている。剥がしていない。
その隣に、帳面を掛けた。
紐を通して、釘に掛けた。開いたままにして、字が見えるようにしてある。読めるようにではない。
棚の板は、その下にある。板の裏には何も見えない。
> 【鑑定 第二十四号】
> 押印累計 ── 百十。
> 物件 ── 銘洲日日、三年分。
> 追記 ── 本日、押印五。搭乗五、刻印一。銘量の減少を確認。
> 所見 ── 代替物(本紙、三年分)、市立図書館・町内会・依頼者宅に接続済み。
> 差し替えの痕跡 ── ありません。
> 組み ── 揃っております。誤植 ── ありません。読みやすさ ── 向上。
> 空き店舗の入居の問い合わせ ── 本年、三件。三年ぶりであります。
> 市の被害に関する記載 ── 三年分のうち、ありません。
> 原物(本紙、三年分)── 差し替え済み。回収不能。
> 束になっていない紙 ── 一枚、残っております。壁に釘四本。
> 贋作体一体、消失。折り目への打撃による。打ったのは火村燈であります。
> 当該贋作体、停止の原因 ── 依頼者外の帳面一冊。判読 ── 不能。
> よって、書き換えも出来ておりません。
> 当機の記録と、本紙の記載の一致 ── ありません。
> 当機の記録は、公にされておりません。
> 市の被害 ── 印刷所の看板、右端。
> 本件、真贋判定 ── 〈贋〉。
> ただし、




