第四話 報告
「これ、まだ誰にも言うな」
そう言ってから、俺はサンプルケースのふたを閉じた。
目の前に立つ部下は、きょとんとしている。
自分が何を言われたのか、よく分かっていない顔だった。
無理もない。
こいつにとって今回の試作は、数ある評価の一つに過ぎない。
条件を間違えた。
不良品ができた。
調べてみたら、妙な反応が出た。
それだけの話だ。
少なくとも、今のこいつにとっては。
「共有フォルダには入れるなよ」
「はい」
「分析結果も、今は手元に置いておけ」
「分かりました」
返事だけは素直だった。
俺はサンプルケースと資料を持って席を立った。
「これ、どうするんですか?」
後ろから声が飛んでくる。
どうする。
それを今から考えるんだよ。
「少し確認してくる」
それだけ答えて、俺はその場を離れた。
廊下に出る。
手の中にあるのは、数センチ角の小さな試験片。
表面には、油膜のような虹色が浮かんでいる。
見た目だけなら、よくある成膜不良だ。
条件を大きく外せば、膜厚も色も変わる。
それ自体は珍しくない。
問題は。
よりによって、今回のサンプルだったことだ。
「まったく……」
思わず声が漏れた。
今回の評価が重要だということを、本人には伝えていなかった。
伝えない方がいいと判断したのは、俺だ。
表向きは、新規材料を用いた成膜条件の確認。
だが実際には、国の支援を受けて進めている開発案件の一部だった。
正式な提出データではない。
この評価だけで何かが決まるわけでもない。
それでも、今後の開発方針を判断するための重要な試作だった。
評価が順調に進めば、次の段階に移る。
結果が悪ければ、条件を見直す。
場合によっては、開発そのものを縮小する。
その程度には重要だった。
だからこそ、担当者には余計なことを言わなかった。
普段通りに評価してほしかった。
重要案件だと伝えれば、必要以上に構える。
慎重になりすぎる。
何度も条件を確認して、かえって手が止まるかもしれない。
いつも通りでいい。
そう思った。
その結果が。
成膜時間、約三倍。
「よりによって三倍って……」
一・一倍でもない。
一・二倍でもない。
三倍。
どう設定すれば、そんな間違いになるのか。
問い詰めたい気持ちはあった。
だが、本人から渡された資料を見て、それどころではなくなった。
未知のピーク。
大気中での温度上昇。
密閉すると低下。
純水を加えると、さらに上昇。
そして三回の再現確認。
正直に言えば。
俺には、何が起きているのか分からなかった。
だからこそ、気味が悪かった。
〜
物性分析班の部屋は、同じ建物の二階にある。
扉を開けると、何台もの分析装置が低い音を立てていた。
その奥。
モニターを二つ並べた机に、物性分析班の主任が座っている。
「今、少しいいですか」
声をかけると、彼女は画面から目を離さずに答えた。
「内容によります」
「面倒な方です」
「では、よくありません」
「そう言わずに」
ようやくこちらを見る。
俺の手にあるサンプルケースを見て、小さく息を吐いた。
「何ですか、それ」
「見てほしいものがあります」
「依頼票は?」
「まだありません」
「帰ってください」
「急ぎです」
「急ぎなら、なおさら先に依頼票を出してください」
相変わらずだった。
仕事は速い。
分析結果も正確。
その代わり、手順にはうるさい。
特に、口頭だけで割り込んでくる依頼を嫌う。
「通常の依頼に流す前に、一度見てほしいんです」
俺の声で何かを感じたらしい。
彼女は少しだけ眉を寄せた。
「……何があったんですか」
ケースを机の上へ置く。
「成膜条件を間違えました」
「それはうちではなく、そちらの問題です」
「時間が約三倍です」
「豪快ですね」
「笑い事じゃないんですよ」
「笑っていません」
いや、少し笑っていた。
俺は資料を広げた。
彼女は仕方なさそうに椅子を引き、最初のページを見る。
「表面の変色ですか」
「それもあります」
「膜厚が増えたことによる干渉色では?」
「俺も最初はそう思いました」
ページをめくる。
分析スペクトル。
正常品との比較。
温度変化。
密閉時と開放時の違い。
純水滴下後の記録。
彼女の指が止まった。
「このピークは?」
「データベースには該当なしです」
「測定条件は」
「ここに」
「バックグラウンド補正は?」
「本人がやっています」
「それでは信用できませんね」
「俺もそう思って持ってきました」
あとで本人には言えない会話だった。
彼女はもう一度、データを上から確認した。
「温度計は?」
「二種類で確認したそうです」
「発熱したのは、分析装置から出した直後?」
「その可能性も考えました。ただ、この装置に加熱機構はありません」
「光源の影響は」
「そこまでは確認できていません」
「純水の量は?」
「一滴としか」
彼女は資料から顔を上げた。
「一滴ではデータになりません」
「分かっています」
「滴下量も、温度測定の位置も、周囲の湿度も管理されていない。これでは何も評価できません」
「だから、見てほしいんです」
短い沈黙。
彼女はサンプルケースへ視線を移した。
「これ、今も発熱しているんですか」
「密閉したら下がったそうです」
「そうですでは困ります」
彼女は立ち上がり、手袋をつけた。
「まず、こちらで温度を確認します。分析はその後です」
「助かります」
「まだ受けるとは言っていません」
そう言いながら、すでに測定の準備を始めていた。
*
一時間後。
彼女はモニターの前で腕を組んでいた。
「装置の異常ではなさそうです」
画面には、先ほどと似た位置にピークが出ている。
別の装置。
別の測定条件。
それでも消えない。
「既知の物質では?」
「現時点では特定できません。ただし、データベースにないから新物質、という話にはなりません」
「分かっています」
「複数の物質が重なっている可能性もあります。基板由来かもしれないし、前工程の汚染かもしれない。成膜装置内に残っていた物質が混入した可能性もあります」
「じゃあ、コンタミですか」
「そうだと断定できる材料もありません」
彼女は淡々と答えた。
「正常品からは出ていません。このサンプルと、同じ条件で作製した三サンプルだけです」
「つまり、条件を間違えた結果として、何かが形成された」
「その可能性はあります」
「発熱は?」
「これから確認します」
小さな耐熱容器の中にサンプルを置く。
熱電対。
放射温度計。
室温。
湿度。
サンプルの初期温度。
今度はすべて記録した。
「純水、十マイクロリットル」
彼女がピペットを構える。
「始めます」
水滴が落ちる。
最初は何も起きなかった。
少なくとも、目で見える変化はない。
煙も出ない。
音もしない。
だが。
モニターに表示された温度だけが上がっていく。
二十五度。
二十八度。
三十四度。
四十一度。
「……速いな」
「黙ってください」
四十八度。
五十五度。
六十度を超えたところで、上昇が緩やかになった。
俺たちは、しばらく画面を見ていた。
「再現しましたね」
俺が言う。
彼女は答えなかった。
データを保存する。
別の温度計の値と照合する。
測定位置を確認する。
それから、もう一つのサンプルを準備した。
二回目。
ほぼ同じ結果。
三回目。
やはり同じだった。
「主任」
「まだです」
「でも」
「まだ、何も分かっていません」
彼女の声は変わらず冷静だった。
ただ、最初より少しだけ早口になっている。
「水と反応しているとは限りません。水が表面の保護層を破壊した可能性もある。内部に蓄積されていた何かが、水をきっかけに放出されたのかもしれません」
「それなら、何が熱源なんです?」
「今から調べます」
彼女はそう言って、再び画面へ向き直った。
〜
昼を過ぎた頃。
簡易分析の結果が揃い始めた。
だが、分かったことより、分からないことの方が多かった。
既存材料だけでは、未知のピークを説明できない。
サンプルを長時間放置しても、表面の特徴はほとんど変わらない。
水を加えると発熱する。
ところが、反応前後の質量変化は測定限界に近い。
目立ったガスも確認できない。
「どういうことですか」
「分かりません」
主任は即答した。
「化学反応なんですよね?」
「通常なら、そう考えます」
「通常なら?」
彼女は返事をせず、ノートへ数字を書き込んだ。
電卓を叩く。
何かを消す。
もう一度計算する。
「何を計算してるんです?」
「発生した熱量の概算です」
「分かるんですか」
「正確には無理です。設備も実験系も、熱量測定用ではありませんから」
再び電卓を叩く。
その手が止まった。
「……おかしい」
小さな声だった。
「何がです?」
「数字が合いません」
「だから、何が」
彼女は俺を見た。
「今回確認できた物質の変化だけでは、この発熱量を説明できません」
「測定ミスでは?」
「その可能性があります」
「なら」
「だから、別の計算をしています」
再びモニターへ向く。
測定値を確認し直す。
温度計の校正履歴。
純水量。
サンプルの寸法。
基板の材質。
容器の熱容量。
計算し直す。
それでも、彼女の表情は戻らなかった。
「どこかに、まだ見落としがあるはずです」
「例えば?」
「分かりません」
「……主任でも?」
彼女は少し不機嫌そうに俺を見た。
「私は何でも知っているわけではありません」
「そういう意味じゃないです」
「分かっています」
それから少し黙り、付け加えた。
「だからこそ、このまま通常の分析依頼として扱うのは危険です」
その時だった。
後ろから声が飛んできた。
「そのサンプル、今どこで保管しています?」
振り返る。
環境安全を担当している社員が立っていた。
いつから聞いていたのかは分からない。
「密閉容器です」
「容器の仕様は?」
「一般的なサンプルケースです」
「それは保管とは言いません」
きっぱりと言われた。
「水分との接触で発熱する。反応生成物は不明。大気中でも温度変化がある。そういうものを一般エリアに置かないでください」
「そこまで必要ですか」
「必要かどうかを判断できないから隔離するんです」
反論できなかった。
「指定容器に移します。以降、持ち出し禁止。追加の試験も、こちらに連絡してから行ってください」
「分かりました」
数時間前まで、部下の机に置かれていたサンプルだった。
今は保管容器に収められ、注意表示まで貼られている。
その変化を見ていると、胸の奥に嫌なものが広がっていった。
俺は主任を見る。
「上げた方がいいですかね」
「何をです?」
「この件を」
彼女は少し考えた。
「技術的には、判断材料が足りません」
「そうですよね」
「ですが、安全面と情報管理の観点では、私たちだけで抱えるべきではありません」
要するに。
上に報告しろということだ。
気が重かった。
もし測定ミスだったら。
もし単なる汚染だったら。
もし既知の反応を、俺たちが知らないだけだったら。
大騒ぎしておいて、最後には何でもありませんでした。
そうなるのが一番怖い。
だが。
確認するたびに。
測定ミスという逃げ道が、一つずつ消えていた。
「……分かりました」
俺は資料をまとめた。
「上に報告します」
〜
部長は、少し変わった経歴を持っている。
この会社へ来る前は、中央省庁で働いていた。
いわゆる、元官僚。
普段はその経歴を自分から話すことはない。
だが、行政機関との調整が必要な案件には必ず呼ばれる。
うちの会社は民間企業だ。
国が直接経営しているわけではない。
それでも、国の重要プロジェクトには昔から関わってきた。
行政との距離も近い。
社内では冗談半分に、
国のお膝元
と呼ぶ人間もいる。
普段なら、そんなことを意識する機会はほとんどない。
今日までは。
「失礼します」
会議室へ入る。
時刻は、十九時を回っていた。
元官僚の上司は、俺と物性分析班の主任を交互に見た。
「二人で来るとは珍しいな」
「少し、ご相談したいことがあります」
「例の評価か」
やはり知っていた。
今回の評価の重要性を考えれば、当然かもしれない。
「はい」
「結果が出たのか」
俺は一瞬迷った。
「条件を外しました」
「外した?」
「担当者が、成膜時間を誤って設定しました。規定の約三倍です」
男の表情が消えた。
怒鳴りはしない。
ただ、その方が怖かった。
「評価はやり直せるのか」
「設備とサンプルを再調整すれば。ただ、数日は遅れます」
「そうか」
短い返事。
俺は資料を机の上に置いた。
「それとは別に、確認していただきたいことがあります」
「別に?」
物性分析班の主任が説明を始めた。
未知のピーク。
大気中での温度上昇。
密閉による変化。
純水滴下後の発熱。
複数サンプルでの再現性。
そして、現時点では発熱の原因を説明できないこと。
男は途中で口を挟まなかった。
資料を一枚ずつ確認していく。
説明が終わっても、しばらく何も言わなかった。
やがて、資料から顔を上げる。
「つまり、何が起きている?」
物性分析班の主任が答える。
「現時点では分かりません」
「危険なのか」
「それも判断できません」
「価値は?」
一瞬、沈黙があった。
「分かりません」
男は主任を見た。
「では、なぜ私に報告した?」
主任は表情を変えなかった。
「分からないからです」
会議室が静かになる。
空調の音だけが聞こえた。
「通常の汚染や測定不良であれば、原因をある程度絞り込めます。しかし今回は、確認するたびに説明できない部分が増えています」
「新しい物質なのか」
「断定できません」
「新しい反応か」
「それも断定できません」
「では、何なら言える」
彼女は少し考えた。
「同じ条件で作製された複数のサンプルが、水分との接触によって発熱しました。その熱量を、現在確認できている物質変化だけでは説明できません」
男は机の上で指を組んだ。
「測定ミスの可能性は?」
「あります」
「どの程度だ」
「分かりません。ただし、別の測定器でも同様の傾向を確認しています」
「反応を止める方法は」
「密閉によって温度が下がることは確認しています。完全に止まっているかは不明です」
「保管場所は」
「安全担当の管理下へ移しました」
「サンプルはいくつある」
「現在、四つです。最初の一つと、再現確認で三つ」
質問が変わった。
技術的な内容ではない。
俺にも分かった。
男が見ているのは、サンプルの正体ではない。
この情報が、今どこまで広がっているかだ。
「この件を知っているのは?」
俺は名前を挙げた。
作製した本人。
俺。
物性分析班の主任。
実際に測定へ関わった担当者。
安全管理の担当者。
男は人数を確認する。
「データは?」
「担当者の端末と、分析装置内です。共有フォルダには上げていません」
「社外への送信は」
「ありません」
「口外は」
「担当者には、まだ誰にも話さないよう伝えています」
「まだ?」
その一言に、背筋が伸びた。
「現時点では、です」
男は椅子にもたれた。
目を閉じる。
何を考えているのか分からない。
やがて目を開けた。
「この件は、通常の評価ルートに流すな」
「しかし、元の評価は」
「そちらの再試作は進めろ。ただし、このサンプルとデータは切り離す」
「分かりました」
「追加分析も、関係者を限定する」
物性分析班の主任が口を開く。
「専門家を増やさなければ、原因究明は難しいと思います」
「必要なのは分かっている。だが、先に扱いを決める」
「扱い?」
男は資料へ目を落とした。
「この会社だけで扱っていい情報なのかどうかだ」
俺と主任は黙った。
男は元官僚だ。
そして、この会社は国との距離が近い。
その男が、
会社だけで扱っていいのか。
そう言った。
たったそれだけで、このサンプルが急に別のものに見えた。
数センチ角の試験片。
成膜時間を間違えて作られた、不良品。
本来なら廃棄されるはずだったもの。
それが今。
会社と国の境目に置かれようとしている。
「国に報告するんですか」
俺が聞くと、男はすぐには答えなかった。
「まだ早い」
「では」
「だが、準備はしておく」
慎重な言葉だった。
それでも、十分だった。
男は時計を見る。
「作製した本人は?」
「自席に……」
そこで言葉が止まった。
部屋を出る前に確認した時、席は空だった。
パソコンも落とされていた。
「いえ、帰宅しています」
「帰したのか」
「通常業務もありましたし、本人はこの件の重要性を理解していません」
「当然だ。伝えていないんだからな」
返す言葉がなかった。
今回の評価が重要だということも。
作ったサンプルが社内で問題になっていることも。
何一つ伝えていない。
本人はきっと、成膜条件を間違えたことを少し気にしている。
せいぜい、その程度だろう。
もしかすると。
今日は金曜日だから、もう酒でも飲んでいるかもしれない。
「呼び戻せ」
「今からですか?」
「今からだ」
「ですが、本人にはまだ説明できることが」
「説明するために呼ぶんじゃない」
男は俺を見る。
「確認するためだ」
「何をですか」
「作製時に何をしたのか。条件は本当に申告どおりなのか。他に通常と違う操作はなかったのか。本人にしか分からないことがある」
確かにそうだった。
データばかり見ていた。
サンプルを作った本人から、詳しい手順を聞いていない。
条件を間違えた。
成膜時間が三倍になった。
それだけで済ませていた。
「それと」
男が続ける。
「本人が、この件を誰かに話していないか確認しろ」
「分かりました」
俺はスマートフォンを取り出した。
連絡先を開く。
指が、一瞬止まった。
頼むから。
ただの測定ミスであってくれ。
ただの汚染であってくれ。
俺たちが知らない、ありふれた現象であってくれ。
そう願いながら、発信ボタンを押す。
数回の呼び出し音。
『はい、お疲れさまです』
電話の向こうから、いつも通りの声が聞こえた。
少しだけ店内の音が混じっている。
やっぱり飲んでいたか。
だが、もう後には引けない。
「今どこにいる」
『会社の近くですけど』
「どの辺だ」
『駅の方です』
俺は会議室を見渡した。
机の上に並んだ分析結果。
向かいに座る物性分析班の主任。
その隣で、黙ってこちらを見る元官僚の上司。
「今から会社に来れるか」
『……え?』
戸惑う声。
当然だ。
『今からですか?』
「そうだ」
『いや、俺もう酒飲んでますけど』
一瞬、言葉に詰まった。
普通なら、月曜日でいい。
酔っている部下を、金曜の夜に会社へ呼び戻す理由なんてない。
普通なら。
俺は机の中央に置かれた資料を見た。
水を一滴落としただけで、六十度を超えた温度記録。
原因不明のピーク。
説明のつかない熱量。
そして、隔離保管された虹色の試験片。
「タクシーで来い」
電話の向こうが静かになった。
『……月曜じゃダメですか?』
ダメだ。
月曜日まで待っていいのか。
今の俺には、それすら判断できなかった。
だから。
「ダメだ」
少し強い言い方になった。
脅したいわけではない。
怒っているわけでもない。
ただ、この場にいる誰もが。
あいつの到着を待っている。
「悪いけど、今すぐ来てくれ」
『……分かりました』
「着いたら連絡してくれ」
通話を切る。
「来るそうです」
誰も答えなかった。
朝までなら、俺も笑って済ませられた。
条件を間違えた部下。
出来上がった不良品。
数日遅れる評価。
いつもの仕事で起こる、いつものトラブル。
そのはずだった。
俺は隔離されたサンプルへ目を向けた。
虹色の表面が、会議室の照明を鈍く反射している。
「……なんなんだよ、お前」
もちろん。
サンプルが答えるはずはなかった。
第4話 終




