第1話の13 「別にノーパンでも良いんじゃない?」
さてドルコナが衣服を身に着けている間、ココットは全ての支払いを済ませました。
身に着けていた『てるてる坊主』のような服は、実は買取だったことを知って、余計な出費になってしまいました。
「ドコちゃんの寝巻にでもしてもらうか」
思いがけず再会となった幼馴染のためとは言え、予想外の大きな出費となりました。
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風呂場の入り口をみやると、『臨時清掃中』の札が下がっていました。
「何か…、ごめんなさい」
さっきの言葉を思い出し、ココットは深々と番頭に頭をさげました。
番頭はココットから受け取ったお金の勘定をしていましたが、顔を向けることなく少しだけ手を挙げると、また勘定を続けました。
「ふうっ」
ココットの口からため息が漏れてしまいましたが、消息不明だった幼馴染との再会は素直に嬉しいと思っていました。
ただまだ慌ただしいので、あまり実感は沸いていませんでしたが。
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「お待たせお待たせ~」
やがてココットが貸した衣服に身を包んだドルコナが現れました。
旅装束とは違い、スカートをはいた庶民的な服装だったが、ドルコナの体型には合わず、やや大きなサイズ感がありました。
というよりも、今のドルコナはドワーフの女性にしては、栄養が足りないのか、だいぶ痩せていました。
さっきドルコナが一瞬全裸になったときに、あばらが浮き出ていたことをココットは思い出しました。
明らかに栄養失調でした。
「何か下着が緩くて、すぐずれるんだけど? ココっち、お尻、おっきいでしょ?」
下腹部の辺りをまさぐって、ドルコナは下着の位置を直しました。
「別にノーパンでも良いんじゃない? ドコちゃんの好きな『解・放・感!』を味わえるし」
そう言ってココットはイラッとした表情を見せました。
ドルコナはちょっと考えるように天井を見上げてから、またココットを見ました。
「それもそうだな?」
そう言ってドルコナはスカートをたぐり上げ、はいたばかりの下着に手をかけました。
ココットは黙って見ているだけでした。
「止めてくれないの?」
「止めて欲しかったの?」
そこで数秒間の沈黙が生まれました。
「…コホン」
沈黙を破るように、ココットが咳ばらいをしました。
「ふざけてないで、さっさと帰るわよ」
ココットは預かっていたドルコナの頭蓋骨を彼女の頭に載せました。
「髪の毛も随分切ったから、骨メットが少し合わなくなったね。何か落ち着かない」
ドルコナは不安定になった頭蓋骨のかぶりものを、落ちないように押さえつけました。
「それ、骨メットって言うんだ…」
ココットは『変なものをかぶっているな』と思っていましたが、それ以上は追及しませんでした。
(つづく)




