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1.殺戮兵器の少年

 世界が燃える。

 ミサイル巡洋艦はふたつにちぎれ、戦闘機は輝きながら堕ちていく。

 クラウディオは禍々しい翼と鉤爪の化け物となって狂おしいまでに暴れまわる。

 ――イヴ。

 瀕死の少女が島にいる。

 クラウディオは彼女を守るためにリミッターを外した。

 大人たちがクラウディオに埋め込んだ忌々しいプログラム。

 それを最大出力で解放した。

 もう、自分は元には戻れない。

 でも、それでいい。

 イヴを守れるなら。

 世界じゅうの軍隊のあらゆる種類の兵器がクラウディオの体から肉をちぎり取り、骨を折る。

 最後の艦は既に艦尾が沈み、転覆しようとしている。

 クラウディオは墜ちながら、イヴを守れたことに安らぎを覚え、死んだ。




 クラウディオは〈門〉の前にいた。

 白い穏やかな空にクラウディオは人間だった姿。

〈門〉が開く。

 クラウディオが死んだ後の世界が見えた。

 転覆寸前にミサイル艦が戦術核を使った。

「そんな……」

 核は輝く噴射炎を引きながら、イヴがいる島に到達し、

「イヴ! だめだ! イヴ!」

 入り江、ピンクの砂浜、椰子の森とともに島が蒸発して消えた。

 クラウディオは吠えた。

 イヴの名前を何度も吠えた。

 何度も何度も何度も吠え、吠え続け、力尽きたとき。












「ユーア! バビラントツ! バビラントツエイ!」

 興奮した様子の男。

 産婆らしい女性。そして、母親。

 クラウディオは生まれ変わっていた。

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