第百三話 天より降る水龍と最後の襷
「……えっ?」
一組の第五走班が待機する場所。
その頭上を、突如として眩い金色の光が駆け抜けた。
ズドォォォォォォン!!
空気を震わせる凄まじい轟音。
黄金の霊力を帯びた巨大な光線が、遥か上空を一直線に突き抜けていく。
「えっ!? 今の、晴真君の霊撃砲!?」
凛が目を丸くして叫んだ。
その隣で、刀也が空を見上げながら呆れたように笑う。
「はははっ! あいつ、絶対なんかやらかしてるな!」
「ふふっ! やってますね!」
凛の肩の上にちょこんと座っていた桜花も、楽しそうに笑っている。
その言葉に、一組のみんなが一斉に笑い出した。
「いやいや! なんで空から霊撃砲が飛んでくるんだよ!」
「しかも、あの威力!」
「晴真なら、あり得るだろ!」
「確かに!」
もはや、誰も驚いていない。
いや、正確には驚いているのだが、それ以上に納得してしまっているのだ。
桜晴真なら、何をやらかしても不思議ではない。
それが、一組の共通認識になりつつあった。
そんな中、紅葉が空を見上げながら口を開く。
「さて、皆さん。そろそろ準備を始めましょうか」
「そうですね!」
小夜も頷き、霊馬の手綱を握り直した。
しかし、その言葉に天音と舞桜が首を傾げる。
「えっ? でも、まだ早いんじゃないかな?」
「そうだよ。晴真君たちが来るには、まだ時間があると思うけど……」
確かに、第四走班が出発してから、それほど時間は経っていない。
いくら晴真が速いとはいえ、まだ到着するには早すぎるはずだった。
しかし、豪太は豪快に笑った。
「がははっ! お前ら、忘れたのか?」
「えっ?」
「晴真は規格外だからな!」
「そういうこと!」
凛も笑顔で頷いた。
「いつ晴真君が来てもいいように、襷を受け取る準備をしておかないと!」
そう言って、凛は自分の胸元を軽く叩く。
そして、いたずらっぽく笑った。
「まぁ、絶対に普通には届かないと思うけどね!」
「ははははっ!」
「違いない!」
「確かに晴真なら、何かやってくれそうだ!」
再び、一組の第五走班に笑い声が広がった。
天音と舞桜は、そんな仲間たちを見つめていた。
二人には、少し不思議だった。
まだ晴真が先頭を走っていると決まったわけではない。
他の組にも強い生徒はいる。
実際、第四走は激しい競争になっているはずだった。
それなのに。
凛も、小夜も、紅葉も、刀也も、豪太も。
まるで当たり前のように、晴真が一位で帰ってくることを信じている。
(みんな……)
天音は小さく微笑んだ。
(晴真君が一位で来るって、信じてるんだね)
舞桜も同じことを感じていた。
そして、二人もまた空を見上げる。
先ほど金色の光線が通り過ぎた青空。
(晴真君って……!)
二人は心の中で、そう願った。
もっとも。
その頃の晴真が、とんでもない状況に陥っていることなど、誰も知る由もなかった。
◇◇◇
一方、その晴真はというと。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
遥か上空。
金色の霊力の翼を広げた晴真と、その背中にしがみつくようにして飛んでいる霊馬、月桜。
二人は凄まじい速度で空を移動していた。
いや。
もはや、飛んでいるという表現は正しくなかった。
「これ、飛んでるんじゃなくて……落ちてるよね!?」
そう。
晴真たちは、猛烈な速度で緩やかに落下していたのだ。
霊撃砲の反動によって得た推進力は、晴真の予想を遥かに上回っていた。
その勢いのまま空を突き進んだ結果、速度を落とすどころか、地上へ向かって一直線に突っ込んでいる。
「ま、まずい! このままじゃ地面に激突する!」
晴真は慌てて札を取り出した。
「術式解放! 《烈風の術》!」
ゴォォォォォ!!
進行方向へ向けて猛烈な風を放つ。
本来は加速のために使用する術式。
それを逆方向へ噴射することで、減速を試みたのだ。
ところが。
「……あれ?」
風は確かに逆向きに吹いている。
速度も、わずかには落ちている。
しかし。
「全然足りないんだけど!?」
あまりにも勢いが強すぎた。
烈風の術による逆噴射だけでは、十分な減速ができない。
「困ったなぁ……」
晴真は眼下に広がる大地を見下ろした。
木々や建物が、恐ろしい速さで後方へ流れていく。
「なんか、大気圏から帰ってくる宇宙飛行士の気分だよ……」
思わず、そんな言葉が漏れる。
その瞬間。
「……あっ!」
晴真の頭に、あるものが浮かんだ。
「そうか! パラシュートだ!」
宇宙飛行士が地上へ帰還する際、速度を落とすために使用するもの。
大きな傘状の布で空気抵抗を増やし、落下速度を抑える仕組みだ。
「布はないけど……代わりになるものなら!」
晴真は両手を広げ、霊力を巡らせた。
「結界展開!」
パァァァァン!!
晴真たちの後方に、巨大な半球状の結界が出現する。
しかし、それだけではない。
結界の縁から何本もの霊力の紐を伸ばし、自分と月桜を包む霊力の帯へと繋いでいく。
さらに結界の形状を調整し、進行方向から受ける空気を大きく受け止めるようにした。
すると。
バァァァァァン!!
「うわっ!?」
激しい衝撃とともに、霊力の紐が一斉に張り詰める。
巨大な結界が空気抵抗を生み、晴真たちを後方へ引っ張ったのだ。
「おおっ! 効いた!」
猛烈だった速度が、目に見えて落ち始める。
晴真は思わず笑顔になった。
「やった! 結界パラシュート成功!」
月桜も嬉しそうに嘶いた。
「ヒヒィィン!」
「よしよし! だいぶ減速したね!」
しかし。
晴真は眼下へ視線を向けた。
地面はまだ遠い。
とはいえ、確実に近づいている。
「うーん……でも、まだ速いなぁ」
このままでは、着地の際にかなりの衝撃を受けることになる。
パラシュートだけでは足りない。
「宇宙飛行士は、最後は海に着水したりするんだけどね……」
晴真は周囲を見回した。
見えるのは、広大な森と草原。
当然、海など存在しない。
「……海はないよなぁ」
そう呟いた晴真だったが。
次の瞬間。
「……あっ!」
再び、その顔に笑みが浮かんだ。
「そうか! ないなら作ればいいんだ!」
普通の人間なら、まず思いつかない発想。
しかし、晴真にとっては違った。
空中で水を作り出す。
しかも、ただの水ではない。
自分たちの落下速度を受け止め、進む方向まで調整できるだけの、大量の水。
「よーし! 月桜! もうひと頑張りだよ!」
「ヒヒィィン!」
晴真は札を取り出した。
そして、全身の霊力を札へと流し込む。
「術式解放!」
札が眩い光を放った。
「《水龍の術》!!」
ゴォォォォォォォ!!
晴真の前方に、膨大な量の水が出現する。
それは瞬く間に巨大な龍の姿を形作っていった。
「まだまだぁ!」
晴真は次々に札を発動させ、水龍へと霊力を注ぎ込んでいく。
水龍はさらに巨大化し、その胴体を長く伸ばしていった。
やがて。
青空を覆うほどの、巨大な水の龍が完成した。
「よし! これだけあれば!」
晴真は水龍の進む方向を調整する。
水龍は空中を緩やかな弧を描きながら、地上へ向かって伸びていった。
その先にあるのは、第五走班の待機する場所。
「よーし! 次は!」
晴真は月桜の首を軽く撫でた。
「ちょっと揺れると思うけど、我慢してね!」
「ブルルッ!」
「結界展開!」
パァァァァン!
晴真と月桜を包み込むように、球状の結界が出現する。
さらに、その外側へもう一枚。
「衝撃吸収結界、展開!」
幾重にも重なる霊力の膜。
着水の瞬間に受ける衝撃を、可能な限り分散するためのものだ。
「これなら……!」
晴真は前方を見据えた。
巨大な水龍の尾が、眼前に迫ってくる。
「いっくぞぉぉぉ!!」
ドッパァァァァァン!!
凄まじい水飛沫が上がった。
晴真と月桜が、水龍の尾へと飛び込んだのだ。
しかし、二重の結界が衝撃を受け止める。
水の抵抗によって、凄まじかった速度が一気に落ち始めた。
「うおおおおっ!」
晴真たちは結界に包まれたまま、水龍の体内を突き進む。
大量の水が周囲を流れ、結界の表面を猛烈な勢いで滑っていった。
水の流れは晴真たちを前方へ運びながらも、徐々に速度を落としていく。
「おおっ! いい感じ!」
晴真は興奮した様子で叫んだ。
「これなら安全に着地できそう!」
そして、水龍の内部から外を見下ろす。
「……あれ?」
前方に、霊馬に跨った一人の少年が見えた。
「ん? あれって……」
◇◇◇
その頃。
地上では、四組の井野守人が、霊馬を全力で走らせていた。
「よし! このまま行けば!」
守人の表情は明るい。
先ほどまでの激しい競争が嘘のように、今は先頭を独走していた。
他の組の姿は、後方にしか見えない。
(やったぞ! あと少しだ!)
第五走班への襷渡しまで、残りわずか。
このまま先頭で到着できれば、四組にとって大逆転の快挙となる。
「絶対に一位で襷を渡してやる!」
守人は力強く叫んだ。
しかし、その時だった。
ゴゴゴゴゴゴゴ……。
「……ん?」
何かが聞こえた。
水が激しく流れるような、奇妙な轟音。
「なんだ?」
守人は空を見上げた。
そして。
「…………は?」
思わず、口を開けた。
青空に、巨大な龍がいた。
しかも、その体は透き通った水でできている。
「えっ……水龍?」
巨大な水龍が、空を泳ぐように近づいてくる。
その姿は美しく、どこか神々しさすら感じさせるものだった。
だが。
「いやいやいや! なんで水龍が空を飛んでるんだよ!?」
思わず叫んだ、その直後。
守人は、さらに信じられないものを目撃した。
水龍の胴体。
透き通った水の向こう側に、球状の結界が見えた。
その中には。
霊馬と、少年が一人。
「…………えっ?」
守人は目を凝らした。
見覚えのある黒髪。
そして、特徴的な金色の瞳。
「あれ……桜晴真君?」
その瞬間。
水龍の中にいた晴真が、こちらに気づいた。
「あっ! 守人君!」
笑顔で手を振ってくる。
「お先に失礼しまーす!」
シュゴォォォォォ!!
巨大な水龍が、守人の頭上を通過していった。
「…………」
守人は呆然と空を見上げた。
そして。
「ええええええええっ!?」
絶叫した。
「なんで!? なんで晴真君が水龍の中にいるの!?」
水龍は悠然と空を進んでいく。
「えっ!? 飛んできたの!?」
さらに遠ざかっていく水龍。
「えっ!? 水龍!? 何これ!?」
守人の頭は、完全に混乱していた。
先ほどまで、自分が先頭を独走していたはずなのだ。
それなのに。
空から巨大な水龍が現れ、その中から晴真が笑顔で手を振って、自分を追い抜いていった。
「なんだよ、それぇぇぇぇ!!」
守人の叫び声が、草原に響き渡った。
◇◇◇
一方。
水龍の中を進む晴真たちは、順調に速度を落としていた。
「よしよし! だいぶ遅くなった!」
晴真は周囲の水の流れを確認する。
水龍の胴体は緩やかに高度を下げていき、地面へと近づいていた。
前方には、第五走班の待機場所が見える。
「あっ! みんないる!」
そこには、見慣れた一組の仲間たちの姿。
晴真は嬉しそうに笑った。
「月桜! もう少しだよ!」
「ヒヒィィン!」
水龍は最後の力を使い果たすように、その巨体を緩やかに下降させていく。
晴真は結界の外へ向けて手をかざした。
「よし! そろそろ!」
水龍の流れを弱め、結界パラシュートを解除する。
さらに、周囲の水を霊力で散らし、着地点を確保した。
ザバァァァァァン!!
巨大な水龍が水飛沫となって弾けた。
その中から、月桜が飛び出す。
「月桜! 行くよ!」
「ヒヒィィィン!」
タンッ!
月桜の四肢が、しっかりと地面を捉えた。
着地の衝撃は、幾重にも重ねた結界が吸収している。
そして。
月桜はそのまま力強く地面を蹴り、第五走班の待機場所へと駆け出した。
◇◇◇
「……ねぇ、あれ何?」
待機していた天音が、空を指差した。
「えっ?」
舞桜も顔を上げる。
そこには、巨大な水龍がいた。
「…………えっ?」
「水龍!?」
「なんで空に水龍が!?」
一組の第五走班が、一斉にざわめき始めた。
しかし。
刀也だけは、声を上げて笑い出した。
「ぶははははっ! やっぱり!」
「えっ?」
「晴真だ! あの中に晴真がいるぞ!」
「ええっ!?」
みんなが目を凝らす。
すると。
水龍が砕け散り、その中から一頭の霊馬が飛び出してきた。
その背に跨っているのは、見間違えようもない少年。
「晴真君!」
凛が嬉しそうに叫んだ。
晴真も満面の笑みで手を振る。
「凛ちゃーん!」
月桜が勢いよく駆け寄ってくる。
「襷、持ってきたよー!」
「うん!」
凛は嬉しそうに笑い、両手を伸ばした。
晴真が襷を差し出す。
そして。
パシッ!
凛の手が、しっかりと襷を受け取った。
「ありがとう! 晴真君!」
「うん! あとはよろしくね!」
一組、第四走班から第五走班へ。
ついに最後の襷が繋がれた。
「晴真!」
刀也が笑いながら駆け寄ってくる。
「お前、まさか水龍に乗って飛んできたのか!?」
「いやぁ……」
晴真は困ったように笑った。
「いろいろあったんだよ!」
「いろいろって、なんだよ!」
「途中で撃ち出してもらちゃって 空飛んで来たの!」
「…………は?」
刀也が固まった。
豪太も目を丸くする。
「撃ち出されたって……お前、何にだ?」
「えっと……レールガン」
「止まるのに霊撃砲の反動で!」
「ぶははははっ!!」
刀也が腹を抱えて笑い出した。
「やっぱり! さっきの霊撃砲、お前だったのか!」
「がはははっ! 相変わらず、とんでもねぇな!」
豪太も豪快に笑った。
「いやぁ、ちょっと勢いが強すぎちゃって!」
晴真は照れくさそうに頭をかいた。
その様子に、小夜と紅葉も思わず笑みを浮かべる。
「本当に……晴真君らしいですね」
「ふふっ。空から水龍に乗って帰ってくるなんて、予想できませんでした」
「でも、無事でよかった!」
小夜がほっとしたように胸を撫で下ろす。
紅葉も大きく頷いた。
「本当だよ! びっくりしたんだから!」
「ごめんごめん!」
晴真は笑いながら両手を合わせた。
そんな晴真の肩を、刀也が軽く叩いた。
「まったく……お前ってやつは!」
呆れたように言いながらも、その顔には満面の笑みが浮かんでいる。
そして。
「でも、よくやったな! 晴真!」
「ああ! すげぇぞ!」
豪太も力強く頷いた。
晴真は二人を見て、嬉しそうに笑った。
「ありがとう!」
そして、第五走班のみんなへと視線を向ける。
「じゃあ、あとは頼むね!」
「うん!」
凛が力強く頷いた。
小夜も、紅葉も、天音も、舞桜も。
そして刀也と豪太も。
全員が笑顔で頷き返す。
「任せてください!」
「ここからは、私たちの番です!」
「絶対、一位でゴールしようね!」
「おう!」
凛は受け取った襷をしっかりと身につける。
そして、霊馬の背に跨った。
「みんな!」
凛の声に、全員が顔を上げた。
「行くよ!」
「おおおおおっ!!」
力強い声が響き渡る。
次の瞬間。
ドドドドドドドッ!!
一組の第五走班が、一斉に駆け出した。
凛を先頭に、仲間たちが勢いよく地面を蹴る。
最終走。
ついに、一組の最後の戦いが始まった。
「頑張れー!」
晴真は笑顔で手を振った。
その時。
「よいしょっと!」
凛の肩に乗っていた桜花が、ひょいっと飛び移ってきた。
そのまま晴真の肩へ、ちょこんと腰を下ろす。
「お疲れ様でした! 晴真様!」
「あっ、桜花!」
晴真が笑顔で振り向く。
桜花は空を見上げた。
先ほどまで巨大な水龍が泳いでいた青空。
そして、何事もなかったかのように笑っている晴真。
桜花は、くすくすと笑った。
「ふふふっ。また、やっちゃいましたね!」
「えへへ……」
晴真は少しだけ照れくさそうに笑う。
「まぁ……ちょっとだけね!」
「ちょっとだけ、ですか?」
「うん!」
「ふふふっ!」
桜花は楽しそうに笑った。
「本当に、晴真様は面白いですね!」
「そうかなぁ?」
「はい! とっても!」
二人は顔を見合わせ、笑い合った。
その横で、刀也がぼそりと呟く。
「……あれで、ちょっとだけなんだな」
豪太も腕を組んで頷いた。
「ああ。晴真のちょっとは、俺たちのちょっととは違うからな」
「だよな!」
二人も笑い出す。
一組の第四走は、こうして幕を閉じた。
◇◇◇
その頃。
「はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
井野守人は、必死に霊馬を走らせていた。
先ほどまで、間違いなく自分が先頭を独走していた。
それなのに。
(なんで……)
前方には、もう一組の第五走班が見えている。
しかも。
(なんで、水龍の中から飛んできた晴真君に抜かれるんだよぉぉぉ!!)
守人は歯を食いしばった。
悔しい。
あまりにも悔しい。
しかし、それ以上に。
(……なんなんだよ、あの人!)
笑顔で手を振りながら、自分を追い抜いていった晴真の姿が頭から離れない。
まるで、空から降ってきたことなど大したことではないと言わんばかりだった。
守人は思わず苦笑した。
「……本当に、とんでもない人だなぁ」
だが。
すぐに表情を引き締める。
「でも!」
守人は手綱を強く握った。
「まだ終わってない!」
一位は奪われた。
それでも、四組はまだ二位だ。
ここまで必死に繋いできた襷を、最後の仲間へと渡さなければならない。
「僕だって、絶対に諦めない!」
守人は霊馬をさらに加速させた。
「行くぞぉぉぉ!!」
「ヒヒィィィン!!」
一組の第五走班が走り去った、その後方。
四組の井野守人が、最後の力を振り絞って駆け抜けていく。
第四走で大きく順位を上げ、仲間たちの希望を繋いだ少年。
その胸には、まだ燃え盛る闘志があった。
そして。
先頭を駆ける一組の第五走班。
それを追う、守人から襷を貰った西御門蒼空。
最終走を迎えた襷争奪戦は、いよいよ最後の戦いへと突入するのだった。




