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私、侍らせてないよ?

シンチャオ、趙氏貞です。


今日のベトナム語は Có mấy người?(コー・マイ・グオイ?)。

「何人ですか?」という意味です。

レストランやツアーなど、人数を確認したい時に使えます。


「清河、私たち何人?」

「今さら数えんのか?」

「昨日より増えてるから」

「兵の話か?」

「男の人」

「そっちを数えるな!」


李弘公、李美公、李成公が加わりました。


「景謙もいるよ?」

「混ぜるな。面倒になる」

「文七も」

「だから数え始めるな!」


旅行では、人数を聞かれたら落ち着いて答えましょう。

私の場合、朝になるまで何人になっているのか分かりません。


今回は、男の人が勝手に近くへ並びます。

敵もこちらも兵を並べ、弓も槍も揃っている。

距離さえ詰まれば、いつでも殺し合いを始められる。

それなのに誰も走らず、互いに相手の数を探り、どこに象がいて、どこに私がいるのかを読もうとしていた。

そして向こうだけが、何一つ数えられずに困っている。

李美公が目を細めた。

「動きませんね」

「動けないんじゃない?」

「なぜです?」

「私がどこにいるか分からないから」

そう言った直後、少し離れた高みに立てた黄色い布が風に膨らんだ。

敵の先頭で何人かがそちらを見る。

少し遅れて別の場所で象が鳴くと、今度は揃ってそちらを向いた。

「忙しそうだね」

「氏貞殿が言うことではないと思います」

李成公に言われた。

私は敵の並びをもう少し近くで見ようと前へ出る。

景謙の腕が横へ伸びた。

今度は触れていない。

それでも道は塞がれた。

「そこから先へ行く必要はない」

「もう少し見たいんだけど?」

「俺が見る」

「だから景謙が見ても、私は見れないよ?」

今夜二度目だ。

景謙は同じ言葉を聞いているはずなのに、やっぱり腕を下ろさない。

「氏貞殿」

李美公が呼んだ。

「こちらからなら、東の端まで見えます」

景謙の視線が動く。

李美公は何も言わず、私から二歩ほど離れた場所へ移った。

私の前には立たず、ただ足場のいい場所を空けている。

「ありがとう」

そちらへ動こうとすると、景謙も一歩出た。

その途中へ、李成公が何気なく入る。

「そこは足場が悪いですよ」

「見れば分かる」

「でしたら、氏貞殿にも見えるでしょう」

景謙の眉がわずかに動いた。

李成公は笑っている。

でも、さっきまでの笑い方ではなかった。

私には道ができたので、そのまま二人の間を抜ける。

「景謙、退いて」

少し強く言うと、ようやく腕が下がった。

李美公も李成公も、それ以上は何も言わない。

ただ、さっきより私の近くにいる。

東の敵が動いたのは、それからしばらく経ってからだった。

前へではなく、後ろへ。

李成公が目を細める。

「追いますか?」

景謙が答えようとした。

「追わ――」

「追いません」

今度は私が先に答えた。

景謙がこちらを見る。

李美公も少し驚いた顔をした。

「敵ですよ?」

「帰るなら、帰ってもらった方がいいでしょう?」

「また来るかもしれません」

「その時はその時に考えます。今帰ろうとしてる人まで追って殺す必要はないよ」

李美公が黙った。

「勝っているのに?」

「戦わなくて済むなら、その方がいいでしょう?」

遠くから兄の声が飛んできた。

「米も減らねえ!」

そこなのだろうか。

文七は東を眺めたまま言う。

「帰りますね」

「分かる?」

「馬がもうこっちを見てません」

私には馬のお尻しか見えない。

「だからです」

今日もよく分からない。

でも当たった。

東の敵は戦わず、そのまま闇の向こうへ退いていった。

その頃、北から大きな歓声が上がる。

しばらくすると、清河が象の上で槍を振り回しながら帰ってきた。

戦へ出る前より元気そうなのが腹立たしい。

「勝ったぞおおお!」

李弘公も一緒だったが、こちらはちゃんと疲れている。

「追いすぎた?」

「追ってねえ!」

私は李弘公を見る。

「本当?」

「三度ほど止めました」

「三度!?」

「お前、氏貞に言うなよ!」

「もう聞いちゃったよ……」

兄が走ってくる。

「怪我人は?」

「後ろ!」

「兵は?」

「戻ってる!」

「象は?」

清河が自分の下を見る。

「いる!」

「見りゃ分かる!」

清河が兄に怒鳴られるのは、今夜二度目だった。

文七は清河ではなく象の脚を見ている。

「少し疲れてます」

「私?」

「象です」

「私は?」

「元気ですね」

「見りゃ分かるだろ!」

今度は清河が文七へ怒鳴った。

李氏三兄弟は帰らず、揃って私の前へ来た。

李弘公が頭を下げる。

「今夜、我らは蒲田を守るために参りました。氏貞殿に従うためではなく、あなた方が何者なのかを見極めるために」

私は黙って続きを待つ。

「蒲田だけ守っても、隣の里が潰れれば次はこちらです。ばらばらでは持ちません」

李美公が兄の後を受けた。

「しかし、大きな軍へ加わればいいとも思えなかった。我ら自身が米を奪い、畑を踏み荒らすのならば、呉軍と何が違うのか」

李成公が頷く。

「だから見ました。あなた方が我らの兵糧を奪わず、土地の話を我らに聞き、退く敵を追わなかったのを」

最後に李弘公が、白み始めた東の空を見る。

「氏貞殿なら、我らが守った土地を御自分のものにはしない」

「さっきは、まだ決めてないって言ってたでしょう?」

「はい」

李弘公が笑った。

「だから決めました」

「何が?」

「氏貞殿を見ました」

三兄弟が揃って頭を下げる。

「我ら三兄弟と兵を、氏貞殿にお預けしたい」

「一晩で変わった?」

「はい」

「そんなに?」

清河が横でにやにやしている。

「何?」

「お前は分かんなくていい」

「そんなに難しいこと考えてたの?」

「お前は少し考えろ!」

「考えてるよ?」

「足りねえ!」

李氏三兄弟まで笑い始めたので、たぶん私は笑われている。

でも、悪い感じはしなかった。

「これからよろしくお願いします」

その瞬間、肩へ手が載った。

景謙だった。

さっきより重い。

「待て。三人とも氏貞の近くへ置く必要はない。李弘公は北、李美公は東、李成公は西へ回せばいい」

「今?」

「土地を知っているなら、その方が使える」

「でも戦は終わったよ?」

指に少し力が入る。

「明日も敵は来る。三人まとめてお前のそばにいる意味がない」

今度は、軍の話に聞こえなかった。

兄が歩いてくる。

「景謙」

「何だ?」

「手をどかせ」

「氏貞は嫌だと言ってない」

兄の顔から表情が消えた。

痛くはないし、怖くもない。

ただ、今夜は高台へ行こうとした時も、李氏三兄弟へ近づいた時も、景謙は私の前へ出てきた。

李成公と話している時には、身体の向きまで変えられている。

そう考えた途端、肩の手が急に重く感じられた。

「景謙」

「何だ?」

「重いよ」

ようやく手が離れる。

「新参を簡単に信用するな」

「簡単じゃないよ。一緒に戦ったもの」

「一度だ」

「じゃあ、これから何度も一緒にいればいいでしょう?」

景謙の口元が固くなる。

「だから近くに置く必要はないと言っている」

私が答えるより先に、李弘公が静かに一歩動いた。

景謙と私の間へ割り込むほどではなく、私が手を伸ばせば届くところへ立つ。

李美公は右へ、李成公は左へ移った。

「何してるの?」

李成公が笑う。

「特には」

「三人とも近くない?」

「そうですか?」

清河が吹き出した。

「嘘つけ! 完全に囲ってんじゃねえか!」

三兄弟が顔を見合わせる。

李弘公は少し考えてから、私を見る。

「邪魔でしょうか?」

「邪魔ではないけど、近いよ?」

三人が揃って半歩下がった。

「そこは揃うんだ……」

兄が遠い目をした。

清河はまだ笑っている。

「もう護衛みてえになってるぞ、お前ら」

李弘公が自分の左右を見る。

「そう見えますか?」

「見えるんだよ!」

どうやら本人たちには、そのつもりがないらしい。

その直後、興が高台から駆け戻ってきた。

「氏貞、南から使――」

三兄弟が同時に半歩動く。

興が止まった。

「何で!?」

李成公が一番先に気づいた。

「あ」

「あ、じゃないよ! さっきまで俺も一緒にいたよね!?」

「興は通して」

私が言うと、三人はすぐ左右へ退いた。

興が不満そうな顔のまま通り抜ける。

景謙の時とは違う。

三兄弟は勝手に私の前へ出るくせに、私がいいと言えばすぐ退く。

止めることより、誰を近くへ置くかを私に決めさせる方が先らしい。

清河が腹を抱えた。

「お前ら、入って半刻も経ってねえぞ!」

「何が?」

「だからその顔で聞くな!」

兄が額を押さえる。

「増えたのが兵だけじゃねえ……」

文七が三兄弟の間を普通に抜けてきた。

「象の餌を取りに行きます」

誰も止めない。

「文七はいいの?」

李成公が少し考える。

「止めても行きそうなので」

「正しいよ」

文七はそのまま兵糧庫へ向かった。

なぜか文七だけ、最初からすべてを通過できる。

やがて夜が白み始める頃、県衙から使者が来た。

蒲田が呉軍を退けたと聞き、南の三つの里が兵を出したいと言っているらしい。

兄が頭を抱える。

「もう来るのかよ!」

「勝ったからだろ!」

清河は嬉しそうだった。

使者には続きがあった。

「それから、次に呉軍が来るなら、自分たちも蒲田のような砦を造りたいと」

兄の顔が固まる。

「誰が造るんだよ」

清河が兄を見る。

興も兄を見る。

私も兄を見る。

「何で全員俺を見るんだ!」

たぶん適任だからだと思う。

夜明けの蒲田を見渡した。

昨日は私の偽物ばかり増えていたのに、今夜は李氏三兄弟が加わり、夜が明ければ今度は兵まで来るらしい。

清河が嫌な笑い方をする。

「その次は城だな」

「どうして?」

「お前の周り、人も城も勝手に増えるからだよ」

李弘公たちは、まだ私の近くにいる。

少し離れたところでは景謙がこちらを見ていた。

私ではない。

私の左右に立つ三人を見ている。

その目が、さっきまで敵を見ていた時よりずっと嫌だった。

私たちの城は、その夜のうちに役に立った。

朝を迎えるころには、もう蒲田だけのものではなくなり始めている。

そして私の周りには、頼んでもいないのに男が三人増えていた。

……侍らせてないよ?

呂清河だ。


今回はベトナム旅行の通信手段だ。

現地SIMは主要空港や街の店で買える。

Viettel、VinaPhone、MobiFoneが大手で、登録にはパスポートが要るから手荷物の奥へ突っ込むなよ。


「氏貞、通信手段は?」

「興」

「人間をSIM扱いすんな!」

「煙でも送れるよ?」

「空港で狼煙上げるな!」


地図や配車アプリを使うなら、到着後に通信を確保しておくと楽だ。


「清河、三社あるって」

「好きなの選べ」

「三人とも近くに置いたら?」

「李氏三兄弟じゃねえんだぞ!」


こうして、氏貞の周りは勝手に増えていくらしい。

次回、増えた人たちをどこへ置くかで、また揉める。

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