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新訳 太閤記 ~ 転生 豊臣秀吉、未来を識る僕は史実の道を静かに歩む 〜  作者: 条文小説


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106/196

1-106 脆弱な玉座と、緊急クエスト

挿絵(By みてみん)


 『太閤記たいこうき』は、豊臣秀吉の伝記に用いられる題名。太閤は摂政・関白経験者で、その子が同様に摂関となった者が称する号であるが、ここでは秀吉を指す。秀吉の伝記・一代記の総称として用いられるが、小瀬甫庵の著作である『太閤記』を指すこともある。秀吉を中心とした人物を描いた戯曲作品は特に太閤記物という。

 『絵本太閤記』(えほん たいこうき、旧字体:繪本〜)は、江戸時代中期に書かれた読本よみほん。豊臣秀吉の生涯を描いた講談をもとに、武内確斎が文を著し、岡田玉山が挿絵を入れた。全7編84冊。出典:Wikipedia

 京都メインサーバーの完全なる治安維持行政コントロールを委ねられた僕、木下藤吉郎。信長が大軍を率いて岐阜ぎふへと帰還した後、僕はすぐさま足利義昭の警護態勢セキュリティの見直しに入った。


 信長が足利義昭のために造営した仮御所(旧・細川氏綱邸)は、見た目こそ将軍にふさわしい立派な造りだった。でも、戦国というリアルな殺し合いのゲームにおいて、あの屋敷の防御力ディフェンスはあまりにも心許なかった。


 堀は浅く、塀は薄い。これでは、万が一敵の奇襲レイドを受けた際、ただの「豪華な木箱」にしかならない。


「……駄目だ。こんな紙装甲ペラペラの拠点に、天下の征夷大将軍フラグキャラを置いておくわけにはいかない」


 僕は即座に決断し、将軍・義昭の居所を、六条ろくじょうにある『本圀寺ほんこくじ』へと移すよう手配した。


 本圀寺は日蓮宗の総本山であり、周囲には深い堀と堅牢な土塀が張り巡らされ、ちょっとした城塞に匹敵するスペックを持っている。ここに将軍を移し、防衛ネットワークを再構築する。それが僕の最初の任務タスクだ。


 ――そして、年が明け、永禄12年(1569年)の正月。京の都がようやく静かな新年を迎えようとしていた矢先、僕にとって最悪のタイミングで『それ』は起きた。


「……よりによって、僕が『出張中』に敵襲イベントが発生するとはな」


 正月4日。僕は公用ビジネスのため、京を離れて近江国ごうしゅうに滞在していた。そこへ、京から馬を潰す勢いで駆け込んできた早打メッセンジャーが、血相を変えて陣幕に飛び込んできた。


「申し上げます! 四国へ逃亡していた三好みよしの一族が、突如として京へ逆上陸リスポーンいたしました! 岩成主税助いわなりちからのすけ三好山城守みよしやましろのかみらが率いるその数、実に10,000騎! 奴ら、将軍様を直接狙って、本圀寺へと押し寄せております!」


「……ッ!」


 僕は手から茶碗を落としそうになった。三好三人衆の生き残り。先日の摂津攻めで、僕が小六たちに命じて半殺しにしたはずの岩成主税助である。奴らは完全に撤退ログアウトしたとばかり思っていたが、信長が岐阜へ帰り、僕が京を留守にしたこの「絶対的な隙」を狙って、執念のカウンターアタックを仕掛けてきた。


「京の都は大混乱パニックに陥っております! 将軍様より『早く上洛して凶徒を防ぐべし』との御下知エスオーエスが!」


 伝令の悲痛な声が響く。10,000の軍勢による、将軍直撃の電撃戦。もし本圀寺が落ち、足利義昭が討たれれば、信長が築き上げた「天下布武」の大義名分メインシナリオは完全に崩壊する。ゲームオーバーだ。


 普通なら、ここで顔面蒼白になって絶望するところだろう。だが、僕は大きく深呼吸を一つすると、逆にニヤリと歪んだ笑みを浮かべた。


「慌てるな。……確かに僕は今、サーバーにいない。だが、僕の代わりに『最高レアリティの防衛ユニット』を留守番ホストとして配置してある」


 僕はすぐさま筆を取ると、将軍家の旧臣であり、本圀寺で防衛の指揮を執っているはずの細川右馬頭ほそかわうまのかみ藤孝へ向けて、一通の書状をしたためたのである。


 その頃。三好の10,000騎に包囲され、怒号と鉄砲の音が鳴り響く本圀寺の境内は、まさに絶望のどん底にあった。将軍・足利義昭をはじめ、上下の諸士たちは「もはやこれまでか」と震え上がり、京の都は再び地獄の業火に包まれるのだと覚悟していた。


 そこへ、僕からの書状を握りしめた細川右馬頭が、大急ぎで将軍の御前に駆け込んできた。


「義昭様!木下藤吉郎殿より、返書の早馬が届きました!」


「おお、藤吉郎か!して、猿はいつ戻る!?すぐに大軍を率いて助けに来るのか!」


 すがるような義昭の視線に対し、細川は書状を広げて朗読した。


『――三好の輩が幾万騎襲い来ようとも、さらに御心慮悩まし給うに及びません。畏れながら、信長様の下知を受け、内裏および将軍補佐の役目を担うこの木下藤吉郎が都の防衛を請け負った上は、決して間違いは起こさせません。』


 その力強い文面に、周囲の空気が少しだけ和らぐ。だが、続く言葉が重要だった。


『僕の本陣留守代プロキシとして、京に残し置きたる【竹中半兵衛重治たけなかはんべえしげはる】をお召しになられ、凶徒の防禦を仰せ付けられ下さるべし。明日、申の刻(午後4時頃)には、この藤吉郎、必ずや京に到着仕ります』


「……竹中、半兵衛?」


 その名を聞いて、諸将は顔を見合わせた。無理もない。竹中半兵衛といえば、かつて美濃の斎藤家に仕え、たった十数人で難攻不落の稲葉山いなばやま城を乗っ取ったという伝説を持つ天才軍師だ。だが、今は僕の「客分」という極めて低い身分で、ひっそりと京の陣屋に留守番として置いていたのである。


「藤吉郎がそこまで言うのなら……急ぎ、竹中半兵衛を御所へ召し寄せよ!」


 足利義昭の命を受け、すぐに半兵衛が本圀寺の中枢へと招き入れられた。物静かで、どこか女性的すらある痩せ身の優男。だが、彼の瞳の奥には、盤面のすべてを俯瞰する冷徹な論理ロジックの光が宿っていた。


「お任せを。……この本圀寺の要害と、味方の手勢を正しく配置セッティングすれば、明日まで耐え抜くことなど容易おやすい御用です」


 半兵衛は一切の動揺を見せず、即座に味方に指示を飛ばし、四方を完璧に堅めて待ち受けた。


 その理路整然とした指揮ぶりに、将軍をはじめとする幕臣たちも「この男、ただ者ではない」と暫く安堵の思いを抱いた。さらに、この防衛戦において思いがけない『助人ゲスト・ユニット』たちが現れた。美濃の浪人である、赤座七郎右衛門あかざしちろうえもん、同・助太郎、森弥五八もりやごはち奥村平六おくむらへいろく渡辺勝右衛門わたなべかつえもん坂井与左衛門さかいよざえもんの面々だ。


 彼らは「将軍家の助勢の将として、御味方に加わりたい」と、自ら進んで死地である本圀寺へと駆けつけてきた。信長の威光と、これから始まる新しい時代に『自分たちも一枚噛みたい』という野心に燃える、腕利きのフリーランスたち。


「ありがたい! 彼らがいれば百人力だ!」


 この思わぬ増援に、寺の中の人々はすっかり気を得て、敵の猛攻を待ち構える態勢を整えたのである。


 一方、攻め手の大将である岩成主税助は、完全に血に飢えていた。


「去年の秋、芥川へ退く道中で俺の軍勢を闇討ちにした木下の猿め……! あの敗軍の屈辱、今日ここですすいでくれるわ!」


 岩成は5,000人の手勢を率いて本圀寺を厳重に取り巻き、一斉に鉄砲を撃ちかけ、怒涛の如く攻め立てた。これに対し、将軍家の勇士ネームドである野村越中守のむらえっちゅうのかみや、二階堂駿河守にかいどうするがのかみといった血の気の多い連中が、激しく反応した。


「ええい、外で好き勝手に撃たせておいて堪まるか! 門を開けい! 討って出て、奴らを蹴散らしてくれるわ!」


 彼らは刀を抜き放ち、門から逆落としに突撃しようとひしめき合った。いわゆる「猪武者」特有の、思考停止の突撃アグロである。せっかく堅牢な寺(要害)に籠もっているのに、自ら防衛バフを捨てて敵の大軍に突っ込むなど、自殺行為に他ならない。


「――おやめなさい。無駄死にの極みです」


 竹中半兵衛が、静かに、だが絶対的な冷たさを伴った声で彼らを制止した。激昂する野村と二階堂に対し、半兵衛は淡々と戦術的状況ボード・アドバンテージを解説し始めた。


「よくお聞きなさい。敵は、四国から海を渡って強襲をかけてきた『後詰のない孤軍』です。だからこそ、彼らは我々の防衛が整う前に、短期決戦と焦っている。対して我々はどうか。明日の夕刻には藤吉郎殿の本隊が到着し、さらに周辺の織田・幕府軍の援軍が次々と集まってきます」


 半兵衛は扇子で軽く手のひらを叩き、フッと笑みを作った。


「味方は、決して自ら戦ってはならない。戦わずして敵を空回りさせ、諸方の後詰の勢が集まるのを待って、外と内からの一戦で討ち散らす。これこそが最適解です」


「だ、だが、このままでは鉄砲を撃ち込まれ、火を放たれるやもしれんぞ!」


「ええ。ですから、私が一つの謀計を用います。――これを行って、今日の戦いを『延引スキップ』してご覧に入れましょう」


 半兵衛はそう言うと、寺の中に隠れていた日蓮宗の『僧侶』を三人、自分の元へと召し出したのである。


「あなた方に、敵陣へ使いに行っていただきます」


 半兵衛は三人の僧侶に対し、極めて巧妙な『台本』を言い含めた。それは、武力ではなく、敵の心理的な弱点タブーを突く、完璧な盤外戦術ソーシャル・エンジニアリングだった。


 僧侶たちは半兵衛の謀計を領承すると、数珠を手にして、鉄砲の弾が飛び交う外の岩成の陣へと向かい、対面を果たした。


「――岩成殿。我ら、本圀寺の僧侶にござる」


「坊主だと? 命乞いなら将軍の首を差し出せ!」


 血走った目で怒鳴りつける岩成に対し、僧侶たちは半兵衛から教えられた通りの『弁舌プレゼン』を振るった。


「お待ちくだされ。この本圀寺は、日蓮宗の総本山。そして三好家といえば、代々日蓮宗を深く尊敬し、庇護してこられた大檀那パトロンではありませぬか」


「む……」


 岩成の動きがピタリと止まる。当時の戦国武将にとって、宗教的権威は自分の存在意義アイデンティティに関わる絶対的なルールだ。自分の家の菩提寺や総本山を焼き討ちにすれば、家臣や領民からの支持が致命的に暴落する。


「あなた方が将軍へ敵対することがあろうとも、当寺において遺恨があるとは思えませぬ。今、要害でもないこの寺院に、僅かの勢にて籠もられている将軍を、貴方様が大軍を以て厳しく攻め立てれば……必ずや寺に火が放たれ、将軍もろとも、この霊場が『一時の灰塵』となってしまいましょう」


 僧侶はわざとらしく涙を拭い、大仰に嘆いてみせた。


「寺僧一統、これほど悲しいことはありませぬ! ですから、我らが将軍へ訴え、居所を『他所へ移し奉らん』と説得いたします。……どうか、少しの間だけ攻め口を退け給え。将軍が当寺から遷座した後に、存分に合戦に及び給わば、当寺において大慶これに過ぎませぬ」


 要するに、「将軍を説得して寺から追い出すから、ウチの総本山を燃やすのだけはちょっと待ってくれ」という懇願ブラフである。


 これを聴いた岩成主税助は、腕を組んで考え込んだ。


(……確かに、三好家にとって日蓮宗の総本山を灰にするのは外聞が悪い。それに、寺に籠もられているより、将軍が遷座して移動している『道中』を野戦で討ち取る方が、よほど容易たやすいのではないか?)


 岩成は智勇兼備の将と言われていたが、この極限状態にあって、半兵衛の仕掛けた『宗教タブー』と『将軍を平地で討つメリット』という二つの偽の報酬ダミー・データに、完全に目を眩まされてしまった。


「智慮浅き岩成は、たちまちこれに服し」――未来の歴史書にそう記されるほどの、呆気ない罠の掛かり方だった。


「……よかろう。坊主どもの顔に免じて、少しの間だけ待ってやる。さっさと将軍を寺から追い出せ!」


 岩成は、自ら攻め口を引き退き、本圀寺から少し離れた場所に陣を取って「待機フリーズ」してしまった。圧倒的な兵力差で押し潰せたはずの城を、たった三人の僧侶の口車で自ら包囲解除してしまった。


「……フフッ。引っかかりましたね」


 寺の櫓からその様子を見下ろしていた半兵衛は、してやったりの笑みを浮かべた。当然、将軍を寺から出す気など毛頭ない。これは、僕の本隊が到着する「明日」まで、敵の攻撃タイマーを強制的にストップさせるための、完全なる遅延デバフ戦術だ。


 これによって、本圀寺の軍兵たちは一時的に安堵し、皆一様に「竹中半兵衛の才智、恐るべし」と感嘆し合ったのである。


 翌日。騙されたことに気付いた岩成が激怒して再び攻撃を再開した頃には、すでに戦局ボードは完全にひっくり返っていた。半兵衛の遅延戦術によって稼がれた丸一日の間に、周辺の織田方や幕府の残存勢力が次々と本圀寺の援軍として駆けつけていた。そして。


「――道を開けろォッ!! 木下藤吉郎、将軍様をお守りするために只今帰還いたしたァッ!!」


 約束通り、申の刻(午後4時頃)。近江国から馬を限界まで乗り潰し、猛烈な速度で駆け戻ってきた僕の本隊が、京の都へと突入した。


「藤吉郎様が戻られたぞ!」


「援軍だ! 一気に反撃に出ろォッ!」


 僕の軍勢の姿を見た本圀寺の守備隊は、完全に士気を最高潮マックスまでバフがけされ、一斉に城門を開いて反撃カウンターへと転じた。


 対する三好軍は、時間を浪費した上に背後から新たな大軍に襲われ、完全にパニック状態に陥った。もはや野戦での勝敗は火を見るより明らかである。岩成たちはさんざんに討ち破られ、またしても京の都から逃げ出すハメになった。


「……お見事です、半兵衛殿」


 戦火が静まりゆく本圀寺の境内で、僕は涼しい顔をして扇子をパタパタと扇いでいる痩せ身の天才軍師に声をかけた。


「恐れ入ります、藤吉郎殿。……ただ、少し敵の知能が低すぎたようで、想定以上に容易い時間稼クリアぎでしたがね」


 半兵衛はくすくすと笑いながら、悪びれもせずにそう言った。


「相変わらず、えげつない盤外戦術ハックを使いますね、お師匠様は」


 僕も釣られて笑い声を上げた。胸の奥の「日輪」が、心地よい熱を放っている。


 魔王・信長の圧倒的な武力と、僕の泥臭い政略。そして、竹中半兵衛という天才頭脳。この手札リソースが揃っている限り、どんな逆境イベントが起きようとも、僕たち織田軍の天下布武シナリオの歩みが止まることは絶対にない。


「さて、散らかした三好の敗残兵の掃除を始めようか」


 僕は再び刀を抜き放ち、燃え上がる京の夕空を見上げた。戦国の世を舞台にした、僕、木下藤吉郎の血湧き肉躍るサバイバル・ゲーム。その新たな章が、再び激しい産声を上げていた。




【繪本太閤記 作:武内確斎 絵:岡田玉山 寛政9年】




きようほんこくおそ


さてもしやうぐんかりしよようがいけんならざれば、とうきちはからひにて、ろくでうほんこくうつませたまふ。ときにえい祿ろくじふねんせうぐわつこく退たいさんよしいちぞくいはなりちからすけよしやましろかみしやうぐんおそたてまつらんと、そのせいいちまんほんこくおしせたり。これよりさきとうきちらうこうようありてがうしういたり、ざいきやうせざれば、きやうさうどうおほかたならず、はやうちもつとうきちらうらせ、はやじやうらくしてきようふせぐべきよしおんある。とうきちらうしやうぐんきうしんほそかはうまかみしよかんていし、ごんじやうしけるは、「よしともがらいくまんおそるとも、さらにしんりよなやましたまふにおよばず。おそれながらのぶながを受け、だいしやうぐんやくたるしたとうきちらう、かくてさふらふうへなんてうことさふらふべき。それがしほんぢんだいとしてのこきたるたけなかはんしげはるされ、きようばうぎよおほけられくださるべし。みやうにちさるこくにはそれがしきやうちやくつかまつるべし」と書きいたりける。ここにしやうぐんはじまゐらせ、じようしよしばらあんおもひをなし、いそたけなかはんしよめしせ、かたわけおほけられ、はうかためてちかけたり。かかるところへらうにんあかしちらう右衛もんどうすけらうもりはちおくむらへいろくわたなべかつ右衛もんさかもんしやうぐんじよせいしやうとておんかたくわはりければ、ひと々(びと)これにて、てきするをたり。いはなりちからすけきよねんはいぐんじよくすすがんと、せんにんほんこくきて、てつぱうを打ちかけめたりければ、しやうぐんゆうむらえつちゆうかみかいだう駿すんかみつてんとひしめきけるを、たけなかはんせいしていはく、「てきほかたすけのせいなきをもつて、たたかひいちけつせんとす。かたたたかはずしててきえいくじき、しよはうづめせいあつまるをつて、いつせんらすをせんえうとす。それがしはかりごとあり。これをおこなうてきようたたかひえんいんすべし」とて、てらちゆうそうさんにんめしし、はかりごとふくめ、いはなりぢんつかはしける。かのそうたけなかはかりごとりやうせうし、いはなりたいめんしてまうすやうは、「たうれんしうさうほんざんにして、よしだい々(だい)そんけいありしだいなり。しかればこうしやうぐんてきたいのことありとも、たうこんあるべしともおぼえず。いまえうがいもなきてらゐんに、わずかせいにてこもらせたましやうぐんなれば、たいぐんもつきびしくたまひなば、てらをかけ、しやうぐんせいがいたまふべし。しかるときはかかるれいじやういちかいじんとならんこと、てらそういつとういかほどかこれ。をなげき、しやうぐんうつへ、きよしようつたてまつらんとす。ざんせめぐち退しりぞたまひて、しやうぐんせんのちかつせんおよたまはば、たうにおいてたいけいこれにぎず」とべんぜつふるうてのべべければ、りよあさいはなりはとんどこれにふくし、「かつしやうぐんせんたまみちにてたてまつらば、なほ々(なほ)ようかるべし」とせめぐちひき退しりぞき、ぢんつてひかへたり。これによつててら中のぐんぴやうざん時はこころやすんじ、たけなかさいかんじあへり。

〜参考文献〜

太閤記 底本:『史籍集覧』第6冊,近藤出版部 - Wikisource

https://share.google/AxQqE2xRgf0LcmxAN

絵本太閤記 武内確斎 著 夕陽亭馬齡 編

夕陽亭文庫 Amazon Kindle https://x.com/bpaaw700


〜舞台背景〜

 本圀寺ほんこくじへんは、永禄12年(1569年)1月に三好三人衆(三好長逸・三好宗渭・石成友通)らが下京郊外の六条本圀寺に籠る室町幕府の15代将軍・足利義昭を襲撃した事件と、それに続く合戦である。本圀寺の戦い、本圀寺合戦、六条合戦とも呼ばれる。出典:wikipedia


 愛読者様れきしヲタクには常識かもですが、一般的には知名度の無いマニアックなイベントです。なので、作品フィクションによって内容ストーリーが全く異なります。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」では一話丸々「第11回 本圀寺の変」(26/3/22放送)と結構な力の入れようでした。もっと他に時間配分した方がいいと思うのですがw

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