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勇者はだれ?  作者: 臥亜


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32/47

光の巡礼 ――仲間を探せ――

夜が明ける。


王都はまだ傷だらけだ。


だが空は晴れている。


聖剣は、静かに鼓動していた。


リュカは目を閉じる。


――いる。


遠く。


北。


さらに東。


南西にも。


点のような光が、世界に散っている。


「感じる」


ノアが地図を広げる。


魔力波長を書き込む。


「最低でも七反応」


ガルドが口笛を吹く。


「多いな」


アルヴァンは静かに言う。


「王も魔王も、放置はしない」


ミラがリュカを見る。


「どうする?」


答えは決まっている。


リュカは聖剣を握る。


「会いに行く」


王都に留まれば、囲まれる。


動けば、奪われるかもしれない。


それでも。


「一人じゃ、世界は変えられない」


出発の朝。


王都の民が、道の脇に並ぶ。


歓声ではない。


祈り。


不安と、希望が混ざった視線。


リュカは振り返らない。


前を見る。


旅が始まる。


■ 第一巡礼地 ― 北方雪原


吹雪。


視界ゼロ。


魔物の巣窟。


その中心に、小さな村。


氷壁が魔物を防いでいる。


村を守る少女。


名は、エリア。


リュカが近づいた瞬間。


彼女の剣が光る。


聖剣も鳴る。


同じ鼓動。


少女が睨む。


「あなた……何者?」


リュカは笑う。


「仲間だと思う」


だが。


その直後。


吹雪を割って、契約騎士団が降臨する。


白銀の光。


「共鳴者確認」


「排除」


即戦闘。


エリアは強い。


だが未熟。


リュカが背中を預ける。


「ひとりじゃない」


二人で斬る。


光が重なる。


騎士団を撃退。


少女の目に、迷いが消える。


「……行く」


最初の仲間、加入。


■ 第二巡礼地 ― 砂漠都市


少年の名はカイル。


拳に宿る風の光。


だが彼は拒む。


「勇者? 興味ない」


家族を守るための力。


戦争に使われるのは御免だ。


その夜。


魔王軍が都市を襲撃。


圧倒的な暴力。


カイルが歯を食いしばる。


リュカは言う。


「守りたいなら、世界ごと守れ」


迷い。


怒り。


覚悟。


拳が光る。


砂嵐が舞い上がる。


共闘。


撃退。


少年、加入。


■ 旅の途中


噂が広がる。


「光る者たち」


王は、共鳴者狩りを開始。


魔王は、観察を続ける。


各地で戦い。


各地で選択。


共鳴者は、全員が同じではない。


王を支持する者。


魔王を支持する者。


どちらも拒む者。


旅は、ただの勧誘ではない。


思想のぶつかり合い。


リュカは学ぶ。


勇者とは、力じゃない。


選択だ。


夜。


焚き火を囲む。


エリアが静かに言う。


「もし私たちが間違ってたら?」


リュカは火を見る。


「その時は、やり直す」


「でも今は、前に進む」


聖剣が小さく鳴る。


遠く。


さらに強い共鳴。


南の海向こう。


そして――


王国中枢に、異常な反応。


ノアが顔を上げる。


「……これ、ただの共鳴じゃない」


アルヴァンが目を細める。


「王が、動いたな」


巡礼は、回収ではない。


戦争の前触れだ。

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