第10話 神々の支配者
中央記録庫の空間に、無数の光の剣が浮かんでいた。
十二枚の翼を持つ女神ルシアは、穏やかな微笑みを浮かべている。その表情だけを見れば、慈悲深い聖女のようだった。しかし、彼女の周囲に漂う魔力は、これまでレオンが対峙してきたどの敵とも異なっていた。
圧倒的な力。
そして、感情の欠落。
「人間は争いを繰り返す」
ルシアは静かに言った。
「国をつくり、国を壊し、他者から奪い、憎しみを増やす。あなたたちは、何度文明をやり直しても同じ過ちを犯してきた」
レオンは剣を構えたまま答えた。
「だから、すべての人間を消すというのか」
「消すのではありません」
ルシアは微笑んだ。
「正しい形へ修正するのです」
「正しい形?」
「苦しみのない世界です。争いも、飢えも、裏切りも存在しない。すべての生命が、定められた役割を果たす世界」
レオンは眉をひそめた。
「それでは人間ではない」
「人間である必要がありますか」
ルシアは不思議そうに首を傾げた。
「幸福であれば、自由など不要でしょう」
セレナが笑った。
「千年前から何も変わっていないな」
ルシアは彼女へ視線を向けた。
「古代魔王セレナ。あなたは七度の時間軸のうち、五度で世界崩壊の直接的な原因となりました」
「お前たちが世界を壊そうとしたからだ」
「結果は同じです」
ルシアは右手を上げた。
光の剣が一斉に動いた。
「異常存在を排除します」
レオンが叫んだ。
「散開!」
五人は同時に動いた。
セレナは黒い翼を広げ、空中へ飛び上がった。
アシュレイは黄金の剣を振り上げ、リーナは後方へ跳びながら弓を構えた。
未来のレオンは時間停止領域を展開する。
しかし、若いレオンには能力がない。
彼は純粋な身体能力だけで攻撃を回避しなければならなかった。
最初の光の剣が床へ突き刺さった。
巨大な爆発が起きる。
レオンは石柱の陰へ飛び込んだ。
その直後、石柱が粉々に砕け散った。
「くっ……」
彼は床を転がり、次の攻撃をかわした。
未来のレオンが叫んだ。
「右へ三歩!」
レオンは迷わず動いた。
直後、彼が立っていた場所を光の剣が貫いた。
「次は左!」
レオンは左へ跳んだ。
さらに三本の剣が通過した。
未来のレオンは、時間を数秒先まで観測していた。
「便利な能力だな」
若いレオンが言った。
「お前も持っていたはずだ」
「今はない」
「ならば、頭を使え」
若いレオンは苦笑した。
「言われなくても」
そのころ、セレナとアシュレイはルシアへ攻撃を仕掛けていた。
「魔王術式、第九階梯!」
セレナの周囲に巨大な黒い魔法陣が出現する。
無数の鎖がルシアへ向かった。
同時に、アシュレイが黄金の剣を振り下ろした。
「神聖剣術、終式!」
白い光が空間を切り裂いた。
二つの攻撃が同時に命中する。
しかし、ルシアは動かなかった。
彼女の周囲に透明な障壁が展開されていた。
「無意味です」
ルシアは静かに言った。
「あなたたちの能力は、すべて私が管理しています」
その瞬間、セレナの黒い鎖が消えた。
アシュレイの剣からも光が失われた。
「何だと……」
セレナが驚いた。
ルシアは微笑んだ。
「管理者権限を停止しました」
アシュレイが歯を食いしばった。
「神聖魔法が使えない……」
「当然です」
ルシアは答えた。
「私が与えた力なのですから」
リーナが弓を放った。
銀色の矢がルシアへ向かう。
しかし、矢は空中で静止した。
ルシアは指先で矢をつまんだ。
「原始的な武器ですね」
彼女は矢を折った。
「あなたたちは、自分たちがどれほど無力か理解していない」
その瞬間、レオンが叫んだ。
「リーナ、床の結晶を狙え!」
リーナは振り返った。
「結晶?」
「ルシアではない! 床だ!」
リーナは迷わず矢を放った。
銀色の矢が床に埋め込まれた青い結晶へ突き刺さる。
結晶が砕け散った。
その瞬間、ルシアの障壁がわずかに揺らいだ。
「……?」
ルシアが初めて表情を変えた。
レオンは静かに笑った。
「やはりな」
未来のレオンが尋ねた。
「何がわかった」
「ルシアは、この記録庫の魔力を利用している」
若いレオンは答えた。
「彼女自身が無限の力を持っているわけではない」
ルシアは黙った。
レオンは続けた。
「十二枚の翼は魔力の放出装置だ。だが、その供給源は中央記録庫の地下にある」
未来のレオンは目を細めた。
「なるほど」
「つまり、供給を断てばいい」
ルシアは微笑みを消した。
「解析能力を失っても、そこまで理解するのですね」
レオンは剣を構え直した。
「軍師に必要なのは、能力ではない」
彼は静かに言った。
「観察と判断だ」
ルシアの表情が冷たくなった。
「危険性評価を更新します」
空中に文字が浮かんだ。
《対象:レオン・グレイヴ》
《危険度:最高》
《優先排除》
十二枚の翼が一斉に広がった。
中央記録庫全体が白い光に包まれる。
未来のレオンが叫んだ。
「まずい!」
彼は両手を広げた。
《時間停止領域・最大起動》
光の剣が空中で停止した。
しかし、ルシアだけは動いていた。
「時間管理権限も、私の監督下にあります」
彼女は指を鳴らした。
時間停止が解除された。
未来のレオンが膝をついた。
「ぐっ……」
ルシアは彼を見下ろした。
「七度も時間を戻したのですね」
男は顔を上げた。
「そうだ」
「なぜ、そこまで抵抗するのですか」
「世界を救うためだ」
ルシアは首を傾げた。
「あなたは理解しているはずです」
「何を」
「人間が存在する限り、世界は安定しないということを」
未来のレオンは黙った。
ルシアは続けた。
「あなたは七度の失敗を経験した。だからこそ、人間の自由意思を制限しようとした」
男の表情が歪んだ。
「……」
「あなたの結論は、私たちと同じだったのです」
その言葉に、未来のレオンは何も答えられなかった。
ルシアは微笑んだ。
「協力しましょう」
「何?」
「第二補正機能の管理権限を返還してください。そうすれば、あなたの望む世界を実現できます」
男は顔を上げた。
「エリシアも救えるのか」
「もちろんです」
ルシアは優しく答えた。
「彼女が死ぬ未来を、すべて消去できます」
未来のレオンの手が震えた。
七度失った女性。
七度守れなかった命。
そのすべてを取り戻せるという。
「本当に……」
男は呟いた。
ルシアは手を差し伸べた。
「ええ」
その瞬間、若いレオンが言った。
「嘘だ」
ルシアが振り返った。
「何ですか」
「エリシアが死なない未来をつくることはできるかもしれない」
レオンは続けた。
「だが、その未来で彼女が自由に生きられる保証はない」
ルシアは黙った。
「お前がつくるのは、誰も選択できない世界だ」
レオンは未来の自分を見た。
「そんな世界で、エリシアは幸福なのか」
未来のレオンは息を呑んだ。
若いレオンは続けた。
「彼女は、自分の意思で私についてきた」
男は黙った。
「私が危険だからといって、命令だけで従う女性ではない」
未来のレオンは目を閉じた。
記憶が蘇った。
かつてエリシアは言った。
『私は、あなたの命令に従うためだけに生きているわけではありません』
彼女は笑っていた。
『自分で選んだのです。あなたと一緒に戦うことを』
未来のレオンの目から涙が落ちた。
「そうだったな……」
彼は呟いた。
「私は、あの言葉まで忘れていた」
ルシアの表情が変わった。
「交渉は失敗ですか」
未来のレオンは立ち上がった。
「ああ」
彼は静かに答えた。
「私は、もう一度人間を信じる」
ルシアはため息をついた。
「残念です」
その瞬間、十二枚の翼が巨大な刃へ変形した。
「全員、排除します」
光の刃が一斉に放たれた。
レオンは叫んだ。
「全員、中央の石碑へ!」
セレナが驚いた。
「何をするつもりだ!」
「記録庫の制御装置を使う!」
五人は石碑へ向かって走った。
しかし、光の刃が進路を塞ぐ。
アシュレイが剣を構えた。
「ここは私が!」
彼は魔力を失った剣で光の刃を受け止めた。
激しい衝撃が走る。
鎧が砕け、血が飛び散った。
「兄さん!」
セレナが叫んだ。
アシュレイは歯を食いしばった。
「行け!」
レオンたちは石碑へ到達した。
そこには古代文字が刻まれていた。
《中央記録庫・管理権限》
《緊急停止装置》
《認証条件:人類管理者》
レオンは石碑へ手をかざした。
しかし、何も起きなかった。
《第七補正機能、使用不能》
《認証失敗》
「くそっ……」
未来のレオンが手を伸ばした。
《第二補正機能》
《認証開始》
しかし、同じ結果だった。
《管理者権限、制限中》
《認証失敗》
ルシアがゆっくりと近づいてきた。
「無駄です」
彼女は微笑んだ。
「すべての管理権限は、すでに私が掌握しています」
レオンは石碑を見つめた。
緊急停止装置。
人類管理者。
その二つの言葉が気になった。
古代文明は、神々を管理するために世界管理機構をつくった。
ならば、神々より上位の権限が存在するはずだった。
「セレナ」
レオンは尋ねた。
「千年前、古代文明の人間はどうやって神々を管理していた」
セレナは眉をひそめた。
「何?」
「神々に命令を与える方法だ」
セレナは考え込んだ。
「確か……血だった」
「血?」
「古代文明の管理者は、自分の血を認証に使っていた」
レオンの目が輝いた。
「なるほど」
彼は剣を抜いた。
そして、自分の左手を浅く切った。
血が石碑へ落ちる。
その瞬間、巨大な魔法陣が浮かび上がった。
《生体認証開始》
《人類遺伝情報を確認》
《古代管理者系統との一致率:九十九・八パーセント》
レオンは息を呑んだ。
「何……?」
未来のレオンも驚いていた。
「そんな馬鹿な……」
《認証完了》
《原初管理者の末裔を確認》
《管理者名:レオン・グレイヴ》
《最高権限を一時解放》
中央記録庫全体が青白く輝いた。
ルシアの表情が変わった。
「あり得ない……」
レオンは石碑を見つめた。
「原初管理者?」
未来のレオンが呟いた。
「我々の祖先が……」
セレナは目を細めた。
「そういうことか」
「何がだ」
レオンが尋ねた。
セレナは答えた。
「お前の一族は、古代文明の管理者の血を引いている」
ルシアが叫んだ。
「認証を停止しなさい!」
しかし、石碑は彼女の命令を受け付けなかった。
《第六補正機能への命令権限を確認》
《神格管理者ルシアを制限可能》
レオンは静かに言った。
「ルシア」
彼女は動きを止めた。
「何をするつもりですか」
「お前の権限を停止する」
ルシアの表情が歪んだ。
「許されません」
「誰が許さない」
「世界の秩序が!」
レオンは首を振った。
「世界の秩序は、お前一人が決めるものではない」
彼は石碑へ手を置いた。
《最高管理者命令》
《第六補正機能・停止》
その瞬間、ルシアの十二枚の翼が砕け散った。
光の剣が消滅する。
巨大な魔力障壁も消えた。
ルシアは床へ膝をついた。
「そんな……」
レオンは静かに見下ろした。
「これで終わりだ」
しかし、その瞬間、未来のレオンが叫んだ。
「待て!」
「何だ」
「第六補正機能を完全に停止してはいけない!」
レオンは眉をひそめた。
「なぜだ」
未来のレオンは石碑を指さした。
「神格管理は、世界の魔力循環も制御している!」
その言葉と同時に、中央記録庫へ警告が響いた。
《第六補正機能停止》
《世界魔力循環に異常》
《大陸全域で魔力暴走を検出》
《世界崩壊まで、残り七十二時間》
レオンは息を呑んだ。
「七十二時間?」
未来のレオンは青ざめた。
「まずい……」
セレナが叫んだ。
「どういうことだ!」
未来のレオンは答えた。
「神々は世界を支配している。しかし、同時に世界を維持する装置でもある」
レオンは石碑を見つめた。
「つまり、神々を倒すだけでは駄目なのか」
「そうだ」
未来のレオンは頷いた。
「代わりに世界を管理する仕組みが必要だ」
ルシアが笑い始めた。
「だから言ったでしょう」
彼女は床に膝をついたまま、静かに笑っていた。
「私たちを排除すれば、世界は滅びるのです」
レオンは黙った。
ルシアは続けた。
「人間は、自分たちが何をしているのか理解していない」
彼女の瞳には、初めて怒りが浮かんでいた。
「私たちは何千年も世界を維持してきました」
レオンは静かに答えた。
「ならば、維持する方法を教えろ」
ルシアは驚いた。
「何?」
「お前たちが管理してきた仕組みを、人間にも使えるようにする」
ルシアは首を振った。
「不可能です」
「なぜだ」
「人間には、その能力がありません」
レオンは石碑を見つめた。
そこには、新しい情報が浮かび上がっていた。
《世界魔力循環制御》
《代替管理方式:分散型管理》
《必要条件:七つの補正機能の再接続》
《必要管理者数:七》
レオンは目を細めた。
「分散型管理……」
未来のレオンが覗き込んだ。
「何が書いてある」
「七人の管理者が必要らしい」
「七人?」
「ああ」
レオンは頷いた。
「一人の神が世界を支配するのではなく、七人が役割を分担する」
未来のレオンは考え込んだ。
「理論上は可能だ」
「だが、問題がある」
レオンは続けた。
「七つの補正機能を再接続するには、それぞれの管理権限が必要だ」
未来のレオンが頷いた。
「第二と第七は、我々が持っている」
セレナが言った。
「第六は、ルシアから奪える」
「残り四つだ」
レオンは石碑を見つめた。
「第一、第三、第四、第五」
アシュレイが尋ねた。
「どこにある」
レオンは記録庫の地図を呼び出した。
大陸全体が映し出される。
四つの地点が赤く輝いていた。
第一補正機能は、世界樹の地下。
第三補正機能は、東方の天空都市。
第四補正機能は、南方の時間断層。
第五補正機能は、王国北部の古代要塞。
「七十二時間で四か所か」
セレナが呟いた。
「普通なら不可能だな」
レオンは頷いた。
「普通ならな」
彼は地図を見つめた。
世界樹には、エルフ族の協力者がいる。
天空都市には、古代文明の転移装置が残されている可能性がある。
時間断層には、未来のレオンの能力が使える。
北部要塞には、王国軍の古い軍事施設がある。
すべてを一人で回る必要はない。
「部隊を分ける」
レオンは静かに言った。
「四つの補正機能を同時に確保する」
セレナが笑った。
「ようやく軍師らしくなってきたな」
レオンは頷いた。
「まず、世界樹にはリーナを向かわせる」
リーナは頷いた。
「任せて」
「天空都市にはセレナ」
「面白そうだ」
「時間断層には未来の私」
男は頷いた。
「わかった」
「北部要塞にはアシュレイ」
アシュレイが剣を構えた。
「承知した」
レオンは続けた。
「私は王都に残り、中央記録庫を維持する」
セレナが眉をひそめた。
「一人で?」
「ルシアがいる」
ルシアは顔を上げた。
「私に協力しろと?」
「ああ」
レオンは答えた。
「世界を守るのがお前の役目だったのだろう」
ルシアは黙った。
「ならば、今こそその役目を果たせ」
長い沈黙が流れた。
やがて、ルシアは静かに笑った。
「人間は、本当に理解できませんね」
レオンは答えた。
「理解する必要はない」
「何?」
「ただ、協力すればいい」
ルシアはしばらく考え込んだ。
そして、静かに頷いた。
「七十二時間だけ、協力しましょう」
こうして、世界を救うための作戦が始まった。
しかし、彼らはまだ知らなかった。
七つの補正機能を再接続するためには、単に権限を集めるだけでは足りないことを。
中央記録庫の最深部。
そこには、誰も見たことのない古代文字が刻まれていた。
《分散型世界管理計画》
《最終認証条件》
《原初管理者の生命情報を中枢へ統合》
《統合後、管理者の肉体は消滅》
つまり、世界を救うためには、レオン・グレイヴ自身が犠牲になる必要があった。
その事実を知っているのは、ルシアだけだった。
彼女は静かに目を閉じた。
「結局、人間は同じ選択をするのですね」
その声には、わずかな悲しみが混ざっていた。
一方、北西辺境領では、エリシアが執務室で報告書を読んでいた。
突然、窓の外が赤く染まった。
巨大な魔法陣が空を覆っている。
「何……?」
彼女は立ち上がった。
その瞬間、机の上に置かれた通信装置が輝いた。
《緊急警告》
《世界魔力循環に異常》
《世界崩壊まで、残り七十二時間》
エリシアは息を呑んだ。
「レオン様……」
彼女は窓の外を見つめた。
そして、静かに剣を取った。
「今度は、私が助ける番です」
彼女はガルドを呼んだ。
「全軍に通達してください」
「何を?」
「王都へ向かいます」
ガルドは驚いた。
「しかし、領地の防衛は……」
「必要な兵力だけ残します」
エリシアは地図を広げた。
「レオン様は、私たちを守るために戦ってきました」
彼女は静かに続けた。
「今度は、私たちがレオン様を守ります」
ガルドは頷いた。
「わかりました」
エリシアは窓の外を見た。
赤い空。
不気味に輝く魔法陣。
世界の終わりが近づいていた。
しかし、彼女の瞳に恐怖はなかった。
「必ず、間に合わせます」
そのころ、王都の地下では、レオンが中央記録庫の制御盤を操作していた。
ルシアが静かに見つめている。
「一つ、聞いてもいいですか」
「何だ」
「あなたは、世界を救うためなら命を捨てられますか」
レオンは手を止めた。
「なぜ、そんなことを聞く」
ルシアは答えなかった。
レオンは少し考えた。
そして静かに言った。
「命を捨てることを目的にはしない」
ルシアは目を細めた。
「では、必要になったら?」
レオンは彼女を見た。
「最後まで、生き残る方法を探す」
ルシアは黙った。
「私には、帰る場所がある」
レオンは続けた。
「待っている人間もいる」
ルシアは目を伏せた。
「そうですか」
彼女は静かに呟いた。
「それでも、運命は変わらないでしょう」
レオンは聞き返した。
「何か言ったか」
「いいえ」
ルシアは微笑んだ。
「何でもありません」
しかし、その瞳には、これまでとは違う光が宿っていた。
七度の時間軸で失敗した人間。
八度目の世界を救おうとする軍師。
そして、神々を管理するはずだった女神。
三者の運命が、静かに交差し始めていた。
世界崩壊まで、残り七十一時間。
戦いは、まだ始まったばかりだった。




