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古鷹の桜〜江田島海軍兵学校青春物語〜  作者: 佐久間五十六


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城英一郎との出会い

後の海軍軍令部作戦課長(少将)で第二次世界大戦を戦う事になる城英一郎と、磯太郎と本間は出会う事になる。磯太郎の城への第一印象はカリスマ性があり、頭のキレる智将。そんなイメージであった。


「はじめまして!山田磯太郎と申します。」

「はじめまして、俺は城英一郎です。」

「俺は本間亮。よろしくな。」

「よろしく。」


3人は後に固い絆で結ばれる事になるのだが、それはまだもう少し先の話であった。


海軍兵学校第47期115名は無事入学し、3年間の海軍兵学校生活を送る事になった。元々は東京築地にあった海軍兵学校であるが1888年(明治21年)に広島県江田島市に移転された。通称赤レンガとも呼ばれ、現在も海上自衛隊幹部候補生学校として現存している。


「山田君は何で海軍兵学校に入る事になったの?」

「海軍大将になって日本を守る為さ。あ、磯太郎って呼んでよ。他にも山田って同期いるし。」

「磯太郎は家が貧しいの?」

「え?何で?」

「陸軍士官学校や海軍兵学校に入学する理由の大半が、経済的な理由で進学するケースが多いからさ。うちの実家も兄弟多くて貧しい家だからさ。普通に進学出来ないなら、せめて自分の食い扶持位は自分で稼げる様にならないとなって思って。」

「英一郎は偉いな。俺なんか親に大反対されても海軍に行くって、無理に行く必要もないのにさ。」

「そんな事無いよ。磯太郎は志が高くてそれだけでも尊敬するよ。」

「でも英一郎は色々選択肢があったのにどうして海軍に?」

「本当は陸軍士官学校でも良かったんだけど、給料が高く飯が美味いと評判の海軍に入りたくなってね。本当に必死に勉強したんだよ?」


それから数日後

「いやぁ~きっついな。古鷹山までのランニング。」

「そうか?こんなの楽勝だぞ?」

「本間のその無尽蔵なスタミナを少しでも分けてもらいたいよ。」

「何を言ってんだ城?まだまだ若いんだからどんどん鍛えてスタミナつけろ。」


城英一郎は机上の上では同期の中でもトップクラスだったが、いざ運動となると話は別であった。磯太郎や本間は、その点城英一郎とは真逆で、体育会系のタイプであった。


「英一郎は海軍兵学校を卒業したら何をしたい?」

「そうだな…。艦隊参謀になりたいな。」

「意外と上昇思考じゃないか?」

「磯太郎には負けるけどな。だって海軍大将って事は連合艦隊司令長官になるって事だろ?」

「まぁ目標だから。なれるかなれないかは別にして。」

「そうだよな。まだ海軍兵学校1年生の入りたての時期だもんな。」


と、冷静になる城英一郎と磯太郎であった。

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