装備
シープアームズと和解した俺は彼らが待機する一室に通された。そこには銃器保管用のガンラックや27インチのモニター、トランシーバーなどが置いてあった。いかにも秘密基地な雰囲気で室内の装備を見た俺はミリオタだった身としてはかなり興奮してしまった。その前に置かれているゲーミングチェアには一人の男が座っていた。彼はコンピューター画面を見つめていた。そこには外の様子が映っており、監視カメラの映像を映しているだろうと推測した。入室者に気付くと彼は自己紹介をした「鈴木太一だ。新入りの佐藤くんだな。俺はエンジニアで、施設の監視業務と襲撃に関する情報収集が主な仕事だ。一応、射撃訓練も受けているが、腕には期待しないでほしい。情報に関してはOSINTだけでなくて、SIGINT、つまり傍受した無線からも拾っているぜ。襲撃してくる奴らがメッセージアプリや、ネット掲示板、さらにS N Sコミュニティーで団結するだけでなく、アマチュア無線で連絡を取ることも増えたからな。これからよろしく!」「こちらこそよろしくお願いします。」「君のSNSをチェックしたけど、同い年だ。タメ口でいいぜ」「了解」
武器の保管状況や警備体制を見た俺は会話を終わらせると虹香に対して俺は確信をつく質問をした。「装備は何を使っているんですか?」「普段、待機している時はグロック26などのコンパクトサイドアームで、敷地内に不審者が現れたらHK416で対応。 外出レクの時は取り回しが良くて軽量なPDWのMP7だったりする。多発、組織化する襲撃事案に対して今議論が国会でされている閃光手榴弾の規制を緩和する法案が可決されれば、不審者対応やレク最中に待ち伏せを受けた際の脱出時にそれを導入する計画はあるけどまだ決定事項ではないのよ。これらの選定にはPMCの助言を参考にしているわ。」そこまで話し終えると小林が続けた。「ただこれだけの武器を維持、整備しようとすると自治体から支給される支援金に加えて以前の利用者負担では足りないから一部の項目で大幅な値上げをしたの。他の大手は更に充実しているらしいけど銃弾の値段もそれなりにするからウチの資金力だとこれが目一杯だったわ。」
その答えでやけに装備が機能していることに納得した。「それで、私が使う武器は一体どれでしょうか?」その問いに対して虹香はガンラックから三丁の銃を一つずつ取り出した。そのうちの二つは前述したピストルとPDWだったが、一つだけ異なるものがあった。それは明らかに重そうなドラムマガジンを取り付けたHK416だった。 佐和子が変わって話し出した。「C-MAGをHK416に取り付けたものよ。現状、暴徒たちは十数人単位で襲撃してくるんだけど、その数は徐々に増えてきているの。将来的に百人を超すことも考えられるわ。それを使ったとしても対処は困難だと予想している。私はもともと作業療法士で車椅子の調整などを行っていたの。あなたが採用されると聞いてから考えついたのだけれど、その電動車椅子に取り付けることで、継戦火力の向上と機動火力プラットフォームとしての運用を想定しているの。どうかしら?」「それなら得意分野です。ただし、疑問が一つだけあります。持ち運ぶだけなら容易ですが、私自身の身を守る装備は何になるのでしょうか?」虹香が続けて返答した「浩也さんの装備だけど、普段はグロック26と特小無線機を持って警戒。さらにMP7がレクや不審者対処時の標準的なものになるわ。それらに加えて大規模な襲撃が予想される時だけ機動火力は追加されるものよ」
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次回の投稿予定は5月26日です。




