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襲撃者の主張

彼らのうち一人がこちらに対して訴えかけてきた。

「お前らなんて何もしなくても権利を享受できてずるい。俺たちと同じように義務を果たすべきだ。だいたい、俺たちがこんな蛮行を起こした理由だって給料を天引きされて、満足な飯も取れない中で生活をしているのに、何の生産性を持たない奴らは俺たちから奪った税金で生活しているからだ。こんな世の中で若者たちは将来に希望を持てずに薬物や他者への暴力でストレスを発散している状況なんだ。彼らは自分たちへの公的支援と未来への絶望感から参加したと事前に集まったときは話していた。元はと言えば社会の負担になっている障害者たちのせいだ!あんたらが限られた税金を少しでも減らせれば全てが上手くいくはずなんだ。施設のS N Sを見てると口も聞けないような奴らが働かないでただ何もせず遊びのために税金を使っている。それはおかしいと思っていたんだ。税金はもっと平等に使われるべきだと!」

彼はそこまで話すと一旦深呼吸をした後、さらに続けた。

「俺たちの多くはホワイトカラーの企業で働いていた。ところが、不景気で企業が生成AIを積極的に使用しだして、人員整理が行われるようになった。財政難の政府は新自由主義だと言って十分な失業保険を払わせるよう、企業に命令しなかった。食い扶持に困らないためには転職するか、ホワイトカラー職に対してのプライドが強くて、それ以外への就職を認めきれない奴はホームレスになるかのどちらかしかなかった。しかし、ブルーカラーに転職した奴らの給料はそれまでの半分以下まで減ってしまった。そんな時だ、俺たちにとっての代弁者が政党を結成して国会に第三勢力として現れた。障害者や高齢者などの既得権益を享受している人たちへの社会保障費を大幅に削減して、真面目に働いている現役世代の生活を楽にするという彼らの公約は、将来に希望を見出せない俺たちにとってとても魅力的だった。俺たちの不満を代弁してくれる彼らに対して同じ境遇のやつで支持しない奴はいなかったさ。今では俺たちにとっての希望なんだ。彼らの言うことならどんな事にだって支持するし、身を捧げるつもりだ。」言い終えた時にはすでに警察官が到着していたため、彼らに引き渡した。俺は彼の言動に対して最初の方はやや共感できたものの最後の言葉には狂気じみた何かを感じた。特定の政党への絶対的忠誠や命を賭してでも上からの指令を忠実に遂行するというカルト的思考からはナチスの武装親衛隊を連想させた。


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次回の投稿予定は8月22日です。

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