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文学少年の恋物語 〜令和版源氏物語〜  作者: AYASAM
1年生夏休み
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コンクール作品リサーチ

夏休みはまだまだ続きます。

 コンクールが近い。

あと少しで締め切りだから早く作品を作らないといけない。

小説や詩、短歌や俳句など様々なジャンルがあり、どれも興味深い。作業量が一番少ないのは何だろう。

詩か俳句か。俳句はあまり得意ではない。詩を書くことにしよう。


去年の大会の受賞者作品の詩部門を閲覧しよう。自分とは違う価値観を得ることができればよいが。



~~~~~~~~~

第〇回全国高等学校文芸コンクール 詩部門 

テーマ「生きる」

~~~~~~~~~


「僕はなんのために生きているのだろう」


母が愛情込めて作ってくれた朝食を食べるためか

廊下ですれ違った色香漂う女子に目を向けるためか

喉が渇いて蛇口から溢れ出る冷たい水を飲むためか

睡魔に襲われて無機質にベッドに横たわるためか


早起きしてランニングをするためか

近所の人とすれ違って軽く挨拶を交わすためか

仲間とつるんで馬鹿な話をするためか

家族全員卓を囲んでで夕食を食べるためか


期限前日に苦闘して、宿題を終わらせるためか

悪知恵を働かせて、地球を征服するためか

知識をぞんぶんに利用して、環境問題を解決するためか

より良い暮らしができるよう、先人たちに学ぶためか


従順な子犬のように、ただ言われたとおりに従うためか?

空気を読んで手を挙げて、ホントの自分を隠すためか?

バトンを渡してもらえるよう、己を磨くため?


生きる目的っていったい何なんだ?


いくら苦悩したって、その解決策は出てこない

しかし誰かに教えを乞うたとしても、それは一つの解釈でしかなく

絶対的な真理は存在しないのかもしれない


生まれてきたことは無駄?

生きる必要がある?


自分も世界も宇宙も

何もかも無駄?


目的も与えられず、この世に生を受けたことは

不幸でしかない?


ただ漠然と過ごしているだけでいいのか?


いや、それではつまらない


苦悩して、葛藤して

それでも生きたい


生きよう!


生まれてきたことを祝福はしないけど


それでも生きよう


生きていくしかないんだ


~~~~~~~~~



「あなたはなぜ生きるの?」


私は必死に生きている

毎日、ひたすら生きている

何を求めるわけでもない

それでも生きようともがき続ける


いつかは死んでしまうことはわかっている

それは自然の摂理で

盛者必衰の運命は変えられない


曙、夜、夕暮、つとめて

四季が私を追い詰める

地球の自転が止まれば

彼らはもうやってこない

すべて無くなれ消え失せろ


車は燃料がなくなれば止まる

便利な道具はいつか壊れる

咲いた花は必ず散る

強い者も老いて滅びる

それがただ一つの真実


どんな登場人物も

初めは知らないことばかり

新鮮な気分で希望に満ち溢れていて

空気が美味しいことにさえ感慨を覚える


しかしページが進めばどうだ?

切なさを覚え俯いて

人生の終点へと向かっていく


不死身の体を手に入れたらどうなるのだろう?


楽しい?

嬉しい?

それとも・・・寂しい?


死ねないってどんな気分?

あなたは生きる意味を見いだせたの?



小さかった頃のことをほとんど覚えてない

何を思っていたのか、どう生きたいと願ったのか

無知で不毛な存在だった


だが今の自分は違う

無知で不毛で執拗で醜悪になった


もう遅いのかもしれないと不安にながら

筆をとることをやめられない

自分を確かなものにしたい

せめて今日よりは価値のある一日であってほしい


私は今、生きている

死ぬのは明日?それともずっと先?

ひたすら自問自答を繰り返す日々

何ができるの?何をすれば正解なの?



この先どうなっていくのか

今は何もわからない

私はいつか、変わるのだろうか

それともこのままなのか


死んでもいいなんて決して思わない

私という存在に意味を見出だすその時まで


言葉を紡げ! 自分を磨け!



~~~~~~~~~


深い文章だった。良い知見を得ることができた。

ひと段落して冊子を閉じ、背伸びをする。

暗くなり始めていることに気づき、電気をつける。


その後も様々な作品を読みふけった。

キリが良いところで時計を見ると、もう十一時だった。

自分の作品は明日作ることにして、今日はもう寝よう。おやすみなさい。


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