閑話 とある少女の人生研究
[1.実験の目的]
自分が生まれてきた意味を定義づけるため、現在を幸せに生活できているかを調査する.
[2.実験環境]
[2.1.被験者及び試験環境]
被験者:H.H. 15歳女性, 健常者
試験環境:毎日(24h, 365days)
[2.2.実験概要]
本実験の評価をするうえで, 重要なのはメンタルコントロールと試行回数である. 本項でそれぞれについて説明する.
[2.2.1.実験におけるメンタルコントロール]
何かに挑戦しようとするその時, 心の中には少なからず負の感情が湧いてくる.
失敗するのではないか.
楽しくないのではないか.
もっと有意義なものがあるのではないか.
周りからやめておけと念を押されれば, その感情は強くなるだろう.
しかし, それらの言葉に流されて妥協してはいけない.
思い切って飛び込むこと. これが成長への一歩になると信じている.
人間にとっての負の感情とは, 危険度合いを本能的に測定してくれるセンサーだ.
目の前の出来事に不安や恐怖を感じたなら, それは得体の知れないものや理解が及ばないものであることを示している.
それと同時に自分に何かしらをもたらしてくれる可能性があることを示してもいる.
つまり負の感情は, 危険と同時に自分を成長させる可能性を察知していると言い換えられる.
負の感情が
・小さい場合→得られる経験値は少ない.
:ある程度展開やパフォーマンスが予想できてしまう
・大きい場合→得られる経験値は多い.
:予測が難しいまたは不可能な事象が絡んでくるため.
ローリスクローリターン, ハイリスクハイリターンが基本である.
以上より、負の感情を客観的に捉え, 挑戦の難易度をバランスすることができれば, 刺激の絶えない充実した生活を送ることができると考える.
[2.2.2.実験の試行回数]
基本的に人は変化を求めない生き物である. 安全な場所に定住して, 毎日規則正しい生活を送りたがる.
人間の本能に逆らい, 新たな事柄をより多く実験していくことが必須である.
本実験の被験者は変化を恐れない特殊体質であるため, 試行回数を稼ぐには適任であると言える.
ただし, 実験のジャンルについては注意が必要で, 特定の分野の追求よりも, まったく知らない分野の事象を経験させる回数が重要である.
[2.3.事前準備]
本実験に移る前段階として, 準備事項が一つある.
それは, 物事に取り組む優先度を決めておくということである.
取り組むべき物事の優先度は『人生の指針』をもとに決定する. 人生の指針では些か抽象的すぎるため, 控えめに『日常生活の目標』とする.
現時点における日常生活の目標
・刺激の絶えない充実した生活を送る
・日々新しいことに挑戦し, 何か発見し教訓を得る
上記を踏まえて研究優先度を決定する.
まずは実験開始時に想定される生活における様々な事柄を公私ごとに大まかに分類する.
[公の活動]
A.勉学
B.部活動
C.学校行事
[私の活動]
α.遊び
β.人脈作り(恋愛)
γ.地域活動
次に[公の活動] [私の活動]それぞれについて, 重要度を決定する.
〇[公の活動]について
[公の活動]について, とりわけ重要なのはC.学校行事である.
勉学・部活動は学校卒業後, いくらでもできる. しかし学校行事を主体となり参加できるのは学生として所属している期間だけである.
先人の研究で知られている通り, 学校行事に積極的に参加することは非常に重要である.
〇[私の活動]について
[私の活動]について, 重要なのはβ.人脈作りであろう.
『日常生活の目標』で述べた通り, 被験者にとって重要なのは日々新しいことに遭遇することである. そのためには, 遭遇確率を上げることが必要である.
新しいことに遭遇する際, 情報ルートは3パターンがある.
Pat.1.自分で調べて知る, または生み出す
Pat.2.知人から聞く
Pat.3.不特定多数から聞く・耳に入る
情報ルートの中で重要なのはPat.2.他人から聞くである.
理由として, Pat.1は被験者の環境上十分な時間を確保することができないこと, Pat.3はそもそも確率が低いというのが挙げられる.
加えて, 情報を集める際に人海戦術が一番有効であることを考慮すると, やはりPat.2が重要であると言える.
よって, [私の活動]については人脈作りが一番重要である.
人脈の希薄化は精神状態に悪影響を与える可能性があるため, 構築は必須事項である.
また, 人脈づくりをやる中で新たな刺激を沢山もたらす人, いわゆるgiverに出会ったときは, 親密な関係を築くのも忘れてはならない.
複数のギバーと関係を深めていき, それぞれの趣味・嗜好・特性等を十分に精査したうえで長期的に価値観共有が可能と判断した場合はアプローチしていく.
恋人とは個人の研究を見返りなしに補助し合う存在である. 独身でも幸福に生きられると判断した場合は不要な存在となるであろう.
以上の考察により, 物事に取り組む優先度を大中小として評価した結果を以下に示す。
[公の活動]
A.勉学・・・・・・・・優先度:中
B.部活動・・・・・・・優先度:中
C.学校行事・・・・・・優先度:大
[私の活動]
α.遊び・・・・・・・・優先度:小
β.人脈作り(恋愛) ・・・優先度:大
γ.地域活動・・・・・・優先度:小
[3.実験方法]
実験方法について以下の項目にて説明する.
[3.1.実験方法詳細]
被験者は日常生活を行いながら, [公の活動][私の活動]を優先度(2.2.実験事前準備参照)に基づき挑戦する. 細かな事柄については臨機応変に判断し対応することを指示する.
[3.2.実験の評価方法]
評価には日記を用いる. 以下に評価手順(①~④)を示す.
①毎日経験したことを簡単にまとめる.
②月ごとに知見を簡単にまとめる.
③初月(令和20年4月)の幸福度を0とし, 月ごとに相対評価する(幸福度の下限は-∞, 上限は∞とし, 1段階につき幸福度±10%とする).
④年ごとに幸福度を比較し, 幸せか否かおよびどの程度の幸福度であるかを評価する.
[4.実験結果]
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