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文学少年の恋物語 〜令和版源氏物語〜  作者: AYASAM
1年生1学期
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33/117

前期中間考査 初日

 6月20日の月曜日。今日から一週間、前期中間考査がある。

今日の試験教科は現代文と古典。国語オンリーの日。


国語に苦手意識はないが、今回の試験はどうなるのだろうか。テストの難易度が分からないので何とも言えない。


キーンコーンカーンコーン。


「それでは試験を始めます。まず、諸注意から」


眼鏡で長身の先生が教壇に立つ。どうやら、監督の先生は担任というわけではなく、ランダムに割り当てられるようだ。


「スマートフォンの電源は切りましょう。もし音が鳴った場合、不正行為とみなします」


はい出ましたね。テストでお決まりのフレーズ。確か中学の時はそう言われたにもかかわらず、テスト中に音が鳴って、処罰された奴がいたっけ。


「それでは、回答用紙から配ります。名前と出席番号を書き忘れないように」


そういや最近読んだラノベで、氏名の部分に最初の問題の解答を書いて0点になる、というシチュエーションがあった。だけど、実際そんなことする人いるわけがないよな。


「試験時間は八十分です。それでは始めてください」


開始の合図とともにチャイムが鳴った。テストは基本的に九十分だが、チャイムの仕様もそれに合わせているようだ。


とまあ関係ない思考はやめにして、テストに集中しよう。



第一問 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。

 人間の「意識」の実態が解明されてから数十年が経ち、脳の機能を人工知能に完全にコピーできるようになった。人の仕事は減りつつあり、今後……。



俺は最初に問題量がどれくらいあるかをざっと確認し、解けそうな問題から解いていった。


結構ボリューミーだが、まあ何とかなりそうだ。



キーンコーンカーンコーン。試験終わりの合図だ。


「では、そこまで。一番後ろの席の人は、その列の回答用紙を集めてください」


終了の合図がなされ、回答用紙を回収する。


とりあえず、全部論理的に考えて答えを出した。手応えはそれなり。




よし、次は古典だ。


今度は中年の女の先生が監督としてやってきた。


先ほどと同じく、解答用紙、問題用紙が順に配られていく。


「それでは初めてください」


第一問 次の文章は源氏物語『桐壺』の一説です。これ読み、以下の問いに答えなさい。


 いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらい給ひけるなかに、いとやんごとなき際にはあらぬがすぐれて時めき給ふありけり。はじめより、我はと思ひあがり給へる御かたがた、めざましきものに……。



俺はさっき同様、全ての問題をざっくり見てから解き始めた。


古典と漢文がちょうど半分ずつくらいで、難易度は少し高めな気がする。



古典は現代文のようにうまくはいかず、時々考えさせるような問題もある。

古文単語や漢文に出てくる漢字は、現代の意味とは全く異なるものも多い。

なので、知らない単語が出てきたときは、文脈から意味を推測しなければならない。




途中、どうしてもわからない四択の問題があった。数分考えたが、本当にわからない。傍線部が知らない単語ばかりで、答えを捻り出すのは不可能に違い問題だ。



よし、こうなったら、()()()の出番だ。


キラーン!


俺の手で、六角形の()()が輝いた。


行けっ、ライトニング・アンサー!


シューン、ギュルギュル…ドーン(想像上)


コロコロ(現実)


我が()()のお告げは、四。


よし、その答えを解答欄に記入!


さて、次に行こうか。



キーンコーンカーンコーン。



八十分の格闘の末、チャイムが鳴った。

とりあえず全部埋めることはできた。結構難しかったが七、八割ぐらいの出来だと思う。

周りを見ると、渋い顔をしている人が多いようだ。予想通りだ。




 テスト期間中は学校が午前で終わる。部活動も基本的に停止になるため、午後はまるまる空き時間になる。


「ライト、テストどうだった?」


「それなりだな。可もなく不可もなく」


「そっか。俺も同じようなもんだ」


「他の教科が終わるまでは気が抜けないな」


「そーだね」


「じゃ、また明日」


「うん、じゃーね」


ライトはテストが終わるとすぐに部活仲間と帰ってしまった。


ふう、疲れた。まだ一日目だというのに、疲労が異常なほど募っているようだ。昨日の夜缶を詰めて勉強していたせいかもしれない。



琴吹さんもすでに帰ってしまったので、俺も即座に退散することにした。

教室で勉強するのも一風変わってよいかもしれないが、今日は一番落ち着く自宅で勉強することにしよう。




俺はそそくさと鞄に荷物を詰め込み、帰路に就いた。






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