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逆さの世界で、初めて見た空と海  作者: でこぽん
第一章 逆さの世界

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9 黒い人影

ーー澪空が白い玉を見つけた日。


ガガッ

『そちらの状況は?』

「こちら回収地区A地点。特に異常無し」

『了解。引き続き監視を進めろ』

「了解」


スーツを着た男性が、逆歴になる前に失われたはずの通信機を使用している。

視線の先にいるのは、発掘作業をしている人たち。



ーー「きた!」

声がした方向へ視線を向けると、膝を付いた姿で手で掘り進めている澪空がいる。


「白い……玉?」

遺物を見付けたようた。


ガガッ

「こちら回収地区A地点。遺物の発見あり」

『了解。監視を強化しろ』

「監視を強化、了解」



澪空を注視するスーツの男性。


「やっぱり!これ、野球ボールだ!」

碧翔の言葉に男の表情がわずかに変わる。


ガガッ

「対象が遺物を認識」

『了解』


キャッチボールを始めた2人の様子を確認すると、男は再び通信機を口元へ運ぶ。



ーー『了解。装置を起動する』

「了解」


通信機を切ると同時に警報が鳴り出す。

《重力変動発生。ただちに居住区へ移動してください。繰り返します。……》



メキ……


メキメキ…


ガラガラガラ!


スーツの男性がいる直ぐ近くの建物が“上”に落ちていく。


ガガッ

「監視対象は居住区へ移動開始」

『了解。見失うな。』


男は上を見上げる。

そこにあるのは、いつもと変わらないマントル。

「“空”か…」

男は小さく呟いた。


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