↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逆さの世界で、初めて見た空と海  作者: でこぽん
第三章 失われた世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
23/24

23 境界の向こう側

『碧翔。一緒にこの景色を見たかった』

走り書きのような文字で、手帳に書かれていた。


「この景色…?」

碧翔が呟く。


「ねえ。これって、もしかして、碧翔のご両親の…?」

「そう。この手帳は何回も見せて貰ったことがある。いつも、2人のどっちかが持ってたんだ」

「じゃ、2人はここに来ていたってことね…“この景色”ってなんだろうね」

「この先にあるのかも。進もう」

碧翔は、そう言うと、またわたしの手を握り進み出した。その手が少し震えている気がした。



またしばらく進んだところに、扉を見つけた。


扉の前で立ち止まる。

碧翔の両親が見つけた景色が、この先にあるかも知れない。そう思うと少し緊張してきた。


「澪空…開けるね。」

そう言う碧翔の声も緊張からか少し震えていた。


「うん」

そう返事をした。


碧翔が、ドアノブをゆっくりと回す。




ーーキィ



そこには、見たことがない景色が広がっていた。



頭上には、どこまでも広がる真っ青な海。


足元には、果てしない青い空。




呼吸を忘れてしまいそうになるほど…

吸い込まれてしまいそうになるほど…


綺麗だったーー



気づいたら、碧翔と繋いでいる手を、強く握り締めていた。



「これが…“空”…。空がこぼれるってほんとだったんだね。きれい…。

碧翔、ここまで連れてきてくれてありがとう!自分の名前がこんなにも綺麗だなんて、思いもしなかった!

あの日、碧翔が声をかけてくれたから、この景色が見られたんだ!」

子供のように無邪気に笑う澪空の方に向き直し、その両手を掴んで碧翔は話し始める。


「2人だったから来れたんだよ!

なぁ、澪空。これからも、もっと一緒にいろんな物を一緒に見たい。一緒に知っていきたい」

碧翔の言葉に、握られていた手を握り返した。


「碧翔に出会えて、本当によかった。本当にありがとう!」

「俺もだよ!

実はさ、伝えたいことがあって…

俺、澪空と夫婦になりたい。」


えーーー

思いもよらない、碧翔の言葉に思考が停止する。


「澪空と一緒に、いろんな物を知りたい。いろんなところに行きたい。回収作業だけじゃなくて!こんな綺麗な景色が見れたんだ!これからも、2人ならどこまでも行ける気がする!」



ーーーードンッ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。