20 隠されていたもの
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朝礼が始まる前に作業場につき、碧翔の姿を探す。
「あ、いた」
少し離れた場所に、自分と同じように人を探している碧翔を見つけた。
キョロキョロと自分を探している碧翔の様子がおかしくて、声をかけずに見ていた。
ーーパチッ
碧翔と目があった。
少し前までなら、こんなふうに誰かを探す日が来るなんて思ってもいなかった。
片手をあげながら、駆け寄ってくる碧翔。
「いたいた!気づいてたなら、声をかけてよ!」
「ごめんごめん。キョロキョロしている人なんて見ること無かったから、可笑しくて」
そんなことを話していると、朝礼が始まった。
「昨日、遺物を持ち帰った者は、この朝礼後に鑑定所へ向かうように」
朝礼の内容にドキッとして、横目で碧翔の様子を確認する。
まったく気にしていないような表情を浮かべる碧翔に、慣れを感じた。
「~以上。作業を開始してくれ。」
ーー「碧翔、昨日の遺物はどうするの?」
「え?部屋に置いてきたよ!似た物がまた出てきたら見比べられるように!」
「さっき、朝礼でもあったけど、大丈夫なの?」
「大丈夫!大丈夫!これまでも問題なかったし!じゃ、“旅行”。出発しよっか!」
「そうだね!行こっか!」
2人は昨日の“コロニー”らしき場所へ向かって歩きだした。
ーーカチャッ
その様子を少し離れた場所から黒い人影が見ていた。
右手には黒い金属を携えてーー
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コロニー付近に到着した。
「今日はこの近くの建造物を発掘してみない?
ここがほんとに、樹の書いていたコロニーなら、建造物の向こうに琴音がいた場所があるってことになるからさ」
「なるほど、そうだな!」
碧翔はそう言うと腕のデバイスを確認する。
「ここから一番近い建造物は、ここか。あ、重力変動でついこないだまで、作業ができなかったところだ…
いま、地図に印をつけて澪空のデバイスにも送っておいたよ」
「助かる!ありがとう。じゃ、行こっか」
建造物の方角へ歩きだした。
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「やっとついたね」
「意外と距離は離れてなかったな。
よし、じゃあ建造物に沿って発掘しますか!」
「ふふ、なんか楽しそうだね」
「え?澪空は、楽しくないの?」
「そうだね…わたしも、ちょっと楽しいかな」
そう答えながら、発掘作業を始める。
作業が楽しいって初めてだな…なぜか、その言葉は、口から出すのが恥ずかしく感じた。
掘る。
掘る。
掘る。
力がいるため、自然と無言で作業を進める。
2人でしばらく掘り進めていくと、建造物の壁の一部が、違う素材になっている場所を見つけた。
その場所を、しゃがんで触ってみる。
「碧翔、みて。ここだけ壁の素材が違う。この筋もなんだろう?」
碧翔が向かいにしゃがみ、同じように建造物を触る。
「ほんとだ。もっと見えるよう掘ってみよう」
無言で見つめあった後、頷き立ち上がった。
掘る。
掘る。
掘る。
2人で進めると、いつもの2倍どころかそれ以上に早く掘り進められているように感じた。
そうしているうちに、ドアノブのようなものが現れた。
「これ…開くかな」
「どうだろ…でも、ここまできたら開けるしかないよね」
そう言ったものの、開いた先にある未知の領域に不安が止まらない。
この扉の向こうに、樹たちが見ていた景色があるのかもしれない。
怖い。でも、それ以上に何があるか見てみたい。
「よし、じゃ、俺が開けるね。」
碧翔は、そう言うと、ゆっくりとドアノブを回した。
ーーギィイ




