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逆さの世界で、初めて見た空と海  作者: でこぽん
第二章 境界の向こう

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13/24

13 空が赤く染まった日

『7月28日』

待ちに待った琴音との旅行。

今頃、好きだって伝えているはずだった。


琴音と駅へ向かっている最中、

世界が崩れていったーー



地震のような大きな揺れに、地面にしゃがみこんだ。

不安そうな琴音を守らないと、と思った。


いろんな所で地面が割れだした。どこかで建物が崩れるような音もしていた。周りの人たちはパニックになって泣く人や叫んでる人もいた。


俺は琴音の手を掴んで走った。少しでも地面が割れていない方へ。

いま思えば、あれが琴音と手を繋いだ最初で最後のことだったのかもしれない。俺より細くて柔らかい手。もう一度だけでも触れたい。



どこまで走っても町全体がパニックになっていた。通信器機も全滅。


その時、激しい轟音が響いた。

地面が大きく揺れる。


俺と琴音の間の地面が、音を立てて割れた。


離れてしまった手を伸ばした。

けれど届かなかった。


琴音は居なくなった。


揺れが収まり顔を上げると、空が赤く染まっていたーー



『逆歴1年1日』

日記の文字とは違う癖のある文字が書き加えられていた。


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