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13 空が赤く染まった日
『7月28日』
待ちに待った琴音との旅行。
今頃、好きだって伝えているはずだった。
琴音と駅へ向かっている最中、
世界が崩れていったーー
地震のような大きな揺れに、地面にしゃがみこんだ。
不安そうな琴音を守らないと、と思った。
いろんな所で地面が割れだした。どこかで建物が崩れるような音もしていた。周りの人たちはパニックになって泣く人や叫んでる人もいた。
俺は琴音の手を掴んで走った。少しでも地面が割れていない方へ。
いま思えば、あれが琴音と手を繋いだ最初で最後のことだったのかもしれない。俺より細くて柔らかい手。もう一度だけでも触れたい。
どこまで走っても町全体がパニックになっていた。通信器機も全滅。
その時、激しい轟音が響いた。
地面が大きく揺れる。
俺と琴音の間の地面が、音を立てて割れた。
離れてしまった手を伸ばした。
けれど届かなかった。
琴音は居なくなった。
揺れが収まり顔を上げると、空が赤く染まっていたーー
『逆歴1年1日』
日記の文字とは違う癖のある文字が書き加えられていた。




