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ツァイベの鶏冠の上で
ツァイベは剣が刺されたままの左目から紫色の濁った血を流しながら、頭を震わせ、身体をふらりふらりと揺らめいていた。そう、それは陽炎のようにゆらいでいたとも言える。左へ一歩、右へ一歩と足を動かすたびにレドナウとラジェルネとが、裂け目の方へと中指の爪を向けた。いまや鶏冠の上に跨った男の子は、さそのケダモノの頭を裂け目へと向けていた。
ツァイベは時折右目をバチバチと瞬きさせた。もうろうとしているのだろうか。レドナウはそれよりも、男の子の左目の周りがひときわ赤い、真紅の薔薇のように輝いていることに気を取られていた。




